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さかな
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#WB夢
紅葉 転生
53
ある日の夜勤のこと────
今日のシフトは桐生と楡井。
そして数人の女性看護師である。
桐生「そろそろ見回り行こう、楡井ちゃん」
楡井「そうですね」
桐生に呼ばれて椅子から立ち上がる。
懐中電灯を持ち、ナースステーションを出る。
暗い病棟を横並びで歩いた。
桐生「みんなぐっすりだね」
楡井「付き添いの保護者も
きちんと寝ているようで良かったです」
桐生「仕事の関係で明日は帰っちゃうらしいけどね」
楡井「大泣きコース確定ですね。
あの子の好きなおもちゃ用意してあげましょう」
桐生「それがいいね」
ナースステーションから遠い場所から見回りして行く。
楡井「次は桜さんの部屋ですね…」
桐生「なにかと問題が多いからね。
前も魘されてたらしいし、夜が怖いのかなぁ」
楡井「否定はできないですね」
病室の扉に手をかける。
…グスッ……グスッ…
扉の奥から、すすり泣く声が聞こえてきた。
楡井「!桜さん、失礼します」
ガラッと一気に扉を開けた。
桐生は懐中電灯の光を弱めにして、
暗い病室を照らした。
桜「ハッ…ハッ…」
ベッドの上では桜が息を上がらせ、
苦しげに横たわっていた。
桐生「にれちゃん。桜ちゃんの病室の電気付けてきて。
俺が診察しておくから」
楡井「は、はい!」
パタパタと走りながら病室を出た。
桐生「桜ちゃーん?
桜ちゃん、聞こえる?聞こえたら手ぇ握ってほしいな」
桜の小さな手のひらに指を滑り込ませ、
意識の確認を取る。
桜は弱いながらも桐生の指を握った。
桐生「意識はあるのか…。お、電気ついた。
桜ちゃん、脇に体温計挟むね。あと指のやつもするよ」
素早くポケットに入っていた小物を出し、
桜にそれを付ける。
桐生「よし、測れたね 」
ガラガラッ
楡井「戻りましたっ。
一応血圧計を持ってきました」
桐生「ナイスにれちゃん。
桜ちゃん、腕貸してね」
楡井は病衣袖をまくり、桜の二の腕を出す。
桜「…ハッ…グスッ…ぃ、ゃ、ぃやっ」
すると桜は腕を引っ込ませてしまう。
いつもは見せない抵抗に驚きつつ、
桐生は桜の腕をやんわり固定した。
桜「ぅ゛~、ぃやぁ」
桐生「痛くないよー。
これやるの初めてだっけ?」
楡井「いや、そんなことないはずです。
回診ではやらないですけど、何度か…」
桐生「熱でふわふわしてるのかな」
楡井「血圧は下がってはないので大丈夫そうです。
熱はいくつでした?」
桐生「8度8分。ほぼ9度だよ」
夜間の高熱ということで、
一旦当直の医師に診てもらうことになった。
コメント
1件
うわ、夜勤の緊張感がすごい伝わってきた…!桐生さんの「聞こえたら手ぇ握って」って声かけ、優しさと冷静さが混ざっててグッときた。楡井ちゃんも即座に動けるのがプロだなあ。桜ちゃんの抵抗、何か理由がありそうで気になる…続き読みたい!🔥