テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
前回の続きからです
「…え、薙、どうしたの、いつもと違うよ、」
僕はそう薙に問いかける。
いつもは何でこんなことをしたのか、何があったのかを聞いてくるのに。
『…颯が、本当に“いなくなっちゃう”って、そう感じた。なんか悪いことが起こるかもって思ったんだ、』
薙はそう答える。…どうせ僕は死ねないのにね。現に今も失敗した。
無意識に腕の包帯を弄りながら、僕はこう言った。
「どうせ死ねないんだから無駄な心配だよ。…本当迷惑、」
『…は?』
颯のぼそっと呟いた声が、俺の耳に届く。
どうして、俺はこんなに心配してるのに。
どうして、どうして颯は俺を頼って、信用してくれないんだ。
「どうせ薙は僕のこと分かんないんだよ。」
僕は、薙にそう言ってしまった。
何で言ってしまったんだろう。
やっぱり僕は存在する”価値がない“
「どうせ薙は僕のこと分かんないんだよ。」
颯は俺にそう言い放った。
俺は颯のことをこんなに理解しようとしてるのに、
『お前だって、俺のことわかんねぇだろ。』
あぁ、言ってしまった。感情に任せすぎた。
颯はどう思っているだろう。
俺のこと、嫌いになったかな。
俺はこんなに好きなのに。
続く…?
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!