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ここは大きな本堂の奥の部屋。蝋燭で薄暗くそして、怪しい雰囲気を醸し出している。
そして恐ろしく濃い妖気に満ちている。
奥の上座にはあやかしの総大将たるぬらりひょんが包帯を巻いて鎮座している。
そして、ここにはぬらりひょん以外に4匹のあやかしが集まっている。
その4匹のあやかしこそぬらりひょんの配下の中で最強の大幹部の4匹だ。
「ぬらりひょん様、ぬらりひょん様が許してくださるなら、私が私の百鬼夜行を率いて黒田家ともども全てを誅殺しに行きますが、よろしいですか?」
最初に発言したのは、付喪神の瀬戸大将。風貌は前髪がセンター分けに分かれていている現代風の高身長イケメンの男。服装も今時の服装をしている。
「瀬戸大将、ぬらりひょん様もこんなふうにされてしまったのだぞ?お前一人で勝てると思っているのか?」
瀬戸大将を責めるように言ったのは、ガリガリの坊さんの風貌をしているあやかし、即仏の上秀だ。
「僕も一人で行かない方がいいと思うな。敵は人間だけじゃなく、あの隠神刑部狸もいるし、外国からかなり強い悪魔や吸血鬼もきてるみたいだよ?」
そう言ったのはガシャドクロの骸だ。少年のような姿をしていて、髪は白く、目は紅い。顔立ちはかわいいと言っていいだろう。
「そいつらまとめてぶっ殺すって言ってんだよ。お前らは裏切ったやつらと各地に散った悪魔と吸血鬼狩りでもしてろ。」
そう言って瀬戸大将は声を荒げる。
「お前に命令される筋合いはない。」
そう言ったのは般若の仮面を被った美しい長髪の女性、般若の琴だ。
「馬鹿ども静まれ。」
ぬらりひょんはそういう時キセルをひと吸いし、続けて、
「瀬戸大将よ、お前が一人で勝てる勝てないはどうでもいいんだ。全員でいく。それも、おのおのが百鬼を連れて来てわしの百鬼に加われ。徹底的にやつらを叩く。」
「過剰戦力では?それに各地の守りが手薄になります。」
「琴よ、いま一番やらなくてはならないことはなんだ?」
「もちろん、やつらに報復してやることです。」
「違う。では、なぜ裏切りものが出たかわかるか?」
「忠誠心が足りないからです。」
「まぁ、それも正しいと言える。だが、わしはそんな奴らも平和のために巻き込まなきゃならん。じゃないといつまでも暴れ回っておるからなぁ。殺して回るにしても骨が折れる。そして、わしがいるから各地のあやかしどもが好き勝手に暴れることができなかった。」
ぬらりひょんはもう一度ゆっくりとキセルを吸い、吐き出す
「威光じゃよ。今回わしが敗走したことでわしの威光が地に落ちた。だから、各地のあやかしが好き勝手に暴れ出したり、一部のあやかしが裏切った。敵を徹底的に叩き潰し、わしはわしの威光を取り戻さなきゃならん。瀬戸大将よ、だからお前一人でちまちまと戦っては意味がないのだ。」
「申し訳ありません。」
「いいんじゃよ。ただ、まだ早まって黒田家や悪魔たち吸血鬼たちの大将を倒すことは許さん。叩く時は一気に徹底的にだ。インパクトが大切なのじゃ。インパクトが。」
「で、いつ攻めるんですか?」
骸が少しめんどくさそうに尋ねる。
「わしの調子がもどったらに決まってろうがい。それまでテメェらは各地を平定して回れ。終わりじゃ、解散!」
「おい、上秀。今回の会議、黒笠どもの話出なかったが、いいのか?あいつらかなり動き回っているみたいだぞ?」