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目隠しをされた暗闇の中、潔の感覚は研ぎ澄まされていた。遠くで聞こえる学園の喧騒は、もう自分とは無関係の国の出来事のように思える。
氷織:
「潔くん、身体の力抜いて? そんなに強張ってたら、僕の愛が隅々まで届かへんやん♪」
氷織の指が、潔の鎖骨のラインをなぞり、ゆっくりと肌に熱を刻んでいく。
潔は逃げようと身をよじらせるが、そのたびに足首の鎖が「ジャラッ」と冷たく鳴り、現実を引き戻す。
潔:
「はぁ、っ……氷織……もう、やめろ……。こんなことして、お前だって……後悔するぞ……!」
氷織:
「後悔? するわけないやん。だって、今の潔くん、世界で一番僕に近いところにいるんよ? 凛くんだってカイザーくんだって、今の君のこんな声、知らへんのに。」
氷織は目隠しを少しだけずらし、潔の片目だけを露わにさせた。
そこには、今まで見たこともないような、陶酔と支配に満ちた氷織の顔があった。
【逃げ場のない「愛」の定義】
氷織:
「……あぁ、ええ顔。その瞳に映ってるのは、僕だけやね。」
氷織は潔の耳元で、動画のあの「低い声」をさらに深く響かせた。
氷織:
「ねぇ、潔くん。もしここから逃げ出せたとしても、君の居場所なんて、もうどこにもないんよ? 君のスマホからは、君が『みんなに嫌気がさした』ってメッセージ、全部送信しといたから。」
潔:
「……っ!? お前、なんてこと……!」
氷織:
「これで、君を迎えに来る奴はおらんくなった。……潔くんを理解して、愛して、壊れるまで抱きしめてあげられるのは、世界中で僕だけ。……なぁ、そうやろ? 言うてみて?」
氷織の唇が潔の耳たぶを甘噛みし、答えを強要する。
絶望が、潔の「エゴ」を静かに塗りつぶしていく。
潔:
「……あ……っ、氷織、しか……いない……」
氷織:
「(満足げに微笑んで)……よく言えました。……ご褒美に、もっとええことしてあげる。この部屋で、二人きりで、一生終わらないゲームを続けようね、世一くん。」