病院についてからも私は私を見ていた。
何か分かることを探していた。
病室に入っても私の隣に望月さんはずっといた。
「死なないで下さい、目を開けて下さい。」
今にも泣きそうな顔で、声で、私の空っぽの身体を見続ける。
『まだ私は生きてるよ、絶対元に戻るから泣かないで。』
聞こえてないのは分かってても、言わずにはいられなかった。
私はこの状況について何も分かっていない、何も知らない。
魂だけの存在になった前後の記憶もない。
それに、直ぐには戻れないことは理解してた。
直ぐには戻れない理由があった。
謎の空白の記憶の中で泣きながら助けを求める声がしたから。
助けに、救いに行かなければならないと思ったから。
ガラッ
病室のドアが開く音がした。
そこには急いで駆けつけて来てくれたであろう、まふゆが息を切らして立っていた。
「望月さん、かな、奏は、どうなって。」
まふゆはいいこの仮面も忘れ、焦りながら聞いていた。
「原因は、分からないらしいです。」
「私が後1日遅れてたら、衰弱死しそうな状態だったらしいです。」
「何時起きるかも分からないらしいです。」
望月さんはもっと早く気付けばよかったと後悔していた。
私は起きたら望月さんにお礼を言わないと、と思い、同時にだいぶ前に魂だけになったのかと思った。
こんなに早く100越えるとは思いませんでした。
次はハートが150越えたら書くかもしれないです。
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