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渡辺は今、仕事が充実しているから毎日が楽しい。
目黒と会う時間は少ないけど、仕事の楽しさが上回り、あまり寂しくない。
会えたら嬉しいし、互いのドラマの話をしながら勉強になり、だけどちゃんと甘い時間もあって、毎日笑っている。
そんな毎日が続くと思っていた。
笑っていられると思っていた。
ある番組に出た時、大物芸人と呼ばれる人が話しかけてきた。
今グループは活躍している。
それを褒め称え、個人の仕事もそれぞれ頑張っていることも褒める。
丁重に礼を言って、その場を去ろうとした。
腕を掴まれ抱き寄せられる。
慌てて手を振り払い離れる。
◯◯ーわしは男でも、女でも好きだったらどっちでもいいんだ。
渡辺ーすみません、遠慮します。
◯◯ーそんなこと言っていいのかな?君らを潰すことくらい簡単だが。
渡辺ー勘弁してください。
◯◯ーまぁ、ゆっくり考えなさい。8月になったら答えを聞こう。
渡辺は逃げて帰って来た。
目黒は今、難しい役をやっている。
相談できない。
誰に言えばいい?岩本?
自分を自由に出来なかったらグループを潰すことなんか、簡単だと言う。8月には答えなければならない。
だが、自分は目黒のものだ。
他の誰にも触れさせない。
グループの未来がかかっている。
分かっているけど、あの人のものにはなれない。
渡辺は、目黒に会えなくなった。
電話もLINEも無視している。
おかしいと思われるのは分かっている。
渡辺からのSOSだ。
初めは目黒も、お互い忙しいから仕方ないと思っていた。
だが、2週間もすると、また何かに巻き込まれることがあったと確信する。
電話に出ない。
LINEは見ていない。
阿部のそばにいる。
皆んなも、目黒と渡辺が離れるのは何かあった時と分かっている。