毎日、学校に行く。
休んだことはない。
どれだけ体調が悪くても、
どれだけ気分が沈んでいても。
皆、僕に「完璧」を求めているから。
期待されることに、違和感はなかった。
褒められることも、
認められることも、
ただ、そういうものなんだと受け取っていた。
「すごいね」
「やっぱり君ならできると思ってた」
そう言われるたびに、
同じことを繰り返せばいいんだと理解した。
何をすればいいのか、
どう振る舞えばいいのか、
考える前に、体が動くようになっていた。
頼まれれば断らず、
求められればそれ以上を返す。
そうしていれば、間違えないで済むから。
――でも。
それを続けていくうちに、
何かを感じていたはずの部分が、
少しずつ押し潰されていった。
形のない圧が、
ずっと上に乗っているみたいに。
気づかないふりはできたけど、
消えてくれるわけじゃなかった。
内側に、溜まっていった。
壊れた蛇口みたいに、
一度ひびが入ったら、もう止まらない。
止めようとしても、止まらない。
口から、言葉が溢れ出した。
今まで溜めてきた、
悲しみも、痛みも、ストレスも。
それは、まるで毒みたいに、
じわじわと体を蝕んでいて。
――限界だったんだと思う。
言いたいこと。
言えなかったこと。
全部、全部、吐き出した。
教室は、一瞬だけ静かになって、
それからざわついた。
皆、少し驚いた顔をして、
すぐに怒りの色を浮かべた。
「なんでそんなこと言うんだ」
「俺たちが何したっていうんだ」
……当然だと思う。
いつも何をされても文句ひとつ言わない、
“完璧な生徒会長”が、
突然、声を荒げたんだから。
でもさ、こっちからすれば、
全然“突然”なんかじゃない。
もう、とっくに限界は来てたんだよ。
ただ、誰も気づかなかっただけ。
気づこうともしなかっただけ。
皆が「完璧」を求めたから、
僕は、それを演じ続けた。
……でも、もう無理だった。
疲れたんだよ。
自分じゃない自分を演じ続けるのは。
あの日から、少しずつ変わった。
誰も、僕に「完璧」を求めなくなった。
頼み事も、ほとんど来なくなったし、
協力をお願いされることもなくなった。
きっと、“使いづらくなった”んだろうね。
前の僕の方が、都合がよかったから。
……でもさ、それでいいと思ったんだ。
やっと、ちゃんと人間として見られた気がしたから。
完璧じゃない、ただの一人の人間として。
まあ、たまにさ、
露骨に嫌な顔されることもあるけど。
前より、ずっと楽になったんだ。
本当に。
……でも…
今日は、学校、休もうかな。
今回もチャッピーに誤字などを修整してもらってます
今までの作品も見てくれると嬉しいです






