『懸賞…金だと?』
『今お前らに死んでもらう事で、金が楽に手に入る。だが、DIOを殺したくらいだ。抜け目のない奴らとは聞いてるからな。人質を使わせてもらったのさ。さあ、どうする?』
どうにも卑劣で根性のねじ曲がったやつだ。ここはとにかくクラスメイトを巻き込む訳にはいかない。口に血を滲ませ、今にも漏らしそうな血相で震えている。
『……分かった。ここは僕が犠牲になろう。だから今すぐ彼を離せッ!』
『物分りのいい奴で助かるなあ。ほらよっ』
クラスメイトは地面に叩き捨てられた。
直後に体が自然と動いたのか、足早に逃げていった。
『さあ!そろそろ逝ってもらおうか!!…と思ったが…いや。仲間を殺された怨念もあるし、…なんかお前ムカつくから少し楽しませてもらうとするか!』
スタンドと共に全身を動かそうとするが、ビクともしない。法皇の緑の触脚も出せないままだ。
ーバキッッ!!
鈍い音が暗い曇り空に鳴り広がった。
久々にこんなに走るかもしれない。あの時すぐに相談して2人で解決できたら。本人かどうかも分からない野郎に言われた言葉を引きづらなければ。自分が男1人の一言でこんなに根性が曲がるような奴だとは思わなかった。
帰り際の花京院の顔が浮かぶたび、公園に向かって走り続ける足はスピードをあげる。
ポツポツと空から雨粒が肩に落ちた。そういえば天気予報は雨だった。次第に雨は強くなってくる。
ようやくもう一度公園の入口を通る。なぜ公園に向かったのかは、自分にもよく分からない。気づけば足が動いていた。
だが、その勘は大当たりだった。
僕は…一体どうしてしまったんだ。口から血の味がする。ああ、そういえばあの後……ボコボコにやられたんだっけか。
身体中が痛い。きっと意識を失っていたのだろう。
うつ伏せになって、そんな事を考えていると、またもや何かで背中辺りを殴りつけられた。
こんな屈辱はいつぶりだろうか。
『もうおしまいか?花京院~?
おっと!お前の恋人が来たみたいだぞ?』
『こい…びと……?じょう…た……』
怪我のせいか上手く声が出ない。小さく、枯れきった声で、誰にも聞こえるはずもない。
承太郎が来たのか…?そんなはずは……
『花…京院……。 』
『何だ承太郎~?悔しいか?お前の大好きな花京院がボロボロだぞ?ハハハハっ!』
『てめぇ…』
『そうだ。お前の事もコピーしー』
ドガッッ!!
鈍い音が響く。承太郎の拳の方が何倍も早かった。
『オラァ!!』
『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァッッ!!』
数秒もしない間に、スタンド使いはボコボコになる。
『まだ…まだ殴り足りねえ…』
『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァッ!!』
喋る暇もなかったろう。あっという間に奴は再起不能になった。コピー能力のスタンドという面では、秀でていたようだが、やはり承太郎と星の白金のパワーには勝てなかったようだ。
『ま、待て!!ゆ、ゆるじでぐれッ!!やっと自由になれた身らんだよおッ!ほ、骨が二、三本以上は折れだよおッ!!』
『てめえは俺を怒らせた。』
””オラァッ!!!!”””
必死に命乞いをしたが、おまけの一撃で呆気なくやられてしまった。
コメント
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絵、上手すぎてビビったw
絵うまぁぁ!