テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
マックス→⚙️
カート→🦾
誰かオチ捕まえてきて…(泣)
__________
歴史に残る、6年前に終戦した陸宇大戦争。
生き残りは極わずかにも関わらず、何を奪い合っていたという訳でもない。
つまり、壮大な陸軍と宇宙軍の“喧嘩”に多くの命が散ったのだった。
⚙️「……最悪」
マックス・マカリスターはこの戦争の被害者。そして後の生き残りだ。
専門では無いにも関わらず、戦場へ出て陸軍を蹴散らせと命令されていた彼はただ一言にすべての恨みつらみを込めた。
目の前の、自分と同じくサイボーグ化された人たちを壊す。ここまできたら躊躇いや恐怖は無かった。
⚙️「………おわっ…た、、、?」
気付いたらあたりが静かだった。
足元には何処の部分かも分からないネジや千切れたコード、時々臓物…と、踏み場が無いほど散らかり汚れていた。
⚙️「、、、はぁ…汚」
電気信号が反応する。近くにまだ息のある人がいるということか。敵か味方か分からない以上、最大限の警戒をもっていかなければ。
⚙️「…………ッ…?」
両足が無いサイボーグ。
赤いジャンパー?を着ている…少なくとも味方では無い事は確かだ。なら早いうちに頭を潰してあげられれば…。
?「ッ?!」
⚙️「……。」
銃口と目が合う。
僕に銃は効かないため、避ける必要が無い。そんな事は相手としても分かっているはずなのに、何故持ち出したのか。
?「………お、まえ…」
⚙️「…君、名前は?」
?「は……?なんでだよ」
⚙️「んー…なんとなく。戦おうがどうしようが、録画されている訳じゃないし。というか、愛軍心とか無いしもうそろそろ逃げてもいいよなぁって」
?「…………」
⚙️「…一緒に逃げる?」
?「、、、、、、は?」
⚙️「え?だって顔に書いてあるよ?」
?「、、、、、、、、、は???」
?「いや、そもそも足無いし…」
⚙️「それもそうか…じゃあ、1回軍に戻って、英雄になって足直してもらって、それから一緒に逃げよ」
?「、、、、、、」
⚙️「僕はマックス・マカリスター…マックスって呼んで。そして、もう一度聞くよ。君、名前は?」
🦾「_____……」
__________
________
______
カチ…カチ…カチ…カチ…
⚙️「ふわぁ〜〜〜。………………?」
🦾「あ、起きた」
⚙️「ん…あれ、、、、、、あしがある……」
🦾「何の話?」
⚙️「、、、、、、、、、ぁ、そっかぁ…」
🦾「え?」
⚙️「んーん…懐かしい夢見ててさ」
🦾「俺らに夢とか存在するの?」
⚙️「でも実際に見たんだもん!」
🦾「………どんな夢」
⚙️「カートくんと、初めて会った時の夢」
🦾「あの時の?」
⚙️「うん、カートくん足無かったよね〜」
🦾「強化人間って伊達に兵器化してないんだなって思った」
⚙️「そんな相手に両足欠損だけで済むってカートくん強いね〜…あの時は“なんで銃なんか持ってるんだろう”って思ってたけど、対人間なら当然だよね」
🦾「マックスも大概………いや、なんでも無い」
⚙️「何なに!?僕のことも褒めてよ〜」
🦾「、、、、、、、、、。……コッチでは」
⚙️「うんうん」
🦾「厄介な凄腕ハッカーがいるって話があった。どんなセキュリティも突破してきて、味方の機器が全部敵になっていく様は…正直爽快だった。俺、あそこ好きじゃなかったし」
⚙️「え…そんな話あったの?!てか本当にそれ僕のこと?」
🦾「うん…」
⚙️「ふーん…なんか、脚色されまくってて面白いね」
🦾「…あっそ」
パッと視線を逸らすカート。
実際に言いたかった話はこんなものではない、そんな思いは、すべて奥底の自分だけの思い出に閉まっておく。
事実、あの一生とも呼べてしまうほどの地獄の中でただ淡々と己の軍を倒していくマックスを、カートはその両の目にしっかりと焼き付けていた。
手際良く相手を投げ、壊し、ハッキングして、壊し、頭を潰して、壊し、、、、、、、、、。
きっとあの時は特に脳が働くことを拒んでいたのだろう。その戦闘スキルの高いことといったら、一発でカートの目を奪う程のものだった。まるで1つの追憶を辿るかのように、静かに、淡く、儚さすら醸し出すマックスに釘付けになっているところで、両足がお陀仏…というわけだった。
🦾「………マックス」
⚙️「なぁに、カートくん」
🦾「あん時、、、、、、ありがとな」
⚙️「……………へ、、、」
🦾「ふはっ(笑)マヌケな反応だな」
⚙️「か…カートくん、、、カートくん!もう一回言って!もう一回!!!てかもっと笑ってて!いつも笑ってて!!」
🦾「ちょ…うるさい、、、、、、」
⚙️「カートくん〜!!!」
世界にとってあの最悪の歴史は、マックスと出会った思い出の始まりとして、俺の記憶に刻まれるのだろう。