ふと旧友のことを思い出した。
最近は召喚されることも少なくなり、暇を持て余すことが増えた。自室のソファに寝転がってぼーっと天井を見ていた。
そんなとき、急に走馬灯のように記憶が呼び起こされた。
そういえば、コーンは元気だろうか。
無邪気な笑顔が脳裏をよぎる。
たまに遊ぼうとうちにやってきては好き勝手したものだった。
最後に会った時、あいつは人間界に行くとか言ってた気がする。人間の精液でも飲みに行くんだろうな、と当時は思っていた。
しかしそれ以降あいつはこっちに帰ってきていない。向こうでの暮らしが気に入ったのかもしれないし、新しい友達か食料供給元ができたのかもしれない。
あいつは淫魔のくせにちょっと楽観的だからな、まあどうにか上手くやってるだろう。
が、しかし。
しかしだ。
一度思い出したらどうしてもまた会いたくなってしまう。たまには顔を見せて欲しい。
会いに行ってみるか?はるばる人間界に。少し世間話でもすれば、しばらくは私も満足するだろう。
ガスマスクを装着して家を出た。
コーンさん:水無川で・あなたを・沈める!さん宅の子
わかりにくかったんですけど、ギャレット視点です。