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#青春ラブコメ
ラスターダノン
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おねぎ
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「……天野さま?」フリーズした僕を不審に思ったのか、美咲が小首を傾げた。
その仕草は、やっぱり驚くほど清楚で可憐だ。
だが、僕の視線はその下のデュエルマット、そして彼女の手元に釘付けになっていた。
「……あ、あの、九條ヶ原さん」
「はい? 何かしら」
「そのケースに入ってるのは……」
「ええ、私の『オブリビオン・ディザスター』のメインデッキですわ。先ほど申し上げた通り、100戦無敗の自慢の構成ですの」
美咲は誇らしげに、漆黒のスリーブに包まれたカードの束をトントンと整えた。
(……間違いない)
僕は天を仰ぎたくなった。
魔女? ビッチ? 男を吸い尽くす?
とんでもない。
彼女はただの、**【超弩級の隠れガチゲーマー】**だったんだ。
(じゃあ、これまでのあの思わせぶりな発言は、全部……!)
『手も足も出ない状態にして、ベッドへ送る』
→(完璧な盤面(ロック)で相手を投了させ、敗者席(ベッド)へ送り出す)
『息根を止める快感に抗えない』
→(相手のデッキのギミックを完全に潰した時の、ゲーマー特有のドーパミン)
『一度ハマると、相手が音を上げるまで徹底的に弄んでしまう』
→(一度コンボが決まれば、相手がサレンダーするまでソリティア(一人回し)を続ける)
……全部、カードゲームの話じゃねえか!!!
(なん……なんちゅう誤解を……!!)
僕は自分の顔が、羞恥と衝撃でとんでもないことになっている自覚があった。
101人目の被害者だなんてビビっていた自分が、あまりに馬鹿馬鹿しすぎる。
だが、同時に——。
「天野さま? さきほどから、様子が変ですわよ? もしかして……私との対戦が、それほど恐怖でしたの?」
美咲が、ニヤリと挑発的な笑みを浮かべた。
「ふふ……ごめんなさい。私、相手が怖がれば怖がるほど……そのデッキを完膚なきまでに叩き潰したくなってしまうのですわ。さあ、天野さま! 貴方の『攻め』、私に見せてくださりませ!」
(……この人)
その目つきは、間違いなく「上から目線で相手を煽る、生粋のゲーマー」のそれだった。
噂の『魔女』とは違う意味で、とんでもなく厄介な相手だ。
僕は、自然と笑みがこぼれるのを止められなかった。
恐怖じゃない。これは——。
「……いいよ。九條ヶ原さん」
僕は胸ポケットから、自分のデッキケースを取り出した。
ガチ勢の、本気の目つき。
「100人斬りの伝説……。その真相がこれなら、僕は喜んで101人目の『対戦相手』になってやるよ!」
カチャリ、とデッキケースを開け、マイデッキをデュエルマットの上に置く。
「ただし、僕のデッキは……そう簡単に『お持ち帰り』はさせないからな!」
「まあ……! 言ってくださいますわね!」
美咲の瞳が、最高に楽しそうに輝いた。
夕暮れの教室。
密室で行われるのは、怪しい儀式でも、淫らな行為でもない。
——ただの、魂を賭けた『カードバトル』だ!
「「デュエル!!!(対戦開始(スタンバイ))!!」」
コメント
1件
あーこれこれ! 完全に誤解だったオチ、めっちゃ気持ちいいわw 「100人斬り」の真相がガチゲーマーの対戦履歴って、そりゃ主人公も恥ずかしくなるやつだな。でも「恐怖じゃない。これは――」って笑うところ、熱すぎるだろ! 次はデッキ同士の本気バトルが見たい🔥