──────ノイズ視点──────
修行を終え、いつの間にか日が落ち夕飯の時間へとなる。…の、前に。どうやら風呂に入るようでこの戦争中という危機的状況にもかかわらず、優雅に風呂に入っているのはここぐらいだろうと思う。
男子風呂、女子風呂に別れており、俺は当然男子風呂に入る。
そんな大した話が積もるわけ…があった。みんな思ったよりもどうでも良い話で盛り上がっている。ちなみにメンバーは俺、ルカ、ぜん。
───もう既に3人しかいない。
人数が少ない。こんなにも少ないのに、みんな、気丈に振る舞う姿は見ていて痛々しい…気がする?
「ぜんさんの好きなタイプ長身の気の強い女性らしいですよ。」
俺がそんな話題を振ればぜんさんが顔を真っ赤にして
「ちょッッなんでばらすんですかー///!?」
と、混乱と怒りに任せた拳が俺の方をポコポコと叩いてくる。痛くはない。なんなら少し気持ちいい。
「ぜんさんそこいいですね〜」
「マッサージ扱い酷くない!?」
ぜんさんが可愛らしい発狂をする。しかし、そんな反応をするのはひとえに、それをネタにしようとする人がいる。そう、ルカだ。
「へ〜ぜんさん、そういう人が好みなんですねぇ〜」
にんまりとした笑みを浮かべながら 、ぜんさんの肩に手を置き、もう片方の手で自身の口を抑える。
「あぅ…///」
かく言うぜんさんは両手で自身の顔を覆うが、はみ出しているクマ耳は真っ赤に染っている。…悪いことをした気がするが、面白いのも見れたので結果オーライだろう。
「気の強い女性…そして長身…めめさんのことが好きってことですか?」
「へ///!?そんなこと言ってませんよ///!?」
ルカさんがからかうように言えば、それを間に受けぜんさんがピクっと肩を跳ねさせ反応する。ルカさんはその反応を楽しむようににちゃついた表情で畳み掛ける。
「分かりやすいですねーwじゃあ好きじゃないんですかぁ?」
なんとも答えにくい質問だな、そう思う。嫌い、と言えば仲間のこと嫌いなんですね…なんてこっちが悪い空気にさせてくる。好き、なんて言えば恋愛的な意味で捉えられ散々からかわれることになるだろう。性格が悪いな、この質問。そう思いながら、ぜんさんにトドメを刺そうとしてるルカさんに矛先を向けて発言する。
「ルカさんは(多分)ロリコンなんですからお互様じゃないですか?」
「はぁ!?」
俺がそういえばルカさんは驚いたように声を上げる。ぜんさんはまだ赤面している表情で、もう1周回って自暴自棄になりながら
「ほら!!ルカさんロリコンなんですから俺より犯罪臭すごいですよ!!!」
「待て、俺はロリコンじゃないッッ!!!勘違いするなよ!!」
「え、でも…ヒナさんはロリみたいな見た目してますけど…?」
俺がそう問えばルカさんは突然キリッとした表情で堂々と言う。
「俺はロリコンじゃない。シスコンだ。勘違いするなよ。」
「この人やばい!!ぽれよりもやばいでしょ!?これ!?」
ルカさんのその堂々とした宣言は狂気すら感じさせられた。ぜんさんはもちろんまともなのでツッコミを入れるがその心からの叫びはルカさんの非常識を破壊することは出来なかった。
「いや、待て。ひなは本当に…いや、この話はやめておこう。1年間は語ってしまう自信がある」
「怖すぎるでしょ!?」
この妹バカを止めてくれ。この人仮にも妹に騙されて挙句の果てに妹ですらなかったんじゃなかったのか?それなのになんでこんな好いているの…?勇者、という肩書きの通り常に恐れず、どんな状況でも冷静な俺、と自画自賛するレベルには冷静さには自信があったが、こんな狂気的な所を見たら冷静ではいられない。頭の中でぐるぐるとこの状況を解析しようでしたが無意味であった。
「てか、俺とぜんさんにだけ聞いていえもんさんはノーコメントとか言わないよな?」
「そうだよ!!ぽれも教えたんだし言ってよぉ!!?」
ちっと心の中で舌打ちをする。この混乱に乗じてノーコメントを貫こうと思ったが、覚えていたか。そんなことを思いつつ、自身の女性のタイプを考える。
「…価値観が合う…人?」
「価値観?」
「はい。」
「???例えば?」
そんなに不思議そうに思われるとは思っていなかった。…よくよく考えたらいえの好み…ではなく俺の好みで言っていいのだろうか?そう思いながらも聞かれたので答えておく。
「…他人の命はどうでもいいとか?」
「え、それ最初に出てくる?」
捻り出した答えだったのだが、どうやら不評らしい。なぜ1つ目で…?という困惑と驚きが混じった瞳が向けられる。───軽蔑の目が向けられることは無かった。正直、こんなことを言ったらこいつやば、とか貶されるように思えたが、よく考えたらこの村は異常であった。普通に殺人犯してるし。それを誰もおかしなことだと思わないし。戦争で犠牲がありつつも勝ってるし。案外、ここでは俺の価値観はおかしくは無いのかもしれない。
ここで切ります!!今回はほのぼのにギャグをそえてって感じにしました!男子組の仲の良さをかけて良かったです。なんか私が書くぜんさんは基本的可愛くなりがちなんですよね…なんでやろな?いや、ここの小説の男子は普段可愛くいざという時はかっこいい。みたいなギャップが売りなのかもしれない。女性は基本的可愛いとかっこいいに別れてて、ギャップは可愛い人はかっこよく、かっこいい人は可愛いかSAN値が低い…みたいない感じで書いてますね。今気づきました。
それと、しばらく小説の投稿は休みます。理由はカウントダウン、というところに出したので気になる人がいれば。
それでは!おつはる!
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