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今回の登場人物︰カミラ・ロールズ(主人公。ヴァンパイア聖魔学校3年)、レオン・フローレス(ヴァンパイア聖魔学校3年。カミラの相棒)、ルカ・ボーンズ(3年Sクラスの担任)、その他(生徒など)
ここは、ヴァンパイア聖魔学校。ヴァンパイア界の名門校。ここに住むたくさんのヴァンパイア達が通っている。今は入学中。ここでは、担任、新しい先生、あれば新しい校則が紹介されたりする。新クラス、今年から使う昇降口に貼ってある貼り紙で確認する。 この学校は、クラスがS,A,B,C,Dの5つに分かれていて、前年度、または入学テストの成績で決まる。大広間に、各学年、各クラスどこに並び、教授達の話を聞く。
「続いて、担任の発表です。校長先生、お願いします」
担任や新しい校則のことについては、校長先生が、最高学年最高クラスから順番に担任を発表していき、ついにカミラのクラスの番になった。
「3年Sクラス、ルカ・ボーンズ教授」
ボーンズ教授は、今まで、AクラスとSクラスばかり担当してきたため、ベテランの教授である。学年主任を担当することも多々ある。それに、ボーンズ教授は、生徒や他の教授からの信頼が高く、人気者。
「よし、ボーンズ教授だわ。狙ってた教授が担任なんて、嬉しいわ」
カミラは小声でそう言った。約15分後、入学式が終了し、教室に向かった。
―3年Sクラス―
「皆さん、おはようございます。本日から皆さんの担任を務めさせていただく、ルカ・ボーンズです」
ボーンズ教授は慣れた顔と声でそう言った。その直後、大きな拍手が教室に鳴り響いた。
「静粛に。これから自己紹介をしてもらいたいと思います。名前と趣味などを言ってくださいね」
早速、順番に自己紹介が始まり、カミラの番になった。
「カミラ・ロールズです。趣味は読書です。よろしくお願いします」
と言った時、拍手の音と共に、こんな声が聞こえた。
『ロールズ家って、ヴァンパイア界の有名な貴族じゃないか』
『よっしゃ!去年頑張って成績良くした甲斐があったわ〜』
と。そう、ロールズ家はヴァンパイア界の名門貴族であり、ヴァンパイア界で最も力のある貴族だと言われている。そのため、同じクラスになれた者は、友達になりたがり、他クラスに自慢したがる。それがカミラは嫌で仕方がなく、そういうことを言う者とはなるべく関わらないと決めている。
「一応言っておくけど、ロールズ家と同じクラスになれたからといって、他の者に自慢してはダメ」
ボーンズ教授は少し怒った表情でそう言った。そして、自己紹介が終わり、教授は
「次の時間はクラス長とクラス目標を決めます」
と言った。クラス長というのは、その名の通りクラスのリーダーで、各クラス男女1人ずついる。
―2限目―
「この時間は、先程言ったようにクラス長とクラス目標を決めます。最初にクラス長を決めようと思います。立候補したい人はいますか?」
ボーンズ教授がそう聞くと、教室がざわつき始めた。そんな中、カミラは1人立候補していた。
「お、ロールズさん。立候補するのですか?他に立候補したい人はいますか?」
ボーンズ教授がそう聞いても、他の人は目を逸らしたりした。その時、1人の男子生徒が立候補した。その人は、レオン・フローレス。昨年、カミラと同じクラスだった男子生徒。
「フローレスさんも立候補するのですね。他に立候補する人はいますか?いないならこの2人で決定しますけど…」
ボーンズ教授がそう聞くと、皆口を揃えて、「2人で決定でいいです」と言った。ボーンズ教授は、人任せな生徒たちだと思ったが、すぐ決まったからクラス目標を決める時間が延びたことを考えて、
「よし、決まりましたね。2人は前へ出てきてください」
と言った。ボーンズ教授は、2人にどのようなクラスにしたいかを言わせるつもりだった。
「では、どのようなクラスにしたいか教えてください。まずはロールズさん、お願いします」
カミラは何度もクラス長になったことがあるので、この時に言う言葉はある程度決まっている。
「私は、Sクラスに相応しいクラスにしたいです」
と軽く言った。カミラに続いて、レオンも
「俺は、学校の中で1番優秀なクラスと言われるクラスにしたいです」
と言った。言い終わったと同時に拍手が教室中に響いた。
「静粛に。クラス長が決まったので、クラス目標を決めようと思います。ここからはクラス長の2人に任せます」
と言って、教授の席に戻っていった。2人は、クラス長を経験済みなので、どのように進めればいいか、頭に入っていた。それを承知した上で、ボーンズ教授は2人に司会を任せた。
「では、クラス目標を決めます。案がある人は手を挙げてください」
カミラがそう言うと、1人の生徒が、
「具体的にどのようなクラス目標を考えればいいですか?」
と質問をした。
「具体的じゃなくてもいいから、1年間かけて達成出来るものにしてください」
とカミラは冷静に答えた。すると、数人の生徒が挙手をした。そして、5つの候補が出た。その中からひとつ、目標を決めることにし、多数決をとることにした。
「では、いいと思った目標、ひとつに手を挙げてください。まずは、この目標」
そして、多数決が終わり、「トップを維持し続ける」という目標に決まった。この目標に、ボーンズ教授は、
「素晴らしい目標ですね。Sクラスにピッタリ」
と感心していた。ここで、授業終了の鐘が鳴り、休み時間に入った。
―3限目―
この時間は、新しい教科書とノートを配る。既に教卓に準備されており、ボーンズ教授は早速配り始めた。
「配られたら、中身を確認してください。白紙はないか、ページとページがくっついていないか、確認してから名前を書いてください」
という指示を出し、黙々と配るボーンズ教授は動きがプロだった。教科書が配り終わり、次はノートを配り始めた。配り始めてから約20分後、教科書とノートが配り終わり、名前書きも終わった。授業終了まで、残り20分ほど。
「時間がだいぶ余ったな…よし、抜き打ち!復習テストー!」
ボーンズ教授は笑顔でそう言った。「抜き打ち復習テスト」。この言葉を聞いた時、生徒たちは嫌な顔をした。クラス長以外。用紙を配り、早速テストが始まった。約10分後、テストが終わり、ボーンズ教授は用紙を回収し、丸つけを始めた。
「いきなりのテスト…びっくりしたわ」
カミラは緊張が解けたようにそう言った。丸つけが終わり、テストが返された。
「よし、満点」
カミラやレオンは満点だったようだが、やはり忘れている生徒も多く、8割取れなかった人も多くいる。
「あまり点数が良くなかったから、帰ってしっかり復習するように」
その時、鐘が鳴り、授業が終わった。そして、帰る時間になり、生徒たちは翼を使って家へ向かっていった。
―今日から、カミラ・ロールズの3年目の学校生活が始まる―