私
利私欲、名誉、地位、権力、財産、快楽、贅沢、堕落。
失敗、後悔、反省、絶望、失望、虚脱感、疲労、倦怠感、劣等感。
夢幻、空想、理想、希望、妄想、空論、非現実的、無意味、無駄。
現実逃避、現状維持、現状打破
結果、過程、原因、理由、因果応報、悪因悪果、禍福は糾える縄の如し。
無謀、無鉄砲、蛮勇、軽率、短絡的、衝動的、快楽主義者、刹那的、楽観論。
失敗、破滅、愚行、無駄骨、骨折り損、後悔。
病名:愛想笑い症候群 最近になって急に発症者が急増している謎の奇病。その症状は主に「他人から嫌われたくない」「人から良く思われたい」という思いに起因するもので、「笑顔を絶やさないよう努めるあまり表情筋が凝り固まってしまい、顔の筋肉を動かすことができなくなる」というもの。また、笑っているつもりなのにうまく笑うことができない、笑ったはずなのに相手に伝わらないなどといった悩みを抱えている人も多いようだ。
発症時期:昭和60年10月~平成5年3月生まれ(30歳)
特徴:「俺はこんなところで終わらない!」「絶対に諦めないぞ!」「お前たちなんかいなくても俺だけで十分だ」「俺たちがいるからこそ勝利があるのだ」などと根拠なく自信満々になり、自分の実力以上の能力を発揮するようになる。ただし、失敗しても「自分はまだまだ本気を出していない」と言って反省しない。また、何かを始める際に、「今から○○をする」と宣言してから始める癖があり、宣言どおりに実行しないと気が済まない。しかし、一度始めたら途中で止めることができない。
治療方法:根性論を振りかざす患者の言い分を聞き流す。「君たちみたいな人間のために作られた言葉じゃない」「もっと別のものを探すといいよ」「まずは自分の足下を見つめてごらん」。
「夢を持つということは素晴らしいことだと思います! 夢があるからこそ頑張れるんです!」
「えーっと……それは君の個人的な意見であって、必ずしもそうとは限らないんじゃないかな?」
「違います! 夢を持てばどんなことでも乗り越えられるんですよ! だってわたしはこんなにも頑張っているんですから!」
「あぁうん、そうだね。確かに君は頑張ってると思うけどさ、それとこれとは別問題じゃないかな? 例えば夢に向かって一生懸命勉強してたらテストの成績が落ちましたとかだと本末転倒だし」
「そ、そんなことはあり得ません! 夢の力が現実に勝つなんて当たり前のことです! だから先生の夢を教えてください!」
「僕の場合はそうだねぇ……お金かな。たくさんあれば嬉しいよね」
「夢が小さいですね」
「……今の言葉、僕は忘れないからね。いつか必ず後悔させてあげる」
「はいはい。期待しないで待っていますよ」
「本当に君は可愛くない!……あぁ、でも……」
「なんですか?」
「僕の天使だから仕方ないか」
「……貴方のそういうところが嫌いです」
(素直じゃないところも可愛いけど)
病名:青嵐症候群(せいらんしょうこうぐん)
風を操る魔法を持つ者が発症する奇病。
症状は個人差があり様々だが、共通している点は一つ。それは『強い衝動』だ。何か強烈な欲求があった場合、それが抑えられなくなる。例えば食欲。食べることが止められなくなり、いくら食べても満たされない。その結果太っていくのだ。他にも睡眠欲、性欲などの三大欲求はもちろんのこと、ゲームやアニメといったオタク趣味に没頭しすぎて、日常生活に支障が出るほどになる場合もある。
またこれらの症状は、『抑圧された願望が解放された結果』とも解釈できる。普段から抑え込んでいるため、一度タガが外れると歯止めがきかない。つまり、理性を失い本能に支配されることで、本来の自分をさらけ出している状態と言える。まさに人間らしいとも言えるだろう。
ただし、これらはあくまで一例に過ぎず、他にも多くの例が存在する。
成功体験があるからこそ、人は次の成功を求める。
しかしそれは同時に失敗体験を生むリスクを抱えるということにもなる。
また人は一度成功した物事に対しても、「もっとよくできたはず」「あれさえなければ」などと後悔してしまうものだ。
そして往々にして、そのような考えこそがさらなる成長を妨げることになるのだが……。
「お前らには今日をもって『退学』を言い渡す!」
「えぇー!?」
俺――一之瀬渚(いちのせなぎさ)の通う学校の教師であり担任でもある先生からの突然の言葉に教室中が騒然とした。
「そ、そんな! どうしてですか?」
「どうしても何もない。成績最下位の生徒はこのクラスでは必要ないということだ」
ざわつく生徒たちの中から声を上げた女子生徒に対し、教師は不機嫌そうに吐き捨てる。
「納得できません!」
「黙れ!貴様の意見など聞いていない!」
「しかし……」
「うるさいぞ!これ以上私に逆らうなら解雇処分にするからな!」
「くっ……分かりましたよ。失礼いたしました」
「ふんっ」
上司である課長の言いなりになって働く毎日。
仕事を辞めたいと思っていても辞めさせてもらえない。
俺は自分のやりたい仕事をしたいと思っているのに出来ない。
こんな会社辞めちゃえばいいじゃないかと思うかもしれないが俺にも生活がある。
だから仕方なく働いている。
だけどやっぱり辛い。
今日だってそうだ。
朝早くから出勤して夜遅くまで働いて家に帰って来たらまた次の日の為に早起きしなければならない。
そんな日々を送っていれば当然ストレスが溜まるわけで。
それが爆発してしまったのだ。
「ただいまー」
家に着いた俺はいつも通りそう呟いて玄関の扉を開ける。
もちろん返事なんて返ってくるはずがないのだが習慣と言うのは恐ろしいもので、ついつい話しかけてしまうのだ。
『今日の調子はどうだい?』とか、『今度こそ、いい結果が出るといいね』だとか。……本当に馬鹿げていると思う。
それでも話しかけずにはいられない。
だって、そうしないと、僕自身が耐えられなくなるから。
僕は今年で二十七歳になる。
高校を出て、地元の小さな会社に就職して十年間働いてきた。
特にこれと言ってやりたいこともなかったけれど、毎日仕事に追われて必死だった。
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