mz sid
『けちゃに…会いたい』
そういくら願っても君には届かない
それくらい分かってる、なのにどうしても耳の奥で
“まぜちー!”
俺を呼ぶお前の声がして、もしかしたらまだ隣にいるかもと思ってしまって
でも朝を迎えるたびにもうここにはいないと感じさせる
あの日、けちゃが事故に巻き込まれたあの日から俺の時間は止まったまま
本当はあの日は一緒に遊園地に行ってくる予定だった、でも急遽仕事が入り行けなくなって
“まぜちのぶんまで楽しんでくる!”
なんて強がって、お前は一人で遊園地に行った
俺も仕事を終わらせてそこ向かおうとしたら
電話がかかってきて、お前が事故に巻き込まれたことを知った
飲酒運転の車にはねられたらしい
『過去に戻れたら…』
何度も何度もそう思った
遊園地に行くのを止めてたら
また一緒に行こうと言えたら
仕事が入らなければ
けちゃは何事も無いように俺の隣にいたかもしれない
もっと好きと言えばよかった
プライドなんて捨てればよかった
仕事なんてければよかった
もっと、もっとけちゃと一緒にいたらよかった
何度目か分からない後悔
失って気づいたって遅い
けちゃが居なければ世界は色褪せて
けちゃが居なければすべて雑音に変わる
ただ、もう一度だけまぜちと呼んでもらいたかった
いっそのことあとを追ってしまおうか
でも、けちゃはそれを望まない 恋人の考えてることくらいわかる
前を向く決心をつけなければならない
何通も届いてるメンバーのメッセージ
みんな辛いなか慰めてくれてる
俺も…頑張らければいけない
『けちゃ…俺頑張るから…』
『見ててくれよ』
けちゃの遺影に向かっていう
一瞬、背中に暖かみを感じた
…あいつは子供体温で暖かかった
【がんばれまぜち】
一瞬聞こえた言葉
幽霊とか、天使とか、信じてはいないけど、
この瞬間だけはけちゃが応援に来てくれたと 信じていいかな?
コメント
2件
ノベル苦手なんですけど、でもティールさんが書いたこの作品はなんか全然嫌な感じとかしなくてこのノベルいいなーってなりました。ノベルもかけるの凄いですね。プロローグ?だけでmzちの辛さが見えてきてこっちまで悲しくなりました😭
最高です!!続き待ってます!!