甘々な普露がかきたかった。普段言ってるドロドロ共依存じゃなくてラブラブ甘々純愛ものが書きたかった。それだけ。
あてんしょーーん
・普露
・奇病パロ(?)
・政治的意図なし
・嘔吐表現あり
・ほぼプロイセン視点
《僕は文章化能力語彙力皆無おにぎりです。》
↑ここ大事
地雷の方はごーほーむ
いくぜぇっれっつごー!!
※プロイセンはロシア帝国のことを『ロシア』と言います。でも割と紛らわしいので最初は『ロシア帝国』と呼びかけたりします。
※ロシア帝国達はプロイセンの事を『プロシア』と呼びます。
途中まであったのになんで太字とかのがある欄消えんねんふざけんなや(泣)。
「んん〜〜〜〜っ
…あー、ねむ」
朝6時30分起床。
7時準備完了。
僕の日々は何1つ変わらない。
強いて言うなら何日かに1回家族や友人が遊びに来るくらい。
そんな日々が、ずっと続くと思っていた。
「プロシア……はぁ………」
今日も今日とて想い人について考えては溜息が零れる。
もはやこれも習慣のようなもので、どれだけ僕がアプローチしても振り向く様子すらない彼に僕は自信をなくしていた。
「プロシアにとって、僕はどういう存在なんだろう……」
そんな事を考えていたからだろうか。突如、急激な吐き気に襲われた。
「う……ぉ”え”ッ……」
突然過ぎてどうすることもできず、そのまま座っていたソファに吐いてしまった。
掃除がたいへんだな…、なんて何処か冷静に考えていた。が、それは出てきたものによってかき消されることになる。
「…花?」
そこには…僕が吐いたはずの場所には…
とても綺麗な、花が落ちていた。
「クソ親父知りませんか?」
唐突な質問に一瞬思考が停止する。
「…クソ親父、って…ロシア…帝国の事か?」
「逆にそれ以外いると思います?」
「…いや、思わない。
アイツなら……」
そこまで言って言葉が詰まる。
……確かに、今まであれほど、本当に、本ッ当にウザいほどベッタリくっついてきていたのが嘘のように静かだった。
「…確かに、ここ最近見ていないかもしれない。
何か、あったのか?」
「いや、それが俺達にもわからなくて…」
俺ならまだしも家族でもわからない…?アイツ、いった何処で何を……
「いつもクソ親父に纏わりつかれてるプロシアさんなら何か知ってるかな、と」
「纏わりつかれてる事に対して否定はしないが言い方に語弊が生まれそうだからやめろ。
…でも、確かにおかしいな」
「で、今日親父の家に行こうと思うんですけど。
プロシアさんも行きます?」
「…嗚呼わかった。私も同行させてもらおう」
俺は二つ返事で了承し、ロシアの家に行くことになった。
・ ・ ・
ピーンポーン
「おーいクソ親父〜!!開けろー!!!
聞いてんのかーー??」
もう何度目かわからないが、ソ連が再度インターホンを押す。
…
「スルーかよ……」
答えもやはり変わらない。
「合鍵は…あぁ、そうだ。取られたんだった」
どうやら開ける手段がないようだ。
……あれ?そういえばこの前、鍵を貰ったような………
「鍵、この前貰ったやつか?」ボソッ
「え?!鍵貰ったのか?!見せてくれ!!!!」
俺の呟きにソ連が反応した。そんなに声が大きかっただろうか?
しかもこころなしか目が輝いているようにも見える。コイツ……こんなに純粋な目などしていなかっただろ…。
俺はソ連の勢にやや押されつつ、この前貰った鍵を見せた。
「…これが合鍵であっているなら、」
そう言ってほぼ強制的に押し付けられた鍵を渡す。
「そうそうこれこれ!!…って、この鍵俺から回収したやつじゃねえかあのクソ親父が……。
まぁいい。取り敢えず開けよう」
カチャ
「入るぞー」
扉を開けた瞬間、目に入ってきたのはそこら中に散らばっている大量の花だった。そして次に花の匂いが立ち込めてくる。
「ゔ…匂いキツ……。てか親父、『手入れが大変』とか言って花なんて買わないのになんで…?
それに、落ちてる花に一貫性がないし茎もない。何か変だ……」
「……取り敢えず、部屋に行くぞ」
「…わかった」
・ ・ ・
コンコンコン
「おーい親父ー、いるんだろー?
何日も来ないでどうしたんだー?開けてくれよー」
…
やはり返事がない
「…スルーしてんじゃねぇよ……クソ親父、」
「おいロシア、何時まで部屋にこもっているつもりだ。
お前の息子も、仲間も、私だって心配している。
せめて事情を話すことくらいはできないのか?」
…
……やはり、返事はないか。そう思ったときだった。
「…入ってほしくない」
小さな声で返答が返ってきた。普段とは比べ物にならないほど小さく弱々しい声で。
「親父ッ…」
扉を開けようとしたソ連に待ったをかけて質問を投げかける。
「何故だ?」
「…今の、情けない僕をプロシアに…みんなに見せたくない」
「みんな、心配しているんだぞ」
「駄目…今出たらみんなに迷惑がかかっちゃうし……」
…こんなに弱々しいコイツの声なんて、いつぶりだろうか。
「いったい、何があったんだ?」
「いや、僕は本当に大丈夫だかr…ぅお”え”ッ…ウップ…ゲホッ…」
ボトボトボトッ
…扉の向こうで何かを吐いた音がした。
その瞬間、俺は反射的に扉を開けていた。
「おい大丈夫、か…」
扉を開けて部屋に入り中を見た瞬間、俺の言葉は止まってしまった。
「………入ってこないでって、言ったのに…ゲホッゲホッ」
ロシア帝国の口からは花が吐き出され、部屋にはたくさんの吐き出されたであろう花が落ちていた。
「おや、じ…」
「…何?」
「もしかして、この家のそこら中に落ちていた花って……」
「…僕が、吐いたやつだね
ある日突然、花を吐くようになっちゃってさ…
なんでなんだろうね、」ニコッ
と、奴は自嘲気味に笑った。
花を、吐く…。まさか、
「…花吐き病、」
「何か、知っているのか?」
その問いに、プロイセンはコクリと頷き、話しだした。
「嗚呼、花吐き病は奇病の1種でな。
片思いを拗らせると発病し、突如花を吐き出すようになるらしい。
確か、『意中の相手からキスをされると白銀の百合を吐いて病は治る』と、文献に書いてあったはずだ。
まぁ、私もこの目で見たのははじめてだがな」
説明をしていくうちにみるみる奴の顔が赤くなっていく。
………コイツにも、恥ずかしいという感情があったんだな。
それと対象的にソ連の顔はどんどんニヤついていき、いじる気満々という顔をしている。
「そっかそっかぁ〜、あの親父が片想いを拗らせたのかぁ〜」
「ぅるさい!!//悪かったな片想い拗らすような奴で!!!////」
「はぁ〜おもしれ(笑)
で?親父は誰が好きなんだ?」
「はぁ?!//
…そ、そんなの、言えるわけ泣いだろ?!////」
「といっても、まぁ大体の見当はついてるけどな」
「なぁッ?!////」
…2人だけでどんどん話が進んでいく。
蚊帳の外にいる気分だな。
「…と、いうわけだからプロシアさん。俺は親父を問い詰めておくからちょっとリビングとか他の部屋に落ちている花の片付けをお願いしでも良いか?」
「嗚呼、わかった」
ガチャ
・ ・ ・
段々とプロシアの足音が遠ざかっていき、確実に1階に降りたことを確認した上で。
「…さて、言ってもらおうか」
と、真面目な顔でソビエトが聞いてきた。だがその頬は少しヒクヒクしていて、笑いを必死に堪えている、という感じだ。
「なんでお前なんかに…
てか、表情くらいちゃんとコントロールしなよ」
「さっきまで顔を真っ赤にしてた奴には言われたくないな(笑)。
それに、言わないと治せないだろ?」
「ぅ”…それはそうだけどさぁ…。
というか、大体の見当はついてるんじゃなかったの?」
「んなもん嘘に決まってんだろ」
「はぁ……?」
本当に、嫌なところを突いてくる…。てか嘘って……凄い焦った僕が馬鹿みたいじゃん……。
「…………………育て方間違えたかな」ボソッ
「おい聞こえてんぞ」
「チッ、聞こえてたか……」
「親父テメェ、喧嘩売ってんのか」
「きゃー息子が怖いよー(棒)」
「お前ほんっと……はぁ…。まぁ良い。
で、誰が好きなんだ?」
その言葉を言われた瞬間、先ほどまでふざけていたのが嘘のように落ち着き、元に戻っていた顔も熱を持って再度熱くなっていく。
「えっ、と………………………………
…………ロ…ァ………」
「え?ロシア?」
「あ”?なわけないだろ。何言ってるんだお前」
「悪い悪い、声が小さくて聞こえなかったンだよ」
(「ロシア?」って聞いた瞬間、親父の顔が人殺しのそれになってた、なーんて言ったら真面目に殺されそうだなぁ……)
「悪かったなボソッと言って。1回しか言わないからな?
………………………プロシア、だよ//」
「…え、今いるじゃねぇか」
ロシア帝国は顔を真っ赤にしながら小さく頷いた。
「ちなみに、どんなところを好きになったんだ?」
「えっと……
ソ連って、プロシアの事をどう思ってる?」
急な質問に目を丸くするソ連。それもそうだ。好きな所を聞いたのにまさか自分に何か飛んでくるなんて思ってもいなかったのだから。
「……露骨に話逸らしてンじゃねぇよ」
「逸らしてないから。答えて」
「はぁ〜?
……天才肌で何でもそつなくこなす器用で凄い人(国)、だと思ってる。普通に尊敬できるし」
そう言うと、ロシア帝国はケラケラと笑いはじめた。
「フッ、アハハハハハハッwwww」
「な、何がおかしいんだよ!!」
「いや、何でもー?
…にしても天才肌、ね。どちらかと言うと、アイツはその正反対だよ」
「え?」
予想だにしなかった答えに、ソ連から素っ頓狂な声がもれる。
「プロシアはね、全然天才肌なんかじゃない。逆に結構不器用な方なんだよ?
だから人一倍努力してるし、夜遅くまで復習や鍛錬をするなんて日常茶飯事だった。
それで倒れたことだってあるんだから」
常に完璧で非の打ち所がないと言われている(主に日帝情報)プロイセンの知らない一面を知らされて、ソ連は驚きを隠すことができずにいた。
「僕はね、プロシアのそういう、見えないところで一生懸命努力しているところが好きなんだ。
勿論、基本無表情の彼が滅多に見せない笑顔を僕の前ではよく見せてくれるところとか、僕とかオーストリアには素で接してくれたりするところとか、
そういう”僕だけに見せてくれる部分”みたいなのも好きだけど。
…やっぱり、”完璧じゃない”からこそ、僕はプロシアが好きなんだ」
「…へぇ」
ロシア帝国は、それはそれは嬉しそうに想い人の好きな部分について語っていく。
ソ連は、それをうんざりしたような…羨ましそうな表情で聞いていた。
「…さて、じゃあプロシアさん呼んでくるな。
さっさと告ってキスしてもらえw」
「え、ちょ、ちょっと待ってよまだ心の準備がッ…//」
「文句言わねーの(笑)」
そんなことを言いながらソ連は扉を開けた。
ガチャ
「…え?」
そこには、『驚きを隠せない』といった様子で目を見開いたプロイセンが立っていた。
・ ・ ・
ソ連がロシア帝国の想い人について問い詰めていた頃。
「…さて、さっさと片付けるか」
キッチンの方から持ってきたであろう袋を手に持ったプロイセンは、落ちている花の片付けに取り掛かっていた。
「……にしてもロシア…アイツ、好きな人がいたのか…
どんな奴なんだろうな…」
そんなことを呟いていたからか、自然とため息がこぼれる。
「……アイツのためにも、俺の想いは諦めないとなぁ…(笑)」
いつもベタベタくっついてきて、ヘラヘラ笑って、力の抜けている感じがする。けど、大事なところではちゃんとするし、他人のために本気で怒れるような人(国)。
そんなロシアの事を、彼は好きになっていた。
「…まあ、アイツに好きな人がいるとわかったし、諦めないといけないのは確実なんだがな」
『告白くらいしておけば良かった』
そう思っても、もう遅い。
それに、この想いは何よりも大切な奴の恋路を邪魔するものでしかない。
…それならば、スッパリ諦めて今まで通り『友達』でいた方が楽だろう。それが、プロイセンの出した結論だった。
「……よし、あらかた片付け終わったし、部屋に戻るか、」
トントントントン
この想いを決して外に出さないように大きく深呼吸をし、扉に手をかけたその時、部屋の中から声が聞こえた。
『プロシアはね、全然天才肌なんかじゃない。逆に結構不器用な方なんだよ?
だから人一倍努力してるし、夜遅くまで復習や鍛錬をするなんて日常茶飯事だった。
それで倒れたことだってあるんだから』
突然、扉の向こうから自分についての話が聞こえてきたため、驚いてドアノブから手を離してしまう。
この状況で声や物音を出さなかっただけ褒めてもらいたいものだ。
しかし、せっかく声を出すのを耐えたのも束の間、ロシア帝国は更に続けていく。
『僕はね、プロシアのそういう、見えないところで一生懸命努力しているところが好きなんだ。
勿論、基本無表情の彼が滅多に見せない笑顔を僕の前ではよく見せてくれるところとか、僕とかオーストリアには素で接してくれたりするところとか、
そういう”僕だけに見せてくれる部分”みたいなのも好きだけど。
…やっぱり、”完璧じゃない”からこそ、僕はプロシアが好きなんだ』
『完璧じゃない』。それは、プロイセンの長年のコンプレックスのようなものだった。
『みんなはできているのに自分はできない』『自分は国の化身なんだからみんな以上にできるようにならないと』
かつての彼はそう考え、訓練終了後などに居残り夜遅くまで鍛錬や復習を繰り返していた。
…それでも、それだけ努力を積み重ねても、届かないところはあった。
そんな、『完璧じゃない自分』を好きだと言ってくれた。
両想いだとわかった上、自分が駄目だと思っていた部分を好きと言ってくれた事を、喜ばない奴が何処にいるだろうか。
プロイセンは驚きと喜びで半分パニックになり動けずにいた。しかし、
『…さて、じゃあプロシアさん呼んでくるな
さっさと告ってキスしてもらえw』
そんな、ソ連の声で我に返った。
そして、この状況がとても良くないことにも気づいてしまった。
傍から見たらこんなの盗み聞きに決まっている。ソ連やロシアに失望されてしまうかもしれない。早く離れなければ。
そんな意思に反して、体は動いてくれない。
そしてソ連が扉に手をかけ、
ガチャ
開けてしまった。
「…え?」
……目の前には、とても驚いた顔をしたソ連が立っていた。
・ ・ ・
「な、んで…そこにいるの…?」
かすれた声でロシア帝国が問う。
「いや、違うんだ…。
扉を開けようとしたら、話し声が聞こえて…。邪魔したら悪いかと思って…」
空気が重くなり、気まずい沈黙が場を支配する。
「…聞いていたのなら話は早い。よし、いけ!親父!」
その気まずい空気をぶち壊すように、ソ連が明るい声でロシア帝国に声をかけてきた。
「この状況でいけるわけないでしょ?!?!馬鹿なのお前は!!」
「うるっせーなどっちにしろ言わねーと治らないだろ?!諦めて言っちまえよ!!」
ロシア帝国とソ連の少々…いやかなり激しい口論が始まっていき、プロイセンは1人、蚊帳の外に出されたような状態で思考を巡らせる。
(ロシアの好きな人は俺だった…?
じゃあ、俺の想いも諦めなくて済む、のか………?
なら…)
「ロシア帝国。」
ギャーギャーと騒いでいた場によく響く声。その一声で争いなど元からなかったかのような静寂に包まれる。
「な、何?」
不安と絶望が入り混じったような目で、こちらに振り向いたロシア帝国。
そんな彼の元にプロイセンは近づき、そしてしゃがんでいる彼に視線を合わせるように跪いた。
「Ich liebe dich」
その言葉とともに、
プロイセンは彼が愛する人のその唇にキスをした。
「…え?//」
「…は?」
ロシア帝国は突然のことに驚き、顔を真っ赤にさせながら口をパクパクさせている。
そんな状況を見て、プロイセンはフッと笑ってこう続けた。
「『Ich liebe dich』はドイツ語で『あなたのことを愛している』という意味になるんだ。
お前は、俺の思いを受け入れてくれるか?」
その話を聞き終わったあと、ロシア帝国はぽかんとしていた。が、徐々に脳が起動し始め言葉の意味を理解した瞬間、ロシア帝国の顔は更に赤くなり、目が泳ぎまくっている。
…この状況、誰がどう見てもパニックになっていると言うだろう。
(……嗚呼、本当に可愛い。
正直想いを諦めるなんて無理に等しかったが…
……両想いで良かった、♡)
自然とプロイセンの口角が上がっていく。
「あ…えっと、プ、プロシア…///」
少し顔を赤らめながらそう言ってくるロシア帝国。立ち位置的に真っ赤な顔の彼がプロイセンに上目遣いで話しているような構図になり、プロイセンの心臓はバックバクだが、平静を装って「何だ?」と返した。
「えっと…僕も、プロシアの事が好き、だから…その…///
……こ、これから、よろしくお願いします…//」
プロイセンはフッと笑って
「嗚呼、これからよろしく」
と言った。
その時、ロシア帝国は猛烈な吐き気に襲われた。
意中の人からのキスで治るんじゃなかったのか、そんな考えが巡るが吐き気は止まってくれない。
「ぅ゙…ぉ゙えぇぇ」
そして吐き出してしまった。しかし、今までと何かが違う。
吐き出された花は、とても綺麗な白銀の百合だったのだ。
「白銀の百合、か。無事完治したな」
「……え?完治って…?…あ、そういえば言ってたね」
先程から色々ありすぎて完治した時の事を忘れていたようだ。
「…プロシア、」
そう呼びかけると、優しくこちらを向いてくれる。
「何だ?」
ちゅっ
ロシア帝国は、自身の方を向いて話を待っているその唇にキスをした。
「愛してる…///」
その行動に少し驚いたような表情をしつつも嬉しそうに笑い、ロシア帝国を抱きしめて同じように
「嗚呼。俺も、愛している//」
少し顔を紅潮させながらそう言った。
それから2人で抱き合っていると、ロシア帝国はふと思い出したように疑問をプロイセンに投げかける。
「…てかさ、ソ連は?」
その言葉にプロイセンもふと周りを見回してみる。が、そこにソ連の姿はなかった。何時の間に部屋からでたのだろうか。
「…確かに。何処だろうな」
「1階かな?空気を読んで退散したとか」
「…もしくは、『人前でイチャイチャしてんな』とうんざりして部屋をでていったかだな」
「…1階行く?」
「……行くか」
その頃、1階のリビングでは
「……俺もいるってのに2人の空間を作ってんじゃねぇよ…」
と、ソファに座ってウォッカを飲んでいた。
・ ・ ・
数日後。国たちが働く会社にて。
「あっ、師匠!おはようございます!」
そう言いながらプロイセンの元に駆け寄ってくるのは、弟子(のような存在)の日帝だった。とても小柄で小さいが、敵国の前ではこれでもかというほどに冷たい視線で圧倒していく強国の1人(国)である。
「嗚呼、おはよう日帝」
プロイセンはいつものように挨拶を返す。
「師匠、誰かと付き合い始めたって本当ですか?」
「………は?」
開口一番、唐突な質問につい素っ頓狂な声が漏れる。
それも仕方ないだろう。彼がロシア帝国と交際を始めたのはほんの数日前。たったこれだけの日数で誰かに伝わるはずがないからだ。
「先輩が『ソ連から爺さんが付き合い始めた』って聞いたらしいんですよ。
それで相手が誰なのか先輩に聞いたんですけど、『ソ連が教えてくれなかったから知らない』と言われてしまって…。なので本人に直接聞いてみようかと!」
まさかのそこにいた奴からの情報とは。ソ連は後で締め上げる必要がありそうだな、と考えながら思ったことを率直に返す。
「…凄いな、お前。普通そういう事を聞いても本人に聞くなんてことしないぞ」
「気になってしまったので」
あぁ…コイツはそういうやつだったな、と半ば諦めモードに入っている脳で他人事のように思い出した。
「それで師匠、教えてくれるんですか?」
「そう、だな。私は…」
ぎゅっ
プロイセンのセリフは、後ろからバックハグしてきた者によって遮られた。
「チッ…離せ、ロシア。俺は今日帝と話しているんだ」
「嫌だ。プロシアの成分を補充してるから離れない。」
若干不機嫌そうな声色で言うがロシア帝国は聞く耳を持たない。
「…てかさ、今舌打ちしなかった?」
「気のせいではないか?そして離れろ」
「断る」
「離れろ」
「嫌だ」
自分の力ではなんともならないと悟ったプロイセンは、眼の前の弟子に助けを求める。
「日帝…コイツをなんとかしてくれ」
「無理です。諦めてください」
しかし、無情にも返ってきた返答はNOだった。
「ねぇ良いじゃん別にさぁー」
「良くないから言っているんだ。いいから離れろ」
「嫌だ」
「離れろ」
「嫌ですぅー」
「離れろ…!」
終わりの見えないやり取りについにロシア帝国がキレた。
「ねぇ僕達付き合ってるんでしょ?!そんなに僕のこと嫌い??」
突然の大声に日帝は混乱し、プロイセンは耳を抑えて呆れつつも淡々と話していく。
「私に公私混同をする趣味はない。あと耳元で叫ぶな。うるさい黙れ」
「嫌だ!!!プロシアは僕のものだって証明しないといけないの!!!
みんながプロシアを取ろうと考えないように牽制しないといけないの!!!!!」
そう言って更に強くプロイセンを抱きしめる。ここまでくるともはや駄々っ子である。
「…なぁ日帝。コイツ、どうしたら良いと思う?」
「さぁ…てか、師匠の相手って露帝だったんですね」
「……それ、今言うか?」
「今くらいしか言うタイミングないかと。
あと、現実逃避で。」
「あぁ確かに…。後でいくらでも話してやるよ。
それこそ、お前が嫌がるくらいな(笑)」
そうやっていくら2人で現実逃避をしているが、プロイセンの後ろで駄々をこねているロシア帝国がその行動をやめる気配は一向に無い。
「…コイツ、恥ってものがないんですかね」
「ないんだろ。あったらここまでできてない」
「確かに」
「ねぇだからさぁ!!!!なんで僕の話を聞いてくれないの?!?!」
「お前と一緒だと思われたくない……」
「同じく」
ロシア帝国の悲痛な叫びもズバッとぶった切るほどにこの師弟はドライだった。それか、ただ対応が面倒なだけかもしれないが。
「そんなこと言ってもやめないからね?!プロシアは僕のものだって証明するまでやめないからね!!!!!!」
「うっっっっっっっっぜぇぇぇぇぇぇぇぇ…………」ボソッ
「師匠、大変ですね…」
「ちょっとそこ?!聞こえてるからね!!!」
非常に面倒そうな顔をしていたプロイセンだが、何か思いついたのかニヤリと笑って後ろを向き、ロシア帝国を見た。
「なぁロシア、要はお前が俺のものだと証明できれば良いんだよな?」
「え?まあ、うん。そうだけど」
「よし、ちょっとこっちこい」
頭にはてなマークを浮かべながらも、言う通りにバックハグをやめてプロイセンの正面に回り込む。
「こっちきたよ?で、どうしたらいi
チューーーーーーーーー
ロシア帝国の言葉を遮るように、プロイセンが長い長いキスをした。
「え、し、師匠?!?!」
「ん”ん”ッッッッ?!?!////」
「…ふう、」離
「ふう、じゃないんだけど急に何?!///////」
ロシア帝国は顔を真っ赤にさせ、息も切れ切れの状態ながらプロイセンにキレている。
「ん?俺はお前の言う通りにしただけだが?」
「僕の、言う通り?」
イマイチ理解できていない様子のロシア帝国に一つ一つ説明をしていく。
「お前がさっき『僕のものだって証明する必要がある』って言っただろ?
だからそうしたんだよ。みんなにわかるように、な」
そう言ってプロイセンはニヤッと笑う。ロシア帝国は顔を真っ赤にさせたまま、硬直していた。
「ぇ……ぁ………////」
「よし日帝、コイツは放っておいて仕事をするか」
「え……あ、はい」
(師匠、凄いなぁ…)
茹でダコの様に顔を真っ赤にして思考停止しているロシア帝国をそこに放置し、2人は去っていった。
その日から『プロイセンとロシア帝国は付き合っている』という話がまわりに知れ渡り、そういう話が好きな者から家族と当事者に「詳しく聞かせろ」と詰められまくることになった。
Fin.
・ ・ ・
久しぶりに小説を投稿しましたね、はい。
僕はいつも共依存ドロドロ露普の話しかしてないんですけど、たまにはキラキラな純愛の普露もみたいなって。なって。なって!!!思いまして。
ピュアなろてーも可愛いですね。
そして……これを書いているときに、ぷろちゃんが度々ヤンデレの波動に侵されそうになりまして……とても大変でしたぁ……ははは……
コレハジュンアイピュアピュアヲカクタメニカンガエタンダヨーーーーー!!!!
ちなみに『そういう話が好きな者』は誰なんでしょうね……?某恋愛の国(?)とか、某HENTAI国家の薄い本が大好きで自ら執筆もしてる国(?)とか、同じく某HENTAI国家のモン○ナがお友達な国とかじゃないですかねぇ………。まぁ、僕は知りませんけど?
てかタイトル考えるの大変すぎるんですけど。
どうして世の皆様方はあんなにセンスのいいタイトルを思いつくんですか??どういう脳みそしてるんですか??中身見せて下s((逮捕
あ、誤字脱字等あったら教えてくれると嬉しいです。土下座して直すので。
以上!!
(^^)/~~~
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スゥゥウウウウッッッハッ、あ、てゃ、あ、こ、口角が下がらない… 助けて口角急上昇しっぱなしでちぎれぅ あのーなんか、もう、本当に( ^ω^)🫶🫶🫶🫶 受けの方がデレッッデレしてるCPってめちゃ良いですよねすんごい刺さります(切実) ハーーーァァッッ…普は自分のものって一生懸命牽制しまくってべたべたくっついてる露帝……かわい、可愛いよぉおおお…可愛いねうへへ… ていうかいつもスンッッって感じなのに急にチューしてくる普はなんなんですか尊すぎる尊すぎる可愛いな そしてお師匠サマの恋愛事情をド直球に聞いてくる天然っぽさ溢れる日帝ッッッ!!!!そしてクソ親父とか言いながらちゃんと話聞いてくれるソ連ッッッ!!!!良いですねこいつらなんなんですかこいつら。全員尊すぎて可愛い頭撫でまわしたい😇😇😇 普…普ぅ…君はもうなんなんだよ、ウザがってるように見えて露帝のこと好きなのなんなんだよ、可愛い可愛い…尊い……ふぁ……🫠 しかも露帝がピュアだよぉおお…(泣) 普に抱きついて「プロシアは僕のもの」とか言ってるしヤンデレ感えぐいのに、急にキスされて顔真っ赤にしてるのッッ良いッッッ、良いっっ……。 そうだよ露帝ちゃん、そんな牽制しなくても普は君のものだし君は普のものなんだから安心して攻められなさいよ。まじで露帝もプロイセン師匠も可愛すぎて口角消滅しました。