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サンドラ「ちょっとロディ!!」
屋敷の中に、甲高い声が響く。
ロディ「うるさいー!何だよ!」
それに続いて、ロディも大きめの声を上げた。
今は僕がロディと話していたんだけどな……と、少しだけ落ち込む自分を無視して、ロディにサンドラの方へ行くよう促す。
少し離れたところで、サンドラとロディが言い争いをしている。それも、二人ともへらへら笑いながら。
ジェシカ「フェイ?」
フェイ「ん?どうしたの」
ジェシカ「フェイ、ロディのこと好きなんでしょ。サンドラに嫉妬してるの?笑」
ジェシカが、にやにやしながらこちらを見る。
ジェシカ「安心して!サンドラに好きな人がいるって聞いたことないからさ」
とん、とん、と肩を叩かれるのが癪に障る。でも、全部図星で言い返す言葉も出てこない。
ジェシカ「かわいいなあ、恋するフェイ」
フェイ「うるさい……」
──────
ロディ「あ、フェイ。それ重いでしょ?持つよ」
フェイ「え、いや……」
突然声をかけられて驚いている間に、僕の持っていた荷物を軽々と奪われる。
ロディ「ふふ。賢さは負けるけど、力は俺の方があるからね」
フェイ「ありがとう……」
何となく顔を見られたくなくて、わざとらしくメガネの位置を直す。
ロディ「……顔赤いけど、大丈夫?」
フェイ「えっ」
ロディは、僕の顔を覗き込んだ。
せっかく顔を隠してたのに、意味ないじゃないか。
ロディ「熱、ある?」
フェイ「な、ないよ!」
思ったより大きな声が出てしまって、自分でもびっくりする。
ロディ「ほんとに?無理してない?」
フェイ「してないってば……」
ロディ「そっか」
ロディは少しだけ笑うと、持っていた荷物を少しだけ持ち直した。
ロディ「じゃあ、無理しそうになったら言ってよ。フェイは頭がいい分頑張りすぎるからさ」
フェイ「……」
そんなこと、どうして知ってるんだ。
ロディ「それとさ」
フェイ「?」
ロディ「さっき、ジェシカと何話してたの?」
フェイ「……別に」
ロディ「ふーん?」
ロディは少し意地悪そうに目を細める。
ロディ「俺の話?」
フェイ「違う!!」
ロディ「即答じゃん」
ロディはくすっと笑った。
ロディ「フェイって、ほんと分かりやすいよな」
フェイ「……」
その言葉に、胸が少しだけ跳ねた。
ロディ「ま、いいけど」
そう言って、ロディは僕より少し前を歩く。
ロディ「ほら、フェイ。置いてっちゃくよ〜」
フェイ「……待って」
僕は慌てて、ロディの後を追いかけた。
その背中を見ながら、思う。
どうして、この人はこんなに平気なんだろう。
僕ばっかり、こんなに意識してるのに。