テラーノベル
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「一番、俺をめちゃくちゃにしてくれた人のところに行ってあげる」その言葉が、静まり返った寝室に毒のように回る。三人の男たちは、それぞれ異なる絶望と悦楽に囚われた。
照は、自分の腕を自ら引き寄せためめの指先に、一瞬だけ目を見開いた。だが、次の瞬間、その瞳にはどす黒い独占欲が沸き上がる。
「……はは、最高だな。やっぱりお前は俺のモンだ。壊れて、そうやって俺を試すようになるのを待ってたんだよ」
照はめめの腰を乱暴に引き寄せ、阿部と康二を「排除すべき外敵」として睨みつける。
「いいぜ、受けて立ってやる。お前が二度と他の男の名前を呼べないくらい、徹底的に叩き込んでやるよ」
彼はめめの狂気さえも「自分への服従」として捻じ曲げて解釈し、その支配を完成させようと笑った。
阿部はめめの艶やかな微笑みに、ゾクりとした快感を覚えた。自分の「破壊」が、これほどまでに美しい果実を実らせたことに。
「あはは、すごい……。ねぇ、蓮。君、自分が今どんなに綺麗な顔をしてるか分かってる?」
阿部はメガネを外し、獲物を狙う蛇のような目でめめを見つめる。
「照みたいな単純な男じゃ、君のその『壊れた中身』まで愛せないよ。君を一番めちゃくちゃにしたのは、僕だよね? ……だったら、その続きを教えてあげられるのも、僕だけだ」
阿部は康二との「契約」など最初からなかったかのように、めめの足首を愛おしそうに撫で、その場所を「自分のもの」にする算段を立て始めた。
二人とは対照的に、康二は今にも崩れ落ちそうなほど顔を蒼白にさせていた。
「……嘘や。そんなん、めめやない……。めめは、そんなこと言わへん……!」
守りたかった、ピュアで一途なめめ。自分が愛したはずの彼は、もうどこにもいない。自分の献身も、涙も、すべてがこの「狂気のゲーム」のスパイスにされたことを悟る。
「……俺、何のために……」
だが、絶望の果てに、康二の心にも黒い感情が芽生える。救えないのなら、せめて自分もその地獄に混ざりたい。
「……わかった。もうええよ。めめがそうしたいんやったら……俺も、綺麗事で愛するのはもうやめる」
康二の瞳から光が消える。彼は泣きながら笑い、めめのもう片方の手を握りしめた。
「誰よりも、俺が一番めめをドロドロにしてあげる。……覚悟しときや?」