第1章 【消えた日常】
破片や変な部品、建物の損害。そして消えた日常。いくらなんでも失う物が多すぎる。
私は人として1人…この場にいる。
どうやらこの世界の人々は、みんな消えてしまった。
「人が居なくなってから…もう1年…」
「もう朝…?」
元々人が苦手で喋ることすら出来なかったから人がいないことをラッキーだな。としか思っていなかった。
外に出てしばらく経った時やっと気づき始めた。
「人がいない…?」
店の中も、人通りの多い商店街も、公園にも誰も居なかった。
家に帰って慌ててテレビをつけるけど映るのは誰もいないスタジオのみだったり、砂嵐だけだった。
誰もいない世界で、必死に人を探した。
見つけたところで話しかける事は出来ないだろうけど…
パンを食べながら誰もいない商店街を進む。
とにかく1日目はずっと人を探して隣町まで歩き回った。
4日目辺りにロボットと出会った。
腕が取れていてその腕をもってこっちによってきた。
私より小さくて地面からちょっとだけ浮いてる。
ウィーンと音を立てながら持っていた手を離し、私の手を掴む。
「えっ。ちょっ、ちょっとやめてよ。」
強引に引っ張られて連れてこられたのは電柱がいくつも倒れている場所。
車がいくつも電柱に突っ込んだらしく、そのまま倒れてしまったらしい。
電柱の下をふと覗く茶色く汚れた白い犬が下敷きになっていた。
ウィンウィン
ロボットが私の手を離すと犬を助けてあげて!っと言っているかのように私を見つめる。
犬を助け出すとロボットは満足したかのように倒れた。
「電池切れ…?いや…壊れてるんだから、動かなくなるのは当たり前か。」
一週間が経った。
ずっと1人ぼっち…という訳もなく、この間助けた犬はどうやら私に懐いた様子。
犬にはシロと名付け2人で旅をすることにした。
「2人だけじゃあ寂しいよね。」
クゥーン?
ロボットにスマホの充電器さして2日が経ってた。
ウィーン
動いた…
「おはよう。動けそう?」
「…オハ………ソウ…?」
真似をされた。もしかして言葉を教えてたら覚えるのかな。
私の名前は…。
この世界で私が1人なら…偽名を使っても誰からも何も言われない。
それなら。
「私の名前は、ムコ。」
「ワタ……ムコ…」
「そして貴方の名前はエジ」
「…シテ………エジ…」
そしてムコとシロとエジの生き残りサハイバルが始まった。
ーあとがきー
皆さんこんにちは。炭酸です。
「この世界で生き残るために」第1章を読んでくださりありがとうございます!
「妖怪退治はラクじゃない!」は投稿が遅れていますが、2つの小説をこれから一緒に投稿していきます。
頭がごちゃごちゃにならないためにも、一気に読むのではなく、ちょくちょく読んでいくことをおすすめします…ではこれからもよろしくお願いしますm(*_ _)m
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