その三日後、南米特捜班からカムリが空港近くの路上で発見されたという連絡が入った。この久々の朗報に、健太は全身から一気に力が抜けるのを感じた。
早速レンタカー会社に、合鍵を明日返しに行くことを伝えた。
「ところで、一つだけ確認したいことがあります」電話の向こうの係員が言った「今日までのチャージは、あなたにかかります。早速なのですが、お支払いの方をお願いします」
健太は、係員が一体何を言おうとしているのか、理解できないでいる。
「今日までって、いつのことですか」
「あなたが契約書にサインを入れた、七月二十日から今日九月七日までです」
「……でも確か、先月あなたのところへ伺った八月半ば、『これ以降の支払いはない』と、確かに仰いましたよね」
「いや、そんな約束した覚えはないです」
「そんな……」
「証拠はおありですか? この日までの支払いですと書いてある契約書はお持ちですか?」
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!