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91 - 第91話  確かめ合う想い②

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2024年09月22日

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「何それ・・。人が素直に伝えてるのに・・。わっ!」


そう言ったオレの言葉に透子が拗ねるような表情をするのを見て。


もう無理。

一気に愛しさが溢れて止められなくなって、勢いよく透子を抱き寄せた。


「透子が可愛すぎて調子狂う。でも・・嬉しい。マジで」


こんな可愛いとこ、まだ隠してるとかオレ知らないんだけど。


オレのこと透子そんなに好きだったわけ?

オレを想ってこんなに寂しがってくれちゃうわけ?

なんなの、その可愛さ。


てか、何オレ今まで不安なってたんだろ。

透子はこんなにもオレを想ってくれていたのに。

神崎さんが言うように、ホントに透子もオレのことで不安になってた。

だけどそれはオレをそれだけ好きでいてくれてるってことで。


今までと違う表情を見ただけでもわかるほど、オレを恋しがってくれている透子。

その表情で、その雰囲気で、その言葉で、もう充分ちゃんとその想いを確認出来る。

それが言葉に出来ないほど嬉しすぎて。

この腕この胸に、透子の身体を体温を感じていたい。

その愛しさをもっと感じたい。

この触れた体温から身体から、その愛しさをもっと感じたくて、もっと伝えたくて。


あ~もうこのまま離れたくない。

ずっと透子を感じていたい。

ずっと透子に触れていたい。


「樹。仕事は・・? もう終わったの?」


すると、透子がオレの胸に顔を埋めたまま聞いて来る。


「あぁ。うん。透子とあの人があれからどうしたか気になって仕事にならなかったから、今日はもう適当に切り上げた」


ホントは二人と別れた瞬間、引き止めたくて仕方なかったけど。

正直あれから仕事どころじゃなかったけど。

前は恋愛には振り回されないとか、透子に強気なこと言ってたくせに。

付き合う前より付き合ってからの今の方が不安になることも多くて余裕もなくなった。


「えっ! あの時そんな素振り全然してなかったじゃん」


そう言ったオレの言葉が透子の中で意外だったのか、驚きながら顔を上げてオレの顔を見る。


「そりゃ。男のプライドとして、あの人にそんな動揺した姿見せたくなかったし・・・。てか、今まであの人と一緒だったの?」


だけど、当然そんなカッコ悪いとこ、透子に知られたくないし。

しかもあの完璧な人の前で同じ男同士として、オレのプライド的に甘く見られたくなかった。

それよりオレは今まで透子があの人と一緒にいたかどうかの方が気になる。


「二人であのあとどこ行ってたの・・・?」


久しぶりに会って話盛り上がって、こんな時間までずっと一緒だったの?


「樹・・なんでもない素振りしてたくせに、気にしてくれてたんだ・・・。ちょっと嬉しい」

「は? 当たり前じゃん。ホントはあのまま行かせたくなかったけど、オレが止められる権利ないし・・・。オレの代わりにまさかあの人が来たのは驚いたけど」

「私も、ビックリした」

「・・・平気?」

「ん? 何が?」

「あの人戻って来て、透子昔の気持ち戻ったんじゃないかって正直気が気じゃなくて・・・」


そう透子に聞いたものの、ホントはその後の透子の言葉が怖くて。

透子はオレのことを好きでいてくれるってわかってても、やっぱり不安な気持が言葉に出て、確認したくなる。


「戻ってないよ。でも今また会えてよかったって思ってる」

「え・・?」


実際そんなことないと否定してくれる言葉だけを期待していただけに、透子のその言葉は意外すぎて。

その瞬間、やっぱり透子は心のどこかであの人のことを忘れてなかったのかもしれないと、その言葉を聞いた瞬間、心臓が痛くなる。


「改めてあの人と今また会っていろいろ話して。もう昔の気持ちは一切ないってわかったから。それだけじゃなく、私は樹じゃなきゃダメなんだって気付けた」


だけど。

透子はそんなオレの気持ちとは真逆の気持ちを返してくれた。


「ホント・・?」

「ホント。あの人と行ったのは美咲のお店だし、今まで一緒にいたワケじゃなく美咲としばらく話してただけだから、心配しないで」

「そっか・・・。ならちょっと安心した」


修さんの店だったんだ。

なら二人が怪しい雰囲気になったら、多分修さんか美咲さんが止めてくれるだろうし、そこは安心かも。

その後も、美咲さんと話してただけと聞いて、また更にホッとする。

よかった。あの人と今までずっと一緒にいたわけじゃなくて。


「ていうか樹。ずっとここで待ってたの?」

「あ・・あぁ・・。部屋で待ってようかと思ったんだけど、全然落ち着かなかったからここで待ってた」

「もう・・連絡くれればよかったのに」

「あ・・あぁ。そっか。でも・・なんかどういう状況かわからなかったからなんか出来なくて・・」


そんなことに頭が回らないほど、オレは多分余裕がなかった。

すぐに透子の顔を見て安心したかった。


「私もあの時の樹、素っ気なかったから、もう私のことどうでもよくなったのかなと思って連絡出来なかった」


何それ? いつの話?

もしかしてさっきのロビーでの話?

神崎さんが言ってたのって・・このこと?

オレ的には男のプライドもあって、その場は対応していたつもりだったけど、それが透子も不安に感じてたんだ・・・。


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