TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

毎日、学校に行く。

休んだことはない。


どれだけ体調が悪くても、

どれだけ気分が沈んでいても。


皆、僕に「完璧」を求めているから。


期待されることに、違和感はなかった。


褒められることも、

認められることも、

ただ、そういうものなんだと受け取っていた。


「すごいね」

「やっぱり君ならできると思ってた」


そう言われるたびに、

同じことを繰り返せばいいんだと理解した。


何をすればいいのか、

どう振る舞えばいいのか、

考える前に、体が動くようになっていた。


頼まれれば断らず、

求められればそれ以上を返す。


そうしていれば、間違えないで済むから。


――でも。


それを続けていくうちに、


何かを感じていたはずの部分が、

少しずつ押し潰されていった。


形のない圧が、

ずっと上に乗っているみたいに。


気づかないふりはできたけど、

消えてくれるわけじゃなかった。


内側に、溜まっていった。


壊れた蛇口みたいに、

一度ひびが入ったら、もう止まらない。


止めようとしても、止まらない。

口から、言葉が溢れ出した。


今まで溜めてきた、

悲しみも、痛みも、ストレスも。


それは、まるで毒みたいに、

じわじわと体を蝕んでいて。


――限界だったんだと思う。


言いたいこと。

言えなかったこと。

全部、全部、吐き出した。


教室は、一瞬だけ静かになって、

それからざわついた。


皆、少し驚いた顔をして、

すぐに怒りの色を浮かべた。


「なんでそんなこと言うんだ」

「俺たちが何したっていうんだ」


……当然だと思う。


いつも何をされても文句ひとつ言わない、

“完璧な生徒会長”が、


突然、声を荒げたんだから。


でもさ、こっちからすれば、

全然“突然”なんかじゃない。


もう、とっくに限界は来てたんだよ。


ただ、誰も気づかなかっただけ。

気づこうともしなかっただけ。


皆が「完璧」を求めたから、

僕は、それを演じ続けた。


……でも、もう無理だった。


疲れたんだよ。

自分じゃない自分を演じ続けるのは。


あの日から、少しずつ変わった。


誰も、僕に「完璧」を求めなくなった。

頼み事も、ほとんど来なくなったし、

協力をお願いされることもなくなった。


きっと、“使いづらくなった”んだろうね。


前の僕の方が、都合がよかったから。


……でもさ、それでいいと思ったんだ。


やっと、ちゃんと人間として見られた気がしたから。


完璧じゃない、ただの一人の人間として。


まあ、たまにさ、

露骨に嫌な顔されることもあるけど。


前より、ずっと楽になったんだ。


本当に。


……でも…


今日は、学校、休もうかな。




今回もチャッピーに誤字などを修整してもらってます

今までの作品も見てくれると嬉しいです


この作品はいかがでしたか?

43

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚