TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

〈矢印〉

一覧ページ

「〈矢印〉」のメインビジュアル

〈矢印〉

1 - Prologue

♥

58

2025年07月13日

シェアするシェアする
報告する

01   Prologue

01 Prologue


とある任務の帰りだった。雨がアスファルトを濡らしてつんとした匂いを周囲に放っていた。

茶色のコートを着て、手袋をつける。

息を吐くと白く、煙のように立ち込めてうっすらと消えていった。

色とりどりな傘が散らばる駅から徒歩15分ぐらいの暗めの裏地。

普段は不良がタバコを吸ってたりしてある意味賑わっているが、雨が降っている今日、しかもそれなりの大雨だ。

不良どころか人1人いない裏地を歩いていると、ふと‘俺’は立ち止まった。

目線の先にはこちらをじっと見つめる少女がいた。

服でわかりにくいが随分やつれていて骨と皮膚しかないようなか細い体に雨が強く打ち付けていた。

長時間ここにいたのか体は随分濡れていて、助けを求めるようにこちらを見てた。

「見捨てないで___」と言うようにうるうるした瞳をこちらに向けた。

「_____」


「凸さん起きて!!」

俺が目覚めたのはななっしーのその声と俺の部屋をドカドカと蹴る音だった。

しばらくはボヤ〜っと天井を見つめていたが次第に目が覚めてきて、「ななっしー、何やってんだよ!?」という感情が押し寄せてきた。

慌てて着替えて一階に降りるとななっしーが何事もなかったかのようにテレビを見てた。

しぇいどさんは朝ごはんを作っているのか器用な手つきでフライパンを操っていた。

怒りを鎮めてテレビを見つめる。

どこかの教会が狼の研究を進めてる___みたいな___


少女の目線が俺の持っていたレジ袋にうつる。

レジ袋には今日の俺のデザート___プリンが入ってた。

「欲しいのか?」

俺が言うと、少女はコクリと頷いた。

今日のデザートを諦めながら冷たい少女の手にプリンとスーパーでもらってきたスプーンを乗っける。

少女がおそるおそる__と言うふうにプリンを食べる。

「お前さ____俺の家に来るか?

そう言うと少女は嬉しそうに頷いた。

この作品はいかがでしたか?

58

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚