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“ 赤城ウェン ” という名前は , 本当の名前じゃない 。
それは わかってる 。 知っている 。
だが 思い出せない のだ 。本当の名前 というものが 。
母は 赤城ウェン が幼い頃から ヒステリック だった 。
赤城ウェン はそれを幼いながらも悟っていた 。
先程まで 楽しく会話していた 父と母 , それが目を離した隙に 怒鳴り喧嘩に なっている 。
そんなもの , 赤城ウェン にとっては 当たり前 だった 。
赤城ウェン が歳を重ねていく事に母の ヒステリック も酷くなっていった 。
そして その日 最悪な出来事が起こってしまう 。
【 … ねぇ , コレ なんなのよ 、 !!?! 】
その日もまた , 母の怒鳴り声が家に響き渡った 。
あぁ , またか … と 赤城ウェン は感じる 。
だが , 今回は いつもと違っていた 。 何かおかしかった 。
嫌な予感がして , 赤城ウェン はこっそり父と母のいる居間へ 行った 。
そこには
【 アンタ … キャバクラ 行ったの !!? 】
【 あぁ”!? それがなんだってんだよ ??笑 】
【 普通に考えて !! 意味がわかんないわ !! 】
【 どこがだよ !! つーか , お前の 責任 な ?? 】
【 何が … 】
【 いやぁ , やっぱ 若い女 っていいな 】
【 こんな ヒステリックババア と違って 】
その言葉を 父 が声に出した瞬間 , 母が 何故か そこにあった 果物ナイフ を手に取り , 父に襲いかかった 。
赤城ウェン はそれを 見ていることしか出来なかった 。
母は父を切りつけ , 父は母を殴ったり蹴ったりで対抗 ,
それはまさに 地獄 だった 。
気づいた時には 父 の姿はもう無く ,
果物ナイフ を握りしめ 此方を見ている 母 の姿しかなかった 。
【 アンタ …… これ サツに言ったら 殺すからな !! 】
脅してきた 。
赤城ウェン はそれに 従うしか無かった 。
母は夜な夜な泣き , 赤城ウェン を呼んではサンドバッグがわりの ように 殴り 殴り 殴り続けた 。
父はもう帰って来ない 。 助けは ない 。
生きることに精一杯で 学業のことなど手に付けれず ,
赤城ウェン は不登校になった 。
学校では噂しか飛び交っていなく , そこに居るだけで苦痛 。
家では母に精神面 , 肉体面で痛めつけられる日々 。
そんな自分の人生に嫌気がさした 。
夜 , 母は今日は眠りが深いらしく , 泣き声も 呼び声も聞こえなかった 。
チャンスだった 。
赤城ウェン は母を置いて家を出た 。
16歳にして , 一人で 。
行く宛てなど もちろん無い 。 だから なんとなく 東京に行った 。
そこからだ 。目覚めてしまったのは 。
愛されたい 。 愛してみたい 。そんな思いから始まった 。 酒飲みの 人生が 。
__ ホテルに着く
『 … 先風呂 入ってくる 。 』
「 ッ まって , 」
小柳 の腕を掴む
「 僕 , ッ なんでもあげるから , なんでもするから ッ !! 」
「 2人で , いよ 、 ?? 」( 泣
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