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㊟この小説には、戦争表現、原爆表現等が含まれます。
政治的意図、戦争賛美などは一切ございません。
―1945年 8月 6日
??? :空襲警報が鳴った。
国民を逃がさねば。
お前たち!早く逃げろ!
防空壕へ急げ!
何人か転んだ。
手を貸して立ち上がらせる。
そのとき、爆風が起こった。
黒い、きのこのような形をした雲。
手をつないでいた子供が消えた。
私も、壁にたたきつけられる。
痛い。
痛い。
だが、私は国の化身だ。
死にはしない。
急いで現場へ向かう。
人が、いない。
いや、いるのだが、もう人の形をしていない。
黒い炭。
灼熱地獄。
おーい!?
誰か、いないのか!?
誰か!!!!
返事はない。
こういう時、あいつらがいてくれれば。
日帝:空は明るくて、国民にも慕われていた。
海は頼もしくて、国民にも応援されていた。
それに比べて、私は。
情けない。
お国のために、できることをせねば。
いくら戦争狂と呼ばれようとも。
本部に一度戻る。
どうやら、米軍による『原子爆弾』だったらしい。
鬼畜米帝が。
いくら旧友とはいえ、今は戦時中。
あんなことをした奴を私は許せない。
―同年 8月 9日
日帝:今度は長崎だ。
また、大量の死者が出た。
また、守れなかった。
米帝が来ていて、交戦した。
刀で斬りつけた。
銃で応戦されたが。
我が国が、揺らいでいるのがわかる。
政界が、軍部が、天皇陛下が、国民が。
私は国の化身だ。
それぐらいわかる。
―同年 8月 14日
ポツダム宣言を、認めることになった。
悔しい。
今まで、信じて戦ってきたのは何だったのか。
これでは、先に散った同胞たちが報われん。
だが、我が国はもう疲弊している。
これ以上犠牲も出したくない。
……良い機会なのではないだろうか。
国の決定には、従おう。
―1946年 5月
日帝:私の、刑が決まった。
戦犯として、絞首刑だそうだ。
米帝とも会った。
原爆の日以来だ。
大喧嘩になったが。
私は、私の意思で戦っていた。
国が決定したからじゃない。
あいつは、それをわかっていない。
あいつは、きっと嫌だったのだろう。
優しい奴だから。
戦勝国として、もっと威張ればいいのに。
暗い顔をして、「お前は悪くないのになぜ戦犯扱いされるのを黙っているんだよ、日帝chan!」だったか。
愚か。
他国とも会った。
ソ連は許さない。
終戦しただろうに侵略しやがって。
本人はいつも通りウォッカをあおっていた。
腹が立つ。
英国も、仏国も、中国も、なんとなく理解した顔をしていた。
イタ王と、先輩には会えなかった。
噂によると、イタ王は代替わりし、先輩は自殺したらしい。
次は私の番だ。
今まで、ありがとう。
日本へ、ここまでが私の日記だ。
私は今日、絞首刑になる。
そのあと、代替わりして消滅するつもりだ。
これからは、お前が我が国の化身として、頑張ってほしい。
それと、すまなかった。
父親らしいことなど何一つできなかったが、代替わりしようと思う。
迷惑をかける。
大日本帝国、万歳。
アメリカ:最近、会社に行く気が出ない。
理由はわかってる。
もうすぐ、あの日だ。
日本と会うたびに、古傷が痛む。
俺のせいなのに。
………なんで、俺は、戦争したんだろ。
分かってる。国の化身だ。自分の意志で戦争したわけじゃない。
でも、友人だった。
………会いたい。
謝りたい。
仲直り、したい。
最近になって、ようやくわかった。
日帝chanは、自分の意志で動く奴だ。
国のために、尽くしてきたんだろう。
無神経な発言をして、怒らせたことも理解した。
喧嘩別れになったのだけが、唯一の心残りだ。
よく言われる。
俺は馬鹿だから。
無神経で、馬鹿。
世界一の国だから許されているだけ。
それぐらい、俺にも分かる。
…………しんどい。
世界一も、楽じゃない。
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