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また新キャラ出てくるよ
bowgart 真面目っ子でほんの少し強気
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修学旅行初日。
朝早くから集合した生徒たちは、眠い目をこすりながらもどこか浮き足立っていた。
「おっそいぞ、hyehehe〜!」
hoolaが軽快に手を振って駆け寄ってきた。ポニーテールを揺らして、トランクを転がしてくるその姿はいつもよりちょっぴり大人っぽい。
「は?別に遅れてねーし。集合時間ちょうど、秒単位でな」
そう言いつつも、hyeheheはほんの少しだけ、笑っていた。
その背後から、ffidyllがゆったりとした歩幅で現れる。
「やあ、hoolaちゃん、hyeheheくん。ふたりとも、朝から元気そうだね。僕、バスの座席、窓側希望でいいかな?」
「よゆーだよ!hyeheheはどうせどこでも寝るし!」
「…うるせ」
そして最後に、スーツケースの転がる音とともに、凛とした空気をまとったbowgartが到着した。
「まったく、修学旅行ってだけでこんなに騒がしいなんて……ふぅ。まぁ、自由時間のプランは全部こっちで組んでおいたから、よろしくね」
「うわ、ありがとう〜!でもたぶんあたしら、道草ばっか食って予定通りいかないと思う☆」
「…………は?」
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バスの中では、hoolaとhyeheheが隣同士に。
hyeheheは窓にもたれてイヤホンを片耳にさし、hoolaはその隣でちょっかいをかけ続けている。
「hyehehe〜、外の景色めっちゃ綺麗だよ、見てみ?」
「うるせ。寝かせろ」
「え〜〜、hyeheheが寝たらつまんないじゃん……あ、じゃあさ、トランプしよっ!ffidyllとbowgartも呼ぼ!」
「乗り物の中で騒ぐなって、さっき先生言ってたでしょ……」
bowgartがちょっとだけ眉をひそめる。
「でも、バスレクの時間まであと30分あるから、ちょっとだけなら…って、ほら、先生も目つぶってるし!」
そう言ってffidyllがカードを取り出すと、車内に小さな笑いがこぼれた。
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目的地に到着し、まずはお寺での見学や街歩き。
bowgartが立てたプランでは、全員で歴史ある街並みを巡る予定だったけれど、途中でhoolaとhyeheheは寄り道して駄菓子屋に入ったり、鳩と遊び出したり……
「おい、あれ本当に鐘鳴らしていいのかな……?」
「え、鳴らしたら願い事叶うって書いてある〜!行こ!」
「ちょ、おま、読めよその注意書き……」
そんなふたりに頭を抱えるbowgart。
「まったくもう……!時間押してるんだから!」
「ふふ。まあまあ、僕、道覚えてるし。迷ったら任せて?」
「ffidyll、君が一番信頼できる……」
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夕方、旅館にチェックイン。
広めの和室に敷かれたふとんと、障子越しに差し込む夕陽。
「わ〜!ちゃんとザ・旅館って感じ〜!」
hoolaがぴょんとふとんに飛び込む。hyeheheは天井を見上げながら、ふと口元を緩めた。
「なんか、意外と……悪くねぇな」
「でしょー!」
その瞬間だった。
「侍の武器、買ったぞ!!」
hyeheheがバスの荷物から“木刀”を取り出し、構えた。
「うぉ!?やべっ、それあたしも買ったやつ!!勝負な〜〜〜!!!」
バチィィィン!!!
「ちょちょちょちょちょ!?!?!?」
bowgartが飛び起き、ffidyllがふすまから顔を出す。
「やあ、侍同士の戦いかな?勝敗は……時間切れだね。先生、見回り来たよ」
「やべっ」
「どぉぉして木刀持ってるの!?禁止って言われたでしょ!?返しなさい!!」
枕投げどころか、侍ごっこでしっかり怒られた2人だった。
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