テラーノベル
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今回も相変らず読みにくぅい
でも読んでくれたら嬉しぃ
阿部が高度な技術で解除した電子ロックが、静かに解かれる。寝室の重いドアを開けると、そこには窓も閉め切られた暗闇の中、照に抱かれたまま、虚空を見つめているめめがいた。
「……何の真似だ、お前ら」
照が低く唸る。しかし、阿部は動じることなく、冷たい笑みを浮かべた。
「照、君の『飼育』はもう限界だよ。ほら、蓮が壊れちゃってるじゃないか」
康二は照の手からめめを奪い返そうと、必死に駆け寄る。
「めめ! 助けに来たで! もう大丈夫やから……!」
その時、ずっと人形のように動かなかっためめの瞳が、わずかに焦点を結んだ。
康二、阿部、そして自分を抱いている照。三人の歪んだ愛に囲まれたその瞬間、めめの頭の中で「何か」が弾ける音がした。
「……あ、は……っ」
めめの唇から漏れたのは、悲鳴でも拒絶でもなく、乾いた笑い声だった。
「あはは……何、これ……。みんな、俺のこと好き……? 助けに来てくれたの?」
めめはゆらりと身を起こす。その瞳には、今までのような恐怖や絶望ではなく、全てを諦め、狂気に足を踏み入れた者特有の、艶やかな光が宿っていた。
「照くんは俺を道具にして、阿部ちゃんは俺を壊して、康二は……俺を救う自分に酔ってるんだよね?」
「めめ、何を……」
康二が絶句する。めめは、自分の首筋に残る無数の痕をなぞりながら、三人を挑発するように見渡した。
「……いいよ。もう、誰でもいい。どうせ俺、まともには戻れないんでしょ? だったら、みんなで俺を壊し合えばいいじゃん。……一番、俺をめちゃくちゃにしてくれた人のところに行ってあげる」
めめは、自分を「守るべき弱者」として扱っていた三人の前提を、根底から覆したのだ。
壊れた精神が辿り着いた先は、「三人の男を競わせ、自分を切り刻ませる」という究極の共依存。
めめは、自分の腕を掴む照の手を自ら引き寄せ、阿部の顔を見つめ、そして康二に絶望的な微笑みを向けた。
「ねぇ、誰が俺を一番……『処理』してくれるの?」
その瞬間、部屋の空気は「救出劇」から、一人の獲物を奪い合う「猟犬たちの殺し合い」へと変貌した。
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