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コメント
6件
ありがとうございます!ありがとうございます、、、、、!!!!!!、!寝起きに見たらゴウフンし過ぎて一気に眠気を無くすことが出来ました(?)最高です、結婚したい心中はやっぱり最高ですね……
心中最高好ぎ!!!!!!! やばい解釈一致しまくり、ヴァインならそうしたサイスさんならそうしたって超一致、運命感じた ぇっちすぎ愛してる
心中…好き…(氏)
「んん…」
目が覚めて周りを見渡す。
「…?、ひっ…ッ!?」
起き上がると、手元に生暖かい感覚がして目線を向ける。
真っ赤なシーツとカッター、カミソリ。そして、大量の錠剤。
(Scythe…またやっちゃったのね…)
最近の彼女はずっと不安定でヒステリックだ。酷い時には目の前で自傷をしてくる。
「さ、Scythe…?」
立ち上がって彼女を探す。
部屋が暗くて何も見えない。
「……」
キッチンに行くと、やっと彼女を見つけることが出来た。
ぐったりとした様子に相当限界が来ているのだと察する。
「Scythe…」
「Vine」
冷たい彼女の声。
「ああ…腕が血だらけじゃない…!止血しなきゃ…」
「…アタシ」
「?…」
「アタシ…Vineと死にたい」
諦めたように笑う彼女に、あたしは絶句した。
「殺して、はやく」
包丁を渡されて震える手で握る。
殺したくない、殺せるわけない。
「ゃ、…ぁ…」
恐怖で声が出ない、彼女はただ殺されるのを待っている。
彼女を殺せば、彼女のためになる?
あたしはなにをしたらいいの?
助けを呼びたいけど、彼女を逆撫でする気がして、怖くてできない。
「で、きな…い…できない…ぃ…」
涙が止まらない。もう全てが分からない。
「……」
彼女は今どんな顔をしているのだろう。怒ってるだろうか。
「Vine」
彼女の声に顔を上げる。
「優しいのね」
そう言われて抱きしめられる。
彼女の暖かい体には確かに愛を感じた。
「そうよね、Vineは優しいからアタシを殺せない」
彼女は考えを改めてくれるのだろうか?
期待で笑顔が戻った。
「なら、アタシがVineを殺してあげる。」
声を出す前に、背中が熱くなった。
刺された。そう確信して激痛が走る。
何度も何度も刺される、着物が赤く染まっていく。
床に倒れて溢れる血をただ眺める。彼女は立ち上がって小さく呟いた。
「今から会いに行くね、Vine」
腹部を思いっきり刺して、引き抜く彼女をただ見つめる。何も出来ない、何も考えられない。
血で真っ赤になる床。
(どうしてこんなことをするの)
そんな問いはもう一生彼女に届くことはなかった。