(場面転換、暗闇に包まれた空間に二つの影が浮かび上がる)
神風「……ここは…一体…」
白川「目が覚めたようだな、神風。どうやら俺たちは勝手に“復活”させられたようだ。」
神風「“復活”…だと?一体誰が…?」
???「お前たちの目が『虚無』に包まれている理由は、わかっているだろう?」
(闇の中からゆっくりと現れる男――ラヂ)
ラヂ「久しぶりだな、神風、白川。」
神風「…お前は…! まさか、景井の父親…ラヂか。」
白川「こんな形で現れるとはな。どういうつもりだ、ラヂ。俺たちを目覚めさせるとは。」
ラヂ「どういうつもりか?それはもちろん、黄泉を守るためさ。」
神風「黄泉を守る…?景井と真逆のことを考えているようだな。」
ラヂ「そうだ。あの息子は、黄泉を“破壊”しようとしている。だが、俺がその計画を止める。」
白川「……ならば、俺たちを復活させたのは、景井を阻止するためというわけか。」
ラヂ「その通りだ。お前たちの目に“虚無”の力を宿らせたのも、そのためだ。景井が黄泉を壊すつもりなら、まずお前たちが立ちはだかるべきだろう。」
神風「俺たちが“虚無”の目を持つ者として、景井と対峙する…?」
ラヂ「そうだ、神風。お前たちは黄泉の秩序を守るための“剣”となる。景井にはない力――虚無の力で、彼を叩き潰すんだ。」
白川「俺たちの意思はどうなる?ただお前の命令で動く駒じゃないぞ。」
ラヂ「それは分かっている。だが、お前たちも知っているはずだ。黄泉が崩れれば、この虚構にすがる残りの500万人すら消え去ることになる。」
神風「……俺たちが命を懸けて戦う理由を、その黄泉に見出せるかはわからん。だが、景井が本気ならば…」
白川「俺たちも本気でぶつかるしかない、ということか。」
ラヂ「そういうことだ。俺が命じたことはただ一つ――黄泉の秩序を守れ。そして、景井が黄泉に手をかけることを、絶対に許すな。」
神風「面白い。俺たちが“虚無”の力を持って、景井に立ちはだかる…宿命ってわけか。」
白川「いいだろう、ラヂ。俺たちの虚無の目が、景井に何を見せるか、楽しみにしていろ。」
ラヂ「そうだ…俺の息子よ。お前には、俺を超えることなどできはしない。」
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おひさー