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『episodes1 俺の嫌いなお隣さん』
?「あっ…おはようございます…」
茅「…おはようございます」
見慣れたアパートの廊下
今日もまたお隣さんに挨拶をする。
俺と同い年の大学生、どうやら週末には男を連れ込んで遊んでいるらしい
正直ちょっと苦手だ
?「最近寒くなってきましたね…」
茅「ですね」
どうでもいい話を続ける
今すぐ部屋に帰り、観葉植物に水をやりたい
茅「じゃあ俺はこれで」
?「あ、あのっ…」
茅「なんですか?」
?「少し話があって…」
この出来事は、今から1週間前の出来事だった
【現在 ???】
茅「…」
?「…」
なんでこうなったんだろうか…
茅「…本当に、ただのボランティアなんですか?」
?「そう…言われたんですけど…」
俺とお隣さんは何故か大きな病院の中にいた
ほんのりとアルコールの匂いが香る廊下に腰を下ろし
ぼんやりと大窓を眺める。
窓の外には雲ひとつない青空が広がり、太陽の光が燦々と降りしきっていた
1週間前、俺はお隣さん…明日美レイアにボランティア活動に参加しないかと誘われ
俺は何故か参加することにしてしまった…
そして目が覚めたら、これだ
茅「…取り敢えず、ここから外に出てみましょう」
明「…でも、本当に外に出ていいんですか?」
茅「?当たり前でしょ」
明「ここがどこかもわからないのに…」
確かに、明日美レイアの言っていることは正しい
窓から見える景色では、白いハリボテのようなビルが続いており
ここが日本ではないのが確定していた
だけど…
茅「出ない限り、何も物事は進みません」
明「…そう、ですよね…」
茅「何かあったら俺が守ります。だから…」
明「…わかりました、いきましょう」
明日美レイアは震えながらも立ち上がり、決意の眼差しをした
外に出るだけなのに
【病院 玄関口】
明「じゃあ、いきますよ」
明日美レイアと俺は病院内にあった食料をリュックにパンパンに詰め込んだ
その間、沢山話をした
実家で飼っている犬のこと、観葉植物のこと、それに…連れ込んでいる男のこと
明「言っておきますけど、あの人たちはお兄ちゃんですからね」
茅「はいはい、わかったよ」
明「…もし、外に出たら…廊下ですれ違ったらちゃんと目を見て挨拶してくれますか?」
茅「え?…わかった」
明「ならよかったです」
明日美レイアがまるで天使のように微笑む
もしかしたら俺が勘違いをしていただけで、明日美レイアは
純粋で可憐で、ただただ今を生きている女性だったのだ
茅「…じゃあ俺からも」
明「?」
茅「もし外に出たら、本当のボランティア活動に招待してくださいね」
明「…勿論です、さぁいきましょ」
そう言い、青空の下へ足を踏み出した
その瞬間
銃声が響き渡り
明日美レイアは死んだ。