橙桃です。本人様とは関係ありません。
地雷だよって方、通報される方は見ないようにしてください。
桃side
桃「んじゃ、またね」
プツリと配信を切る。今日は俺にとって大切な日。生まれてきて29回目の2月24日。今は恒例のようになった誕生日配信を終えたところだ。
今回の配信はちょっと…いや結構やらかしが多かった。0時を迎える瞬間ケーキ取りに行っちゃうし、0時にツイートしたいって言ったときはもう1分経ってるしでてんやわんやだった。でも、りすなーさんからのお祝いの言葉を見ているとそんな後悔も吹き飛んで心の底から嬉しくなった。
桃「あ…橙のツイート紹介してなかったな」
確かに俺が悪いけど、皆より遅れてツイートしてくるアイツも悪い。紹介したかったなと思いながらスマホの電源を切り、洗面所に向かう。まぁアイツがツイート遅れるのは真っ先にLINEでお祝いしてくるから。お誕生日おめでとう。愛してるで。たった2文だけど俺を嬉しくさせるのには充分で。
放送中だったけど声が少し高かくなってしまった。
一通り寝る準備をして寝室に入った瞬間、着信音がなった。こんな時間に誰だよと少し迷惑気味に画面をみると映し出されたのはつい今まで考えていた彼氏の名前。少しびっくりしたがすぐに電話に出る。
桃「もしもし…」
橙「あ!!桃ちゃん!HappyBirthday!!」
桃「はいはい、ありがとう。」
橙「配信聴いとったけど29歳の桃ちゃんめっちゃかわええ…28歳の桃ちゃんもかわいかったけど!!」
桃「あっそ…////」
橙「はい!尊い!29歳桃ちゃんの一発目のツンデレいただきました!!」
桃「うるせぇ切るぞ」
橙「待ってやぁ!ごめんて…」
出ると早速俺の恥ずかしくなることばかり言ってくる彼。すっかり酔も覚めてしまっているから効果抜群だ。
桃「でももう俺も寝るからほんとに切るよ?」
橙「んじゃあ…その前に
開けてくれへん?」
は?何いってんだコイツ。
混乱していると家中に響いたインターホン。
もしかして…と思い誰だか確認もせずにドアを開けると俺があげた淡いオレンジのマフラーを巻いて立っていた橙。
桃「………馬鹿なの?」
橙「でも、放送でふわふわしてる桃ちゃん可愛すぎてもう会いたすぎて会いたすぎて…」
桃「居ても立っても居られなかったと…」
橙「ごめん…やっぱ迷惑だったな…」
リビングに入るなりしっぽを下げるように謝る大型犬のような彼。
桃「いや…迷惑…じゃ、無い…」
橙「え?」
桃「ふ、普通に…嬉しかっ、た…から…////」
橙「ちょ、1回タヒんでええ?」
桃「タヒぬな」
実際、会いに来てくれたのは嬉しい。
思ってたことを伝えるとしっぽをブンブン振る大型犬に抱きしめられた。
恥ずかしいけど暖かい。
橙「ふふ、いつもありがとうな桃ちゃん。」
桃「いえいえ、こちらこそ…」
橙「30歳?」
桃「ばーかあと1年あるわ。」
橙「い”った!桃ちゃん足踏まんといて〜」
桃「俺を怒らせたお前が悪い。てかお前もアルバム1周年だろ?おめでとう。」
橙「わあ!覚えてくれてたんや〜嬉しいわ〜」
そう、今日は俺だけじゃなくて橙の記念日でもある。記念日が一緒ってことでまだ付き合ってなかった去年は1人で喜んだっけ…。
橙「去年は発売日が桃ちゃんの誕生日って決まったときめっちゃ嬉しくて飛び跳ねてたなぁ…」
桃「え?!そこまで喜んだの?紫ーくんに変に思われなかったのかよ。」
橙「いやいや、紫ーくん俺に協力してくれてたし、何なら紫ーくんが仕掛けてきたと思う。多分やけど。」
桃「は…?そしたら俺たちが両想いだったこと紫ーくん知ってたのかよ…」
橙「え、そうなん。」
桃「……俺も紫ーくんに相談してたし…」
橙「マジか。相談しちゃう桃ちゃん可愛すぎる」
桃「そこじゃねぇだろ。」
ツッコミをしつつ彼の温もりでふぁぁとあくびが出てしまう。
もう寝る寸前だったから、流石に眠気には勝てなそうだ。
桃「俺もう寝る…」
橙「あはは、そうやなもう2時やし。放送のときから眠そうやったもんな」
おやすみ。と言ってくる橙。
桃「は?」
橙「ん?」
桃「いやお前はどうすんだよ。」
橙「え、あぁ…どうしよw」
桃「どうしよwじゃねぇよ……寝ないの?」
橙「寝ようと思うけど、どこで寝よっかな〜」
桃「…いっ、 に… よっ?」
橙「ん?聞こえないな〜♪」
ほんと橙の時々でる意地悪なところ嫌い。
桃「〜ッッ////一緒に寝よ?////」
橙「もちろん。」
桃「おやすみ橙。」
橙「ふふ、おやすみ桃。」
彼の腕の中は暖かくて俺はすぐに夢の中に意識を手放した。
なんだ…あったかい…ここは…夢?
橙?
橙「誕生日おめでとう。桃。これからもずっとずっと一緒に居ような。」
橙が俺の頭を撫でて言う。
それって…もしかして…
もちろん俺の答えは…
橙side
ついに迎えた2月24日。桃ちゃんの誕生日でもあり、俺のアルバム1周年という2人にとっては大切な日。迷惑かなって思ったけど放送を聴いていたら会いたくて居ても立っても居られなくて家を飛び出して来てしまった。
もう寝る寸前だったのだろう。俺の腕の中にいる彼女はすぐに可愛らしい寝息をたてている。
橙「うぅ〜〜////可愛すぎる…」
こんなに可愛い天使が俺の彼女なんやで?!もうそこらへんの知らない人にまで自慢したくなる。ダメもとだったけど紫ーくんに背中を押されるまま告白した去年の春。両想いだったらしく泣きながらOKしてくれた桃。男同士の恋なんて世の中では普通ではないことはわかっている。もちろん周りの目とか気にしてしまったこともあった。俺より繊細な彼は余計に気にしてしまっただろう。けど、付き合って後悔したことなんて1つもない。今まで恋愛経験はそこそこあったけど本当にこんなに好きになったのは桃が初めてだった。
俺は1回ベットから出て、桃ちゃんに見つからないようにそっと玄関に置いておいた紙袋の中から小さな箱を取り出す。これからもきっと辛い事や苦しい事が沢山あるだろう。溜め込んでしまう性格の彼を支えてあげられるのは俺だけで。俺の隣にいてくれるとのも桃だけで。この世の中で結婚は無理だろうけど、それほどまでに愛しているから。これを見たとき彼はきっと「重い」って言いつつ笑顔で受け取ってくれるんやろうなぁ。
寝室に戻り彼の白くて細い可愛らしい左手の薬指にオレンジに光るインペリアルトパーズがついたリングを通す。因みに俺のは同じインペリアルトパーズだがピンク色に光っている。実はこのピンクはオレンジや他の色が混じりあってできてるらしい。何故か隣に俺がいないと桃は桃では無い、そう言われている気がして、それが嬉しくてすぐに買ってしまった指輪。
彼の頭を撫でて優しく話しかける。
橙「誕生日おめでとう。桃。これからもずっとずっと一緒に居ような。」
朝起きたら朝ごはんでも作ってあげよう。その後は沢山イチャイチャして、素敵な1日にしよう。そう思いながら俺も瞼を閉じる。
大好きやで。桃。
桃が左手の薬指を光らせて、嬉し涙を流しながら起きてくるまであと数時間
コメント
10件
好きです…
久しぶりのてんちゃんの橙桃だぁぁぁぁ!!嬉しいぃぃぃぃ!!! 相変わらず書くの上手いねぇ…すごい!!(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾ 一緒に寝たい桃くんかわいいぃぃぃぃ……紫くんに相談してたのもかわいいぃぃぃぃ… そして紫くんないすぅぅぅぅぅぅ…() 寝てる時に指輪つけるなんて粋なことするわね橙くん() 一生幸せにしてろよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!