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私には、双子の妹、香がいた

ずっと、一緒にいた。どんなときでも、どんな日でも。いつも、二人でいて、これからも二人で乗り越えていくものだと過信していた。そう。あの日までは。

それは、小学3年生のことだった。

その頃、私は、まだ、元気で、明るかった。その日、学校で行ってはいけないと言われていた森に行った。そう。あの森だ。その頃から、幽霊がいるという噂が立っていたので、好奇心から行ってみようと考えたのだ。

「ここだね。」

「そうだね。」

「行こっか。」

「うん!」

私達は、森に入った。光が木々の間から漏れていた。光の雨のようだった。

「綺麗…」

「もっと奥に行ってみようよ。」

「もっと、綺麗かもね!」

行かなければ良かったと、今は思う。

奥の方に進むにつれて、光が少なくなっていった。だけど、ある場所に、光のカーテンがあった。そこだけ、世界が違うように、綺麗だった。そして、その光の中に、香は、入っていった。私は、追いかけようとした。なのに、動けなかった。もう、こっちには、戻って来れない。そんな気がしたからだ。そして、光のカーテンが、消えようとしていた。

「香!戻って来て!」

「お姉ちゃん。ごめんね。」

この言葉を最後に、香は、姿を消した。

目の前で見たことが、信じられなかった。光が、香を、呑み込んだ。それだけなのに、私は…私は…!


家に帰った。真っ先に、香のことを聞かれると思っていた。なのに、母は、何も言わなかった。まるで、最初から私に妹がいないかのように。今思えば、その予想は正しいのだと思う。私も、徐々に香のことを、忘れていったのだから。


そうだ…今回も、香は、光の中で消えた。そして、あの日、出会った時も、近くに、光があった。もしかして…香は私を守ってくれていたのだろうか。私も、光の中で、消えないように。

香…もう一度、会いたい。そして、今度こそ、二人揃って、ただいまを言いたいよ…また、会おう。香。

消えたい私が森で出会ったのは、一人の同い年だった。

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