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る あ .
902
1,370
#一般人
유리
41
スタートーー‼️
――深夜11時17分。
アルカディア号は、月影アイランドから遠く離れた海域を進んでいた。
船の周囲には濃い霧。
その向こうには、海底から浮かび上がった巨大な遺跡。
青白い光を放つその姿は、まるで海の底に眠っていた古代都市の一部のようだった。
「……本当に、海の底に遺跡がある」
美月は船窓から外を見つめていた。
巨大な石造りの門。
三日月のような形をしたアーチ。
そして、その中央に刻まれた――
涙の紋章。
「コナン君……」
「ああ」
コナンも遺跡を見つめている。
「アルカディア号が五十年前に消えた場所は、ここだったのかもしれない」
「でも、どうして今まで誰にも見つからなかったの?」
「海底に沈んでいたから……だけじゃない」
コナンは周囲を見る。
「この遺跡そのものが、何かの装置になってる可能性がある」
「装置?」
「海流や光を利用して、外から見えなくする仕組みとか」
その瞬間。
――ゴォォォン……。
低い音が船内に響いた。
「何!?」
美月が振り返る。
船がゆっくりと遺跡へ近づいていく。
しかし、操舵室には誰もいない。
「また勝手に動いてる」
コナンが走り出す。
「このままじゃ遺跡にぶつかるぞ!」
⸻
◆
操舵室。
コナンは計器を確認する。
「操舵が効かない!」
「止められないの?」
「エンジンを切っても、船が動いてる!」
美月も計器を見る。
速度は一定。
方角も変わらない。
まるで、アルカディア号そのものが目的地を知っているようだった。
そのとき――
操舵室のスピーカーから声が聞こえた。
『……第七航路を確認』
美月とコナンが顔を見合わせる。
『目的地――蒼月遺跡』
「誰だ!?」
コナンがスピーカーに叫ぶ。
返事はない。
代わりに、船内の照明が青く変わった。
――パッ。
廊下。
階段。
客室。
すべての照明が、青白い光へ変わっていく。
「まるで……案内されてるみたい」
美月が呟く。
その瞬間。
船の前方に、巨大な門が現れた。
遺跡の入口だ。
そして――
門がゆっくり開いた。
――ゴゴゴゴゴ……。
「……!」
アルカディア号は、その中へ入っていった。
⸻
◆
遺跡の内部。
そこには、不思議な光景が広がっていた。
海の中にあるはずなのに、船の周囲には水が入ってこない。
「どうなってるの……?」
美月が驚く。
「何かの気圧制御かもしれない」
コナンが答える。
「この空間だけ、水が遮断されてる」
船は巨大な石造りの空間へ入った。
壁には無数の文字。
その中央には――
一つの巨大な青い石。
「……あれ」
美月が指差す。
石は淡い青色に輝いていた。
だが、それは宝石ではない。
その石から、遺跡全体に青い光が流れている。
「蒼月の涙……?」
「いや」
コナンが首を振る。
「もっと大きい」
すると、美月のカメラが突然反応した。
――ピッ。
画面に文字が表示される。
『記録を開始します』
「え?」
美月がカメラを見る。
画面に、五十年前の映像が映し出された。
⸻
◆
――五十年前。
アルカディア号。
同じ遺跡の中。
映像には、白石澪が映っていた。
彼女はカメラを持ち、誰かと話している。
『ここが……蒼月遺跡です』
映像の奥には、現在と同じ巨大な青い石。
『この場所は、古代から海を守ってきたと言われています』
白石澪はカメラを遺跡へ向ける。
『そして、この中心部にある石から作られた宝石が――』
彼女が小さな箱を開く。
中にあったのは――
蒼月の涙。
青い宝石が光を放つ。
『この宝石は、単なる宝石ではありません』
白石澪の表情が真剣になる。
『遺跡の装置を起動させるための――鍵なんです』
「鍵……」
美月が画面を見つめる。
映像の中で、白石澪は続ける。
『この装置は、海流と光を利用して巨大な空間を隠すことができます』
コナンが驚く。
「だからアルカディア号は見つからなかったのか……」
『しかし――』
白石澪の表情が曇る。
『この遺跡の存在を知った人間たちが、蒼月の涙を奪おうとしています』
映像の奥から、物音がする。
――ガタン。
白石澪が振り返る。
『もう時間がありません』
彼女はカメラに向き直った。
『私たちは、この船と宝石を守ります』
そこへ――
一人の少女が現れた。
五十年前の少女。
首には三日月と涙のペンダント。
『澪さん……』
『大丈夫よ』
白石澪が少女に微笑む。
『この記録は、いつか誰かが見つけてくれる』
少女は頷く。
『その人に伝えてください』
少女はカメラを見る。
『蒼月の涙は、何かを消すためのものじゃない。』
少し間を置いて――
『大切なものを、未来へ残すためのものです。』
映像が乱れる。
――ザザッ。
そして最後に――
激しい警報音。
『来た……!』
白石澪が叫ぶ。
『急いで!』
少女が走り出す。
画面が大きく揺れる。
そして――
映像が途切れた。
⸻
◆
「……終わった」
美月は息を吐いた。
「これが、五十年前の最後の記録……」
コナンは黙って考えていた。
「おかしい」
「何が?」
「映像には、アルカディア号が遺跡へ入ってくるところが映ってた」
「うん」
「でも、五十年前の新聞には、アルカディア号はこの海域で消息を絶ったとしか書かれてない」
「つまり……」
「誰かが、この遺跡の存在を隠した。」
そのとき。
遺跡の奥から――
足音が聞こえた。
――コツ。
――コツ。
「……誰?」
美月が振り返る。
暗い通路。
そこから、一人の人物が現れた。
黒いコート。
顔は影に隠れている。
「……やっぱり来たか」
低い声。
コナンが前に出る。
「お前は誰だ?」
「名乗る必要はない」
人物は手を上げる。
その手には――
青く輝く小さな装置。
「それを……」
美月が驚く。
「蒼月の涙と同じ光……」
「これは鍵だ」
人物が答える。
「遺跡を完全に起動させるためのな」
コナンの目が鋭くなる。
「じゃあ、お前がアルカディア号を動かしていたのか?」
「そうだ」
人物は否定しなかった。
「五十年前に止まった航海を、もう一度始めるためにな」
「どうして?」
美月が尋ねる。
人物は美月を見る。
「真実を取り戻すためだ」
「真実……?」
「この船が消えた理由」
人物はゆっくり歩く。
「そして――」
美月のカメラを見る。
「蒼月の涙が誰の手に渡ったのか」
その瞬間。
遺跡全体が震えた。
――ゴゴゴゴゴ……!
「何!?」
コナンが壁を見る。
巨大な青い石が強く輝き始めた。
「まずい!」
人物が叫ぶ。
「遺跡が起動した!」
「お前がやったんじゃないのか!?」
「違う!」
人物の声が初めて乱れる。
「誰かが外から起動させている!」
その瞬間――
遺跡の奥から大量の青い光が走った。
壁。
床。
天井。
すべてに三日月の紋章が浮かび上がる。
そして――
海底に眠っていた巨大な門が開いた。
その向こうにあったのは――
巨大な空間。
そこには、いくつもの古い船が並んでいた。
「……船が……」
美月が絶句する。
「アルカディア号だけじゃない」
コナンも驚く。
「五十年間に消えた船が……ここに集められてる?」
しかし――
その中に一隻だけ、異様な存在感を放つ船があった。
アルカディア号よりさらに大きい。
黒い船体。
船首には――
巨大な三日月の紋章。
「……あれは?」
美月が呟く。
謎の人物は、初めて動揺した。
「そんな……」
「知ってるのか?」
コナンが問いかける。
人物は答えない。
ただ、その船を見つめている。
すると――
黒い船の上に、一人の人影が現れた。
そして、遺跡全体に声が響く。
『ようやく、ここまで来たか』
美月が振り返る。
『蒼月の涙を持つ者よ』
青い光が美月のカメラに集まる。
『五十年前に終わらなかった物語を――』
声が静かに響く。
『今夜、終わらせよう』
――ゴォォォン!
遺跡の扉が閉じ始める。
「走れ!」
コナンが叫ぶ。
「美月、船へ!」
「うん!」
二人はアルカディア号へ向かって走り出した。
だが、その直前――
美月は一瞬だけ振り返った。
黒い船。
その甲板。
そこに立っていた人物の顔が――
一瞬だけ月明かりに照らされた。
「……!」
美月は目を見開く。
どこかで見たことのある顔。
けれど――
その正体を思い出すより早く、扉が閉まった。
遺跡は再び暗闇に包まれる。
アルカディア号だけが、青い光に照らされていた。
コナンが美月を見る。
「どうした?」
「……ううん」
美月は首を振った。
「ただ……」
胸元のカメラを握る。
「この事件……まだ、始まったばかりなんだと思う」
その言葉に答えるように――
遠くの黒い船から、低い汽笛が鳴った。
――ボォォォォ……。
そして海底遺跡の奥で、
蒼月の涙が、青く輝いた。
――第7章・終――
次章予告
第8章「五十年前の乗客名簿」
海底遺跡から脱出した美月とコナン。
しかし、アルカディア号の船内で発見された古い乗客名簿には、驚くべき事実が記されていた。
そこには――
五十年前の少女の名前が存在していた。
そして、その名前を見た美月は、あることに気づく。
――「この名前……どこかで聞いたことがある」
五十年前と現在を結ぶ、もう一つの秘密が明らかになる。
🎉✨【祝・200いいね達成!!】✨🎉
皆さん、いつも本当にありがとうございます!!😭💖
なんと…… 200いいね を達成することができました!!🎊✨
まさか、ここまでたくさんの方に作品を読んでいただけるなんて、本当に嬉しいです!!
私の作品を読んでくださった皆さん、いいねを押してくださった皆さん、応援してくださった皆さん、本当にありがとうございます!!🙇♀️💕
皆さんからいただいたいいね一つひとつが、物語を書き続ける大きな励みになっています!
これからも『名探偵コナン』のオリジナルストーリーを中心に、謎や事件、仲間との絆、感動が詰まった物語を一生懸命書いていきたいと思います!🔍
これからも、読んでくださる皆さんに「続きが気になる!」「読んでよかった!」と思ってもらえるような作品を目指して頑張ります!
これからも応援よろしくお願いします!!
200いいね、本当にありがとうございました!! 💖🎉
コメント
3件
いぬ🐶さん、200いいねおめでとうございます🎉✨このエピソードめっちゃ面白かったです!海底遺跡の描写が幻想的で、特に五十年前の映像から白石澪と少女の会話で「蒼月の涙は未来へ残すためのもの」ってセリフが刺さりました…。ラストの黒い船と見覚えのある人物、続きが気になりすぎます!🔍 次章の乗客名簿、もう期待しかないです!