テラーノベル
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バニ)ん゙ぅ、、
少し空いたカーテンから光が差し込む。ゆっくりと起き上がり支度をしている時、街はまだ早番の時間なので静かなのが面白くて少し口角が上がる。伸びをして「起きるか笑」と一言。
ピピッ
バニ)おはよ〜
俺の言葉の後返事をする者はなく疑問に思いメンバーを見ると誰も入っていなかった。「そんなことある!?!?」なんて1人で笑いながらアジトから外へ出る。
バニ)えほんとに誰もいない、やん。
事実を噛み締め駐車場に歩み寄る。誰かと話したいがために早番したのにいなければ出来ない。仕方なく、暇なので!暇なので!!薬、練るか。
、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
バニ)はっぴ〜はっぴ〜はっぴ〜♪♪
バニ)はぴはぴはぴ〜♪♪
夕コさんに教えてもらった薬を練るときに歌うハッピーの曲を口ずさみながら薬を練る。けれどまぁ飽きてくるもので。現状街どうなってんだろなんて思いながら手を動かす。
バニ)飽きた。
こんぐらいあればいいだろう。自分で折り目をつけて終わらせる。この後が暇なんだよな。レギオンでも行って誰かと話すかと思い立ち車で向かった。
ブーン
キキー
レギオンに着くと見慣れた服装がいて驚く。
バニ)ホットドック協会、、?
近づいてみるとよく知っているlearn4の人?まぁそんなわけないかと考え近づく。ご飯とジュースないしここで買おう。
バニ)こんにちはー?
ダヨ)あ、刃弐さんこんにちは
バニ)え!?堕夜さん??
ダヨ)ホットドック始めました笑
バニ)え、、!?!?
ダヨ)そんな驚きます?笑
しっかりlearn4の人だった。面白いからいいんだけど一応MOZUなんだよなこの人。少し前のことを引きずっているのは俺だけで普通に話すMOZUの人に少し距離を置く。
バニ)レダーさんに怒られたりでもしたんですか?
ダヨ)いや、、その逆ですよね
バニ)逆?
ダヨ)レダーさん、あの人はいつの間にかすぐ居なくなっちゃうんだから笑
『いなくなる。』なんて言葉を聞いて固まる。誰が?どうして?どういうこと?相手は何か自慢げに話しているが耳には入ってこず、ただ今の現状に理解が追いつかない。
バニ)、、、え?
ダヨ)ん?どうかしましたか?
バニ)ぁ、え?
バニ)居なくなっちゃうってどういうことですか、、?
唯一言葉にできた疑問がそれで、どうしようもなく今崩れ落ちそうなこの感情をどう説明すれば良いのだろうか。お願いだ、嘘であってくれ。お願いだから。
ダヨ)確か、前の街に帰るんでしたっけ
明らかに頭にスパーンと抜け落ちた感覚に陥る。やはりMOZUはダメだ。何も分かってない。大丈夫、俺は正しい。レダさんが俺らを置いてくわけ、ないんだから。
ダヨ)なのでってランポもらいましたよ?
バニ)、、、
ダヨ)刃弐さん?
嘘がお上手なことで。けどこちらを見てくる堕夜の瞳は純粋で、少し揺らいでしまう。だってもし、
「本当に帰っていたとしたら」
こんなこと考えてしまう自分が悔しくて。思わず堕夜が着るはずのないあの服を掴み上げる。
バニ)、、ダー、、が、
バニ)か、、わけ、、、い、、。
ダヨ)ちょ刃弐さん!?
バニ)ッレダーさんが!
バニ)ッ帰るわけッないだろッッ!!
精一杯叫んで罵って。自分を正当化する。
その顔、嫌いだ。まるで、お前があってるみたいじゃないか。
ダヨ)ッえ、、?
バニ)レダさんはいつもみんな思いでッ
バニ)俺なんかよりずっと凄い 人ッだからッ!
そう。だから、俺らを、
俺を置いてくはずない。
そうだよね、?
ダヨ)刃弐さん!?
バニ)そんなレダーさんの嘘をつくなッよ、
ダヨ)刃弐さんッ!!
バニ)ッ〜、泣
バニ)りかいッ、できないッし、泣
ちょっとだけでいいから待ってよ。
タラチャン)え!?なにしてんの!?!?
後ろから誰かの声が聞こえる。無駄に気持ちよくて、ふわふわして、俺は堕夜から手を離して座り込んだ。
バニ)ッそんなわけ、ないッ、笑
堕夜は俺から離れ、後ろの人物に訴えに行った。
しばらく話していた後、肩を叩かれ振り向くとタラちゃんさんがいた。
タラチャン)刃弐くんこっちきぃ?
バニ)ッたらッちゃ、さんッ、
タラチャン)タラちゃんよ。ほらおいで。
重い腰を上げ、フラフラとタラちゃんさんにしがみつく。苦しくて、クラクラ頭が回って、けれどタラちゃんさんの声はよく聞こえた。
タラチャン)お家の人おる?
バニ)ッいなッいっすッ、
うーん、と唸った後堕夜に対してタラちゃんさんは告げた。
タラチャン)とりあえず刃弐くんはもらってくわ
ダヨ)ッぁ、はい
タラチャン)MOZUは流石にあかんしな、笑
その後タラちゃんさんはスマホを使いながら車に乗せてくれた。「ぉ、」と声が聞こえ振り向いてみると電話の音が流れた。
タラチャン)じゃ行こか刃弐くん
バニ)ッ、、、ほんとすみません、
タラチャン)ええよぉ!笑
タラチャン)ケインくんおったみたいやから電話するわ〜
プルルルルルと電子音が鳴り、止まる。「ケインくーん?」とタラちゃんさんが声を上げ少し聞こえてくるこの声は。電子機器から聞こえる懐かしいあの声がプツプツと途切れ途切れに聞こえてくる。
ケイン)どーーーーーか?
タラチャン)あのーケインくんところの子がなぁ
タラチャン)レギオンおってんけど
タラチャン)堕夜に鉢合わせたらしくて
タラチャン)抗争並みに目ぇギラギラさせてたから保護して車乗せてんけどぉ、笑
ケイン)、、名前聞ーーーいーーすか?
タラチャン)ぁー、刃弐くん?かなぁ?
ケイン)ッ、すみません。
その言葉だけは 綺麗に聞こえた。
バニ)ッけいんっ、
ケイン)ランドさん?
バニ)ッけいん、ごめッんねッ、泣
ケイン)、、ッ大丈夫ですよ。
ケイン)だから、泣かないでッください。
ケイン)すみませんタラちゃん0000番まで来て頂けませんか。
タラチャン)おっけぇーい!
プチッと切れ暗くなったスマホの画面をぼーっと見ていると、スマホをポケットへ戻しハンドルを握り直すタラちゃんさん。
タラチャン)さっ!行こっか!!
レダー)行こっか刃弐〜
バニ)ッぁ、
何度も聞いてきた、何度も聞けると思って安心していた、当たり前だと思っていた懐かしい声が嬉しいくらいに頭の中で重なる。
あの声。もう聞くことすら出来ないのかなんて。
、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
タラチャン)ここ?
豪邸前の駐車場で車が止まった瞬間走ってくるロボット。
ケイン)ランドさんッ、
バニ)ッケイン!
タラちゃんさんにお礼を言い、車から出てケインの方へ向かう。
タラチャン)じゃ、帰るわ!2人で話し?
ケイン)本当ありがとうございます
タラチャン)ええよええよ!じゃあなぁ!
、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
バニ)けいん。
ケイン)はい。
バニ)嘘つかないでね。
ケイン)つきませんよ。
バニ)ッ、レダさんが帰った、って
バニ)ほんとなの、?
ケイン)、、はい。
視界が歪み、焦り駆け寄ってくるケインが苦しく見えて、思わず抱きしめる。
バニ)、、、
ケイン)すみません、 止めれなかったです。
バニ)ッ、、いや!
バニ)大丈夫だよ
パッとケインから離れ、豪邸へと歩き出し置いてきぼりのケインの方に振り向く。精一杯の笑顔。精一杯の元気で。
バニ)レダーの分も俺らで頑張ろ!笑
ケインの身体が固まり、おかしく思うと次の瞬間には手をパシっと掴まれた。
ケイン)隠さないでください。
バニ)ぇッ?
ケイン)辛いって吐き出してもいいんです
ケイン)悲しいって泣き叫んでもいいんです
ケイン)そうでもしないと
ケイン)壊れてしまいます。
思い出す姿。想像してしまうあの人の最期。あの街へなんて行かないでという言葉が喉まで出かかって出なくて、その場に立ち会えなかった自分が憎くて。
バニ)ッ、、
ケイン)、、、ぁの
ケイン)相談、というかッ、吐き出すの、
ケイン)私じゃぁ、頼りないですか、?笑
バニ)ッ、、けいんッ、
ケイン)どうしました?
ロボットにしては優しい声色で問いかけられ、俺はもう止まれない。
バニ)おれッ泣
バニ)ッ辛い、かもッしれんッ、泣
ケイン)大丈夫です
ケイン)私たちがいます
バニ)ッやば、泣
バニ)涙ッすげぇや、今ッ、泣
バニ)、、ッなんで、置いてくの 、泣
レダさん。
、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
レダーさん
俺レダーさんが好きだよ
芹沢とか夕コさんとかトピオとか
愛が強いやついっぱいいたから
影に隠れて全然気にもしてなかったと思うけど
俺だってレダーさんが好きだし
レダーさんの為ならなんだって出来る。
この街に来た時から
みんなで人騙して
みんなで遊んで
みんなでバカ笑いして
みんなで怒られて
色んなことしたね
大型も
真面目にやったり
おふざけしたり
なにやってたんだろうね、笑
この日々を忘れることは絶対に無い
なのに一つ一つ大切な宝物の
1秒1秒がひとつの雫みたいに
ぽとぽと落ちて消えて無くなっていくようで
少し寂しい、なんてね。
「楽しかった」
貴方といる日々が
貴方と話したあの時間が
貴方としたあの犯罪が
あなたのことを
尊敬してるのは変わらなくて
ずっと好きで
いつかこの思い、言えたらいいなって
ずぅっと先延ばしにしてた
尊敬してる後ろ姿
また見れたらいいな
ねぇレダーさん
俺ね
次会ったら絶対言うよ
レダーさんの全部が好きだよ
って。
コメント
5件
あ、なんか帰ってこれました。 今魂(苦手なヤツ)とrdo動かしてます✋ そろそろになるのでお楽しみに 普通に帰ってこれててウケる🤣爆笑 これからも末永くよろしくどぉーぞ😊