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「俺もう限界かも」
勇斗から突然出た言葉
今日は2人とも仕事が終わるのが早かったため勇斗の家に行きお酒を交わしながら2人の時間を楽しんでいる
グループの話や近況の話、他愛のないことをずっと喋っていた
自然と会話が途切れて静かになった時はやとが急に口に出した
「俺もう限界かも」
「は?」
訳が分からない
言葉の意味を色々と想像する
もしかして、俺に飽きたの、?
振られる、そう悟った
唖然として言葉も出てこない
「もう、メンバーに隠せない」
勇斗が次の言葉を発した時 想像と違った言葉が飛んできた
「仕事中ずっと仁人と一緒にいるのにイチャイチャ出来ないの嫌だよぉ」
酒の入ってる缶を片手にこっちに寄りかかってくる
そう、俺たちは結構前から付き合っているが何かいざこざがあってもも面倒、単純に付き合っているという理由で茶化されるのが嫌ということで一応メンバーの3人には付き合っていることを隠している
だがこれまでの行い的にもうメンバーは勘づいているだろう
ていうか、なんだそれ
こっちは振られると思って身構えていたと言うのに
「じんとぉ?」
ずっと黙っていたらふわふわとした声で勇斗に呼ばれた
「いや、これまでも隠せてないでしょ」
「そんなことないよぉ」
「てか離れて、暑い」
そう言って勇斗の体を押して離れさせる
「え、じんとなんかつめたくない?」
「そんなことないですよ」
「え、メンバーに言いたいとか言ったから怒ってる…?」
「ちがう…」
「なに?」
「限界って言われて振られるかと思ったの….」
言葉にするのが恥ずかしすぎて缶の中に残っている酒を勢いよく飲み干す
飲み終えた後おそるおそる何も喋らない勇斗の方を見ると
「俺が仁人と別れるわけないじゃん」
真剣な眼差しでこっちを見つめてくる
「え、」
「こんな可愛い仁人、振る方がおかしいでしょ」
「そんな心配なんてしなくていいよ。仁人のことずっと大好きだもん」
「ほんと、?」
「ほんとだよ?」
そう言って勇斗が唇に軽くキスをする
「俺もはやとのこと、これからもとずっと大好きだよ」
そんなこと酒の力を借りたとしても言えるはずもなく、心の中にしまっておく
いつか自信を持って言える日まで