もっくんショック受けてます😅
「ううっ、若井〜」
俺は練習室で若井に泣きついていた。
「なんだよ。何かあったのか?」
「涼ちゃん、バンド辞めちゃうかもしれない〜」
「えっ?何があったんだよ」
涙目ですがりつく俺に若井はびっくりして問い返してくる。
「涼ちゃん、そろそろバンドか音楽科か真剣に決めないとって…」
「なんだ、そんな事か」
若井は呆れたようにため息をつく。
「なんだよ!若井は心配じゃないのかよ!」
「そりゃ心配は心配だけどさ。そんなの最初からわかってた事だろ?」
うっ、と俺は言葉につまる。確かに最初「音楽科の合間でいいから」と誘ったのは俺だ。
「俺たちはもうバンドで生きてくんだって覚悟決めてるけどさ。涼ちゃんはそれこそ内部進学でずっと音楽をやってきたんだぞ。この選択で涼ちゃんの人生が変わるんだ」
若井の言う通りだ。
「俺だってずっと涼ちゃんと一緒にやっていきたいと思ってる。でもさすがに軽々しく口出しできる問題じゃないよ」
俺は唇を噛み締めながら下を向く。若井の言う事が正しい。
涼ちゃんがどっちを選ぶかどんなに不安だったとしても、俺たちは涼ちゃんの選択のジャマをしてはいけない。
でも、何もせずにただ選択を待つ。それは俺にはとてつもなくツラい作業だった。
涼ちゃんはどんどん音楽科の課題で忙しくなってほとんど会えない日が続いた。たまに見かける涼ちゃんはいつも音楽科の奴らと楽しそうに笑っていて、前の俺ならその中にでも突撃していたが、今はその勇気も出ない。
はぁ、とため息をついて、俺は背を向けて逃げるようにその場を立ち去った。
今回は少し短いです。
大学卒業後どんな道を選ぶかの選択ってとっても重要でその後の人生を決める大事なものだと思います。
もっくんにはキツイけど涼ちゃんにはしっかり考えてもらいましょう。
コメント
3件
キツいよね( ߹ㅁ߹)見ている私も悲しくなった( ߹ㅁ߹)
このお話のおかげで、学生姿の3人が想像出来てニヤニヤです♥️ どうなるのか楽しみです✨ いつも更新ありがとうございます✨