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動こうとすると、拘束されている縄が擦れて手首や足首が痛む
クッソ…
敵は千空の科学を警戒しているのだろう
服は脱がされ、腕や脚を多少も動かせないほどきつく拘束されている
「動かない方がいいよぉ?
力じゃきみはぼくにかなわない。 」
動こうとする千空の腕に優しく触れながら言う
「どこに連れてきやがった」
「ん〜、それは教えられないかなぁ」
「テメー仲間は?何人だ?」
「あのねぇ、そんな簡単に敵さんに自分のこと教えるはずないでしょ?」
「あぁそうだろうな、俺だって教えねぇよ」
「うん、そうだと思った
千空くん、だっけ
きみがそんなばかじゃないのは少し見てればわかるよ」
-だからさぁはじめようか、拷問
____________________
「へぇ、千空くんきみ強いね。
弱音すら吐かないなんて」
「お゛ぇっ」
何度目かわからない
敵が力任せに振るった拳が既に血の垂れている腹にあたる
地面は血と吐瀉物で汚れていた
「そうだ、これはどぉ?
指を1本ずつ切り落とすの」
敵が刃物を千空の指に押し当ててみせる
本気なのか、脅しなのかはわからない
が、こいつなら本気でやりかねない
「手はやめろっ!クソッ手はだめだ! 」
「わぁ、急に取り乱したねぇ
指切られるのがそんなに怖い?
あぁそうだよねぇ、指なくなったら困るもんねぇ
科学やさんはさぁ」笑
そう言って笑いながら千空の人差し指に傷を付ける
「っ…!クッソ…」
「ぼくはこの何もない世界が気に入ってるんだ。どこまでも自由でとても素敵でしょ?
だからさぁ科学やさんの手とかなくてもかまわないの
そうだっ! そんなに望むならさぁ指も脚もどっちも切り落としてあげるよ」
いい案だねぇ、と今までで1番楽しそうな笑顔で千空の右脚を太腿から切り落とした
「い゛っあ゛あ゛ぁあっ_____」
千空の苦しそうな叫びが薄暗い洞窟に響く
「まだ終わりじゃないよ?
次は指ね、何指からにしようか 」
っとその前に
もうその身体じゃ逃げられないもんね、と
切り落とす瞬間が千空の視界に入るように、千空の右腕を上から吊るしている縄を切った
「さぁ、何指からにしようか」
「や、めろっ…!」
「抵抗したって無駄だよぉ?
きみだってわかってるでしょ?
力じゃぼくにかなわないよ
そんなにやめてほしいなら、じゃあ話して?
科学王国?だっけ、のこと、全部全部話して?
これからはずうっと、ぼくに従う。って言って?
そぉしたら、指は許してあげる」
脚から流れる血が止まらない
痛みのせいで、呼吸を整えるだけで精一杯
手が小刻みに震える
ここで、全部全部話せば
従う、と言えば
この地獄は終わるのだろうか
そんな考えは押し殺して、
なんとか声を絞り出した
「いいや、言わねぇ
テメーの話しには1mmも唆らねぇもんでな 」
「そっかぁ、ざんねんだなぁ
千空くん、きみはもっと賢いのかと思ってた
いつでも言ってね、ぼくに従う気になったら」
そう言うのとほぼ同時に、
左手で千空の手を掴み右手で刃物を持つと、千空の指を切り落としたら
____________________
拉致されてからどのくらいの時間がたったのだろう
両手の指数本と片脚は既に切り落とされていて、身体のいたるところには切り傷、刺し傷、殴られたあざなどができていた
もう何処が怪我しているのかなんてわからないほど全身が痛む
それなのにまだこの地獄は終わる気配がない
拘束はいつの間にかはずれていたが、こんな身体では逃げることは不可能だった
「ねぇ大丈夫?もう終わり?」笑
血で濡れた地面に倒れ込んでいる千空の顎に手をそえ、顔を覗き込むようにして言う
脅されたり、切られたり、刺されたり、殴られたり、____
科学王国の情報をはかせる、という目的などとっくにどこかへ行ってしまっている
ただ、快楽のためにストレス発散のために気の済むまで痛めつけているだけだった
「ねぇ返事してよぉ」笑
先程切断された右の太腿部分を踏み潰される
嫌な音と同時に、残された太腿に激痛が走った
「あ゛っ_」
反射的に声が漏れる
「ねぇねぇ!」笑
敵は千空の太腿部分を踏み潰したままの足を強く揺すった
「い゛ぃ_っあ゛あ゛あ
っク.ソ_」
「なぁんだ、話せるじゃん!」笑
「っぉえ゛_」
腹を蹴り上げあげられ、千空の身体がわずかだが確かに宙に浮き、
多少とは言えないほどの血を吐いた
うまく息ができない
浅く弱く、やたらとはやくなっている呼吸をなんとか整えようと必死に努めた
もう敵の声もうまく聞きとれない
痛みを感じるのは生きてる証拠だ、大丈夫俺はまだ生きてる、と自分に言い聞かせてただ耐えてきた
でももう限界かもしれない
視界はぼやけ、意識が朦朧とする
身体もほとんど動かなくなった
ここで終わりか…
らしくはないが、諦めようとした
もう、解放されてもいいよな
そんなことを考えてしまう
死を受け入れ、ゆっくりと目を閉じようとした
そのとき____
「千空ー!!!」
聞き慣れた仲間の声が名前を叫ぶ
助けがきてくれた
正直に言うと、助けにきてくれた仲間が誰なのかはっきりとは理解できていなかった
それでも飽きるほど聞いたこの声は、心身共にボロボロで限界の千空に確実に安心を与えてくれた
安心感からか、それとも、仲間にあまり弱ってるところは見せたくないという気持ちからか
不思議と笑顔がつくれた
本当は怖くてしかたなかったことも、もう限界なことも、気づかれないように
「ククク…やっときやがったか…くるの、遅せぇよ」笑
聞こえているのかもわからない声で精一杯強がってみせた
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#dcst
はっしゅたぐ.
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