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貴方ー教祖様ーはとても美しい。透き通るくらい白い肌。髪の毛は胸まで伸びていて、黒く、細く、真っ直ぐだ。長いまつ毛で縁取られた目は、青く透き通っている。片目は純白の布でふわりと隠されている。後に、それはその目が失明しているかららしい。貴方は今、「神」に祈りを捧げているのだろう。その姿ももちろん美しいはず。……僕はもう見れないけれ ど。
「いらっしゃったのですね」
程よい高さの声が鼓膜を震わせる。この人は声までも美しい。
「一人で歩くと危ないですよ」
教祖様はこちらに近づき、僕の頬を撫でた。その手はひんやりとしている。
この人は、僕の全てを奪った。あの時は一生忘れない。本当に残酷な方だ。
僕は両目が見えない。否、教祖様に目潰しされた。貴方が教祖の宗教は「神は姿を持たない。見えないこそが神に近付く」という教えがある。もう信者はいない。前教祖様の時にはある程度信者がいたらしい。僕はこの宗教の信者ではない。何故、ここに僕がいるのか?それは彼が行き倒れになっていた僕の事を拾ったのだ。だから僕にとってこの人は、恩人であり、全てを奪った人なのだ。
ここでは貴方と僕の罪を語る。