__ 「 大丈夫?! 」
『 ふっ、泣 』
『 ぅわぁあん、泣 』
__ 「 とりあえず、シェアハウス連れてこうよ 」
止まることを知らない私の涙と泣き声。
暖かい男の人に包まれながら、ある言葉が降ってきた。
__ 「 いやけどバレたら… 」
__ 「 だって、訳ありだよ絶対、 」
__ 「 このまま置いていくとか、 」
『 あ、あの、 』
『 ごめんなさい、 』
『 本当にありがとうございました、 』
__ 「 あ、待って、! 」
『 … 』
__ 「 あの、君は、えっと、 」
__ 「 お名前聞いてもいいかな? 」
『 田中 美桜 』
__ 「 美桜、 」
__ 「 綺麗な名前だね 」
綺麗な名前だとは思わない。
この名前は、兄さんが考えたと聞いた。
私を産んだ母親は、名前も考えられないほど精神的に参ってしまって、
春に生まれた私は 美桜 になった。
__ 「 お腹、減ってるでしょ、? 」
__ 「 僕たちのお家で一緒にご飯食べない? 」
__ 「 この人のご飯ほんまに美味いで! 」
知らない人にはついて行かない そう教わってきたけど、
ついていって何かされたところで、帰る家も迎えに来てくれる人もいない。
__ 「 来る? 」
『 … 』
静かに頷いた私の右手と左手を握り、
私を挟むようにして、大きな男の人たちが歩き出した。
コメント
1件
最高しゅぎる🥺 美桜ちゃんバリ可愛い気がする🥰