蓮 side
ベット脇に下ろすと突如泣き出した翔太は、小さな手で目を擦りながら肩を震わせていた〝 翔太くんどうしたの?お腹痛い?〟胸に手を当て首を横に振った翔太は〝ドキドキするの…蓮初めてエッチできた日覚えてる?〟
今日は人生最大の最幸の一日だと言うのに情緒不安定な日だろうか?付き合いたての頃は今みたいによく不安に襲われていたようで訳も分からず泣く事があった。これは嬉し泣きだろうか?両手を取ってベットに座らせると横に並んで座った俺の肩に顔を乗せた。
翔太💙『初めて繋がるまで時間かかったよね///どんな気分だった?別れたいとか思わなかった?』
蓮 🖤『翔太くんの方が身体の負担大きいんだからゆっくり待つしかなかったんだよ?俺が言っても説得力ないけどエッチしたくて好きになった訳じゃない…したくて堪らなかったけど///』
女の子みたいで嫌だって悩んでいた時期もあったっけ…もしかして今日のドレス相当嫌だったのでは…いやそうだよな絶対それで泣いてるんだ!あれ程嫌がっていたのに無理矢理着せてしまった。今まさにその過去の悪行を思い出させる事で反省を促しているんだ!
翔太💙『蓮って俺に女の子みたいになって欲しいとかって思ってる?』
ほらやっぱりそうだ!これは正式に謝罪すべきか?しかしここで謝ると今後の情事に支障が出てはまずいし…取り敢えず〝そんな事思ってないよ?ごめんね今日ドレス嫌だったよね?〟と言ってみると純白のドレスの上に置いた拳がギュッとキツく握られると再びポタポタと流れ出た涙がミニスカートから覗かせた太腿の上に落ちた。
翔太💙『ロングスカートが良かった//パンツ見えそうで一日中ドキドキが鳴り止まないの』
蓮 🖤『はい???』
どうやらTバックを見られる恐怖と一日中戦っていたらしい。ど天然健在でクスクス笑うと〝俺は真剣なのに何で笑うんだ!〟と怒られた。想像で相手の気持ち読み取ろうなんて神様じゃあるまいし、これまでも散々俺達はそれで失敗し誤解を招き喧嘩したり泣いたり笑ったり…ぶっ飛んだ俺の可愛い奥様は特に感情を読み取るのが難解だ。
理由が分かれば後はこちらの思い通りだ。絆され易い翔太は面白いように俺の言いなりになる。
蓮 🖤『ドキドキ止める方法は一つしかないけど試してみる?』
〝うん〟懇願の眼差しで俺を見つめるとベットボードに背中を預けさせるとスカートの中を隠そうと内股になった翔太は可愛い〝見えるか見えないかギリギリだから恥ずかしいんだよ?思い切って見せちゃえば?〟なんて言ったりして…普通なら信じない事でも信じちゃうのが翔太の可愛いところだ。
翔太💙『こっ…こう?もっと?見えちゃってる?ねえ余計にドキドキしちゃう////』
蓮 🖤『あぁ鼻血出そう///もっと股広げて見えないよ?案外見えないから平気だよ?』
真昼間からスカートの中を覗く変態とTバックを見せる変態のやり取りは異様だし、結婚初夜にやる事じゃない。ロマンチックは夜に取っておけばいいっかなんて自分に言い訳をし変態行為に勤しむ。
〝ねぇ翔太凄く綺麗〟紅葉する頰はピンクに色付き純白のドレスに白磁の肌が淡く色付くと、大胆に広げられたスカートの隙間から見える下着から、堆く聳え立つ花茎が顔を出す。
翔太💙『どうしよう//蓮大変だよ胸がはち切れそうな程ドキドキして腰がムズムズしてきた…』
蓮 🖤『胸じゃなくて翔太の息子さんがはち切れそうで下半身がムラムラしてるの間違いでしょ?痛っ叩くなって…ふふっ可愛すぎるんだよ////』
翔太💙『バカ言ってないで早くどうにかしろよ💢』
相変わらず素直じゃない…頬を撫でおでこにキスをすると腰に腕を回して後ろのリボンを解く。ぱっくりと開いた背中に指を這わすとくすぐったそうに腰を捻った。舘さんにも負けずとも劣らない俺こだわりの大きめのリボンは、解くと肩が緩んで一気に脱がせ易くなる。下げられた純白のドレスは腰で留まったまま、胸の突起を舌先で転がすように舐めれば硬くなり声を荒げて感じている翔太は愛おしくて仕方がない。
翔太💙『いつも俺だけ余裕ない///バカみたい』
〝そんな事ないよ?〟胸に引き寄せ抱きしめるとしがみ付いた翔太くんはドクドクと音を立てる心臓の鼓動に〝蓮も緊張してるの?〟と上目遣いになると俺の左胸に耳を当て腰に腕を回して抱きついている。
蓮 🖤『緊張とは違うかな?…初めて繋がった夜思い出したからムラムラしてる』
翔太💙『あの日もエロいパンツ着せられた//』
〝そうだっけ?〟何故か大事な日に限って女の子の下着を着させられている翔太くん…あの時は舘さんからのプレゼントだった。あれ?考えてみれば今回も日本を発つ前に舘さんからプレゼントされた箱の中身はドレスに合わせた純白のイヤらしい下着だった。何だか俺達の知らないところで舘さんが一人妄想を楽しんでると思うと腹立たしい。あの変態め💢先程拉致しようとしたし、油断も隙もないな…未練がましい幼馴染は今後も要警戒だな。
翔太💙『俺はいつだって蓮にドキドキしてるのに何で蓮はムラムラするんだよ!なんでそんな変態何だ!宣誓書持ってる?何だか不安になってきた…書くんじゃなかった』
〝はい?〟結婚初夜に離婚の危機を迎えている。それもこれも舘の変態のせいだ💢翔太くんは俺のカバンを漁り宣誓書を探している冗談ではないようだ…
蓮 🖤『翔太一旦落ち着こう』
翔太💙『何処にやったの?返して…お嫁に行くの辞める俺はもうお前の変態には付いていけない』
蓮 🖤『なんかムカついてきたぞ!いい加減にしなさい』
あっ泣いちゃった…あっ!
寝室を飛び出した翔太は脱衣場に鍵を掛けて立て籠った。外から話しかけても手で来ない上に宣誓書の入ったカバンごと持って行かれた。
翔太 side
いつだって俺だけが蓮にドキドキしてる。カッコいい蓮の立ち振る舞いに一喜一憂して、テレビのCMで蓮を見るたびに頰が赤くなる。恥ずかしいからドラマはこっそり自分の部屋で隠れて見てる。実は蓮の載ってる雑誌は全部買ってるし、他にもグッズとか…これは涼太の家に置かせてもらってる…だってバレたら恥ずかしいでしょ?俺の一番のお気に入りは蓮のBIGスノチル…本当はお布団で一緒に寝たいんだけどね流石にキモイよね…
蓮はいっつもエッチな事ばっかり。人生最大の晴れ舞台ですらこの有り様だ今後うまくやっていけるか心配しかない。宣誓書を見ると益々不安になってきた。二人で考えた宣誓書の筈だったのに…
宣誓書🗒️
私たちは、聖なる神の前で、証人立会いのもと挙式を挙げました。これより始まる新しい家庭が喜びと幸福にみたされる生涯を送ることをここに誓います
一、互いの家族を大事にします
一、きちんと言葉で愛を伝えます
一、エッチは拒みません
一、毎月16日は夫の生誕祭です妻は何でも言う事を聞きます
一、毎月5日は妻の生誕祭です夫は気持ちよくしてあげます
はぁっ?こんな事いつの間に書き加えたんだ!サインしちゃってるし…
涼太📲『翔太?ごめんお取り込み中だよね?』
翔太📲『りょうた助けて日本に帰りたい』
〝どうしたの?何かトラブル?〟掻い摘んで事情を説明すると、今更何言ってるんだと怒られた。他人事だからそんなこと言えるんだろうと応戦するも涼太に一喝された。
涼太📲『愛の深さなんて測りようがないでしょ?ドキドキもムラムラも両方大事だよ?好きじゃない人にはどちらの感情も働かない筈だよ!翔太俺にムラムラするの?しないだろ?分かったら蓮に謝りなさい!』
翔太📲『何て謝ったらいい?』
涼太📲『それより亮平の事で俺も助けてもらいたいんだけど……えっ?』
翔太📲『とにかくこの胸に飛び込んでおいで可愛子ちゃんって言えばいいよ!これで仲直りできる』
涼太は信用してなさそうだったけど〝分かった〟と言って俺にも金言を言って電話を切ったがふざけてるとしか言いようが無い…はぁ謝りたくも無いんだけど、鍵を開けてそっとリビングを覗いてみる。先程まで扉をノックしていた蓮の姿は何処にもなくて、蓮が脱ぎ捨てたジャケットがソファーに置かれていた。一人部屋に置き去りにされて涙がポロポロ溢れて止まらなかった。とうとう嫌われちゃった…
翔太💙『れん…蓮どこなの?返事してよ!』
リビングの扉が開いていて冷たい風が入り込んで来てすごく寒い。波の音がザワザワと騒がしい。カーテンを掴んで外を見るけど蓮は何処にもいなかった。愛想尽かされた…
蓮 📲『うん…分かった参考にするよえっ?マジ?ふはっ///恥ずかしいな…じゃあまた明日』
翔太💙『うぅう゛何で居なくなるんだよ💢呑気に電話なんかするなよ!蓮のバカもう嫌い』
金言なんかどっか吹っ飛んでしまった。口から出たのはちっとも可愛くない素直じゃない言葉だった。居てくれて嬉しかったのに、蓮の胸に飛び込みたかったのに、安心したら膝に力が入らなくて床にへたり込んだ。メソメソ泣く俺を面倒くさそうに蓮が見下ろしてる。ごめんなさいも言えない俺はきっと不細工だ。
蓮 🖤『とにかくこの胸に飛び込んでおいで可愛子ちゃんっ♡』
見上げた先の蓮は、目尻を目一杯下げて満面の笑みで俺を見ると長い腕を大きく広げた〝ほらおいで〟
涙で蓮が見えなくなる度に何度も何度も目を擦って、膝に力を入れると思いっきり足を蹴り上げて蓮に突進した。うっという鈍い音と共に後ろに倒れ込む蓮に抱き付くとそのまま上に乗っかって金言を浴びせる。
翔太💙『俺は蓮のものだ!煮るなり焼くなり好きにしろ……って言えって言われただけで本当に思ってるわけじゃないぞ////ねぇ聞いてるの?やめてやらぁ///れん!ンンンンッ……』
冷たい唇に蓮の温かい唇が押し当てられて少しの隙間から侵入した舌が歯列をなぞってまた胸がドキドキと騒がしい。
〝男に二言はないだろう?〟こんな時ばかり男の子扱いするなんてずるい奴だ。腰で留まっていたドレスがスルスルと下ろされると下着だけの姿になって寒いやら恥ずかしいやら。
蓮 🖤『寒いの?ベットがいい?お風呂?』
翔太💙『早く抱けよ////蓮しか居ないんだよ!ドキドキもムラムラも蓮だけなの!ごめんなさいわがままで……』
蓮 🖤『悪かった俺の方こそ…ごめんね。愛してるよ翔太わがままだなんて思ってないよ?』
〝もう一回言ってさっきの……〟軽々と俺を持ち上げると寝室のベットの脇に俺を下ろすと蓮は一人ベットに横になって手を伸ばした。
蓮 🖤『飛び込んでおいで可愛子ちゃんっ♡』
愛する人の胸にダイブすると待ち構えていた優しい腕に抱きしめられる〝よく分かったね?〟俺の欲しかった言葉を言い当てるなんてお胸がキュンキュンだぞ!蓮は優しく頭を撫でると〝ふふっ企業秘密〟だなんて言ってるけど、どうせ適当だろう…
結局いつだって蓮の思い通りになるだから。サイドの紐を引っ張ればスルスルと下着が解け見せびらかすように床に落っことすと〝どうぞ次は翔太の番〟だなんて言われ、全裸スタートの俺とスーツ姿のイケメンと対峙してるこの状況恥ずかしすぎる…
なるべく見られないように正座して身体を小さく見せるとベストのボタンに手をかけ脱がせていく。時折胸に手を伸ばしてくる変態の手を叩いて阻止すると何とか上半身を脱がす事に成功した。その間ずっと蓮から見られていて身体が熱くなっていく。
ベルトに手をかけカチャカチャと音が鳴ると焦って上手く外せない〝ふふっ落ち着いて?〟まただ…俺だけ余裕ない〝どうしたの?翔太?〟
翔太💙『俺もうヤダ自分が嫌い…上手くできない』
蓮 🖤『ふふっ//ねぇいい加減に気付いて?それすごく可愛いんだけど?選手交代だね?』
蓮 side
意地悪をすればする程に可愛く、出来なくても頑張ろうとする姿に、俺の胸はキュンキュンと音を立て、頰を伝う涙に真っ白な白磁の肌がピンク色に染まれば、ムラムラと沸き立つ抗いようの無い欲情は彼を愛するが故の自然現象だ。藍黒色の瞳が揺れ不安そうに伸ばした腕を顔の横で縫い付けると指を絡ませおでこにキスをした。
蓮 🖤『いつだって俺をドキドキさせるのは翔太くんしかいないよ///愛して止まないんだ翔太一生愛される覚悟をしなさい』
声を荒げて泣き叫ぶ翔太は綺麗で可愛かった。たくさんの不安と葛藤の中、これまで沢山泣かせてきてしまったけれど、今夜ほど美しいと感じる涙はそうそうないだろうと思う。
きっと俺以外の人が見たらお世辞にも可愛いだなんて、綺麗だなんて思わないだろう。彼の涙の理由が分かる俺にしか翔太の涙の美しさは理解できない。顔をくしゃくしゃにして泣き腫らした頰を伝う涙を舌先で拭いとり、唇にキスをする。次第に激しく舌を抱き合わせると、ゴソゴソと伸びてきた小さな手がカチャカチャとベルトを外し腰に手を回すとズボンを脱がそうと必死に腕を伸ばしている。潤んだ瞳で俺を見つめると〝手伝って〟と小さな声で恥ずかしそうに言った。頭を撫でると下唇を噛んで悔しそうだ。コロコロ変わる表情が堪らなく愛おしい。
全ての衣を脱ぎ捨てると互いのモノを咥えて愛し合う。一日中ドキドキムラムラの翔太さんは俺の熱茎に掴まりながら早々に絶頂を迎えると白濁を放って暫く竿に掴まったままだった。
蓮 🖤『おい💢いい加減離せよ』
翔太💙『あっごめん…気持ち良すぎた//えへっ次は蓮の番だね!俺頑張る!』
蓮 🖤『いやいいよ俺はいいからンンンンッこらやめなさい💢』
宣誓書に書き足しておかなきゃ〝出尽くすまでしゃぶるのはやめなさい〟相変わらずお好きな様で、翔太の気が済むまで貪られると元気のなくなった息子さんは役目を終え、プロヴァンスの潮風に吹かれて哀愁漂わせながら俺の股の間に収まった。
翔太💙『嘘でしょねぇ何で!蓮Jr.元気出してよ!』
蓮 🖤『ねぇ話しかけるのやめて////明日の朝まで待って…』
翔太💙『ヤダヤダ諦めるなよ!出来るまで頑張ってよ!』
蓮 🖤『不可抗力だ努力でどうにかなる事ではないんだよ。静かにそっとしてくれ俺だって泣きたい夜があるんだ……』
神様に誓いを立てた夜、プロヴァンスの風を浴びながら海に浮かぶ月を二人で眺めた。夜の海は闇に吸い込まれそうな程真っ暗で、月明かりで僅かに見える水面が幻想的に光っていた。月夜に二人の手を翳すとキラキラと指輪が光り翔太は嬉しそうに〝綺麗だね〟と言って俺に頬擦りした。
翔太💙『蓮そろそろいけそう?どう?』
散々人のことを変態呼ばわりした翔太くんは、俺のJr.の再起を心待ちにすると〝早く早く〟と言って鍛え上げた上腕二頭筋に力を込めると寝室までグイグイ引っ張って連れて行った。
翔太💙『蓮もう一回言ってよ///』
はぁ…宣誓書を見直す必要があるな!飛んだお姫様だ////
蓮 🖤『とにかくこの胸に飛び込んでおいで可愛子ちゃんっ♡』
バカみたいに朝まで繋がり合う2人…きっとあの2人もバカみたいに貪りあってる。
蓮 🖤『愛しき君 一生愛される覚悟は出来ましたか?』
翔太💙『うん♡もちろんだよ蓮Jr.♡』
蓮 🖤『話しかけるのやめなさい💢』
もうひとつのユートピア ♡完♡
長いことお付き合いくださりありがとうございました😊
コメント
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最後、あくまでもJr.に話しかけるのいかにも花凛さんらしくて笑っちゃう🤣🤣🤣

