此処は混沌の街、“インカシナート”。
マフィアが跋扈する魑魅魍魎の裏社会で今日もまた、とある事件が巻き起こる。
「だから!!世界一可愛いのは俺のボスだっつってんだろうが!!!異論なんざ認めねぇ!!!!」
「だっる、何でそうなるんだよ…」
「そもそもさぁ、一番かわいいのは軍だって言ってんだろ!?」
これは、あり得たかもしれない『if』の世界での一幕。
いや、「世界で一番かわいいのは誰か」…そんな、実に下らない(当人達は大真面目な)論争が巻き起こす、マフィア達の幕間劇とでも言うべきか。
つまるところ結局、この話は星空を冠する家族の、もう一つの物語だ。
彼らがその汚れた手で、いつの日か星を得るように。
その血に塗れた幸福が、いついつまでも続くように。
ただそれだけを、希う。
コメント
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「諧謔曲」はスケルツォ、「小夜曲」はセレナーデ… こんなルビがあるそうです。 カッコいいですね。