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【午前9時・星空こども医療センター 小児科病棟】
朝の光が病室いっぱいに広がっていた。
ことねはベッドの上で、ぬいぐるみを抱きしめながら窓の外を眺めていた。
母「ことね、今日は少し元気そうね」
ことね「うん。お外、きれいだね」
母「そうね。お空がとってもきれいね」
ことねは小さく笑った。
そのとき、病室のドアが開いた。
周杜「ことねちゃん、おはよう!」
ことね「周杜先生!」
周杜「今日は昨日より元気そうだね」
ことね「うん!先生、あのね……」
周杜「どうしたの?」
ことね「ことねね、先生たちにお願いがあるの」
周杜「お願い?何でも聞かせて」
ことねは少し恥ずかしそうに、ぬいぐるみを抱きしめた。
ことね「先生たちと、ずっと一緒にいたいの」
周杜は優しく微笑んだ。
周杜「もちろん。先生たちはいつでもことねちゃんの味方だよ」
その日の午後、風磨をはじめ、8人の先生たちが病室に集まった。
風磨「ことね、みんなそろったぞ」
ことね「わあ!みんな来てくれた!」
寺西「今日は特別に先生たち全員集合だよ!」
原「何かお願いがあるんだって?」
ことね「うん。みんなに聞いてほしいの」
勝利「もちろん。ゆっくり話してね」
聡「どんなことでも聞くよ」
篠塚「しっかり聞かせてもらうね」
永瀬「焦らなくていいよ」
ことねは先生たちの顔を一人ずつ見つめた。
ことね「ことねね、みんなにお願いがあるの」
風磨「うん。聞かせて」
ことね「病気が治ったら、先生たちと一緒にお外を歩きたいの」
周杜「お外を?」
ことね「うん!お花を見たり、お空を見たりしたいの」
聡「素敵なお願いだね」
原「いつか一緒にきれいなお花を見ようね」
寺西「その日が来るのを楽しみにしてるよ!」
勝利「今は治療を頑張りながら、少しずつ目標に近づいていこう」
篠塚「そのために、僕たちもできることを考えるよ」
永瀬「楽しみが一つ増えたね」
ことねは、嬉しそうに笑った。
風磨はことねのベッドのそばに座った。
風磨「ことね、先生たちはその願いを大切にするよ」
ことね「ほんとう?」
風磨「ああ。だけど、今は体を治すことを一番に考えよう。先生たちも全力で支えるからな」
周杜「僕も約束する!」
聡「みんなで応援しているよ」
ことね「ありがとう。ことね、頑張るね」
風磨「頑張りすぎなくていい。困ったときは、いつでも頼っていいんだからな」
ことねは先生たちの手を、小さな手でそっと握った。
その日の夕方、ことねはお母さんと一緒に、小さな折り紙を折っていた。
母「何を作っているの?」
ことね「先生たちへのプレゼント!」
母「きっと喜んでくれるわね」
ことねは一生懸命、色とりどりの折り紙で小さな花を作った。
そして、花の裏側に一文字ずつ、丁寧に言葉を書いた。
『せんせい、ありがとう』
ことねは完成した花を、大切そうに胸に抱いた。
【午後5時・病室】
先生たちが病室を訪れると、ことねは少し緊張した様子で花を差し出した。
ことね「先生たち、これあげる!」
周杜「えっ!僕たちに?」
ことね「うん。いつもありがとうって書いたの」
寺西「うわぁ!すごくかわいい!」
原「ことねちゃんが作ってくれたの?」
ことね「うん!みんなのために作ったの!」
聡は花をそっと受け取り、優しく微笑んだ。
聡「ありがとう。大切にするね」
風磨「先生たちにとって、最高のプレゼントだよ」
ことねは照れくさそうに笑った。
先生たちは、ことねからもらった折り紙の花を大切そうに見つめていた。
勝利「こんなに丁寧に作ってくれたんだね」
篠塚「一つひとつ形が違う。ことねちゃんらしいね」
永瀬「この言葉、ずっと大切にするよ」
寺西「先生たちの宝物が増えちゃったな!」
原「この花を見るたびに、ことねちゃんの笑顔を思い出すよ」
周杜「ありがとう、ことねちゃん。先生もすごく嬉しいよ」
風磨は花を胸元にそっとしまった。
風磨「このプレゼントに恥じない先生でいような」
8人の先生たちは、ことねの小さな優しさに心を動かされていた。
【午後7時・病室】
夜になり、ことねはベッドの上で折り紙の花を一つ見つめていた。
ことね「先生たち、喜んでくれたかな?」
母「もちろんよ。みんな、とっても嬉しそうだったね」
ことね「よかった……」
母はことねの頭を優しくなでた。
母「ことねは、たくさんの人に愛されているね」
ことねはぬいぐるみを抱きしめ、静かに目を閉じた。
病室の外では、先生たちが折り紙の花を大切に飾っていた。
小さな手から生まれた一輪の花。
それは、先生たちにとって忘れられない宝物になった。
第5話 完
コメント
1件
第5話、読ませていただきました🌙 ことねちゃんの「先生たちと一緒にいたい」っていう願い、すごく純粋で胸がぎゅってなりました…。折り紙の花にひらがなで『ありがとう』って書くシーン、涙が出そうでした。先生たち一人ひとりがことねちゃんの気持ちを大切に受け止めてるのが伝わってきて、温かい気持ちでいっぱいです。小さな手に込められた想いが、ちゃんと宝物になってるのが本当に素敵でした🥀🤍