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成績優秀、頭脳明晰、運動神経抜群な少女が一人いた。


名はレイチェル・アントネラ。


これは彼女の波瀾万丈な恋愛(にならない)物語である。




「ふわぁ…」


起きてまずベットからずり落ちると、そこには逆さまに見えるメイドが一人いた。


「レイチェル様!その格好は何ですか!?」


「はぁ…めんどくさ」


毎度のお説教を逆さまのまま聞き流し…


「聞いてますか!?」


「はいはい、起きれば良いんでしょ〜っと」


ボフッ


ベッドに再び突っ伏す私をみて「はぁ…」とメイドはため息をつくだけだった。


「良いですか?今日の朝食は7時ですからね!来なかったら朝食は無しですよ!」


バタンッ、と乱暴に閉められる扉。



「はっ、私だって行きたくないっつーの」


絶対朝食になんて顔出してやんない。


「あーあ、暇だなぁ」


………


今日は何しようか。休日ほどつまらない日は無い。


「読書は家の書庫のもの全部読んだし」


「外は寒いし」


「だからといって家の中は気持ち悪いし」


はぁ、ほんと、暇。



「勉強でもするかなぁ」


あーでも進んで勉強とかしたくないわぁ(変なプライド)。


「あー!!ひまひま!!」


「もう良いや!外出かけよ〜」


孤児院で子供たちに読み聞かせしてあげよ。


じゃあ準備して、御者のところにレッツゴ〜。

レイチェルの怠惰な恋愛模様

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