(ガーナ、リックのカップリング)(視点リック)
(過去捏造)
俺は生まれつきの病気だった。体が弱くて、入退院を繰り返していた。友達なんかも居なくて、家族も来なくなっていた頃の話だ。
隣の病室に、骨折をした女の子がきた、と看護師に聞いた。俺はそんなの興味ないし、家族が買い与えてくれた本を読んで勉強をする。予定だったのだが
「ねぇ、君!何をしてるの〜?」
その女の子に話しかけられたのだ。
「…勉強。」
「へぇー!偉いねぇ!!私はガーナ!君は?」
人懐っこい性格なのか、俺に名前を聞いてきた。
「俺はリック。」
そう答えると、直ぐにまた話題を変えてきた。
「リックはさ、なんで入院してるの〜?あっ、言いたくないならいいよー!」
「…生まれつきの病気だよ、治らないんだ。」
俺はそう口走った。見ず知らずの奴に話したって、意味は無いのにな。
「…そうだったんだ〜…。大変だねえ。あっそうだリック!私と友達になろうよ〜!」
そのガーナとかいう奴はそう言い放った。分からない。友達なんて。いた事も、作ろうと思ったこともないから。
「じゃあ、よろしくね〜っ!」
その日から。毎日ガーナと話す日々。勉強ばかりしてつまらない日々、 そんな日々の終わりに、何故か俺の心は踊っていた。毎日を楽しく思った。だけど
「…明日で、退院…。」
ガーナが退院することになった。
「そうなんだよ〜!でも、退院しても絶対また会いに来るからね!」
俺は少し胸が痛くて、夜は眠れなかった。こんな感情知らない。親が帰った時、涙が出たけどそれとは違う悲しさで苦しかった。
「また会いに来るねっ!」
俺の隣のベットは空になってしまった。ガーナが居なくなって、身体が重くて寝たきりの生活だ。そんな生活にも慣れ、ガーナが退院してから4日目。突然、看護師さんがガーナを連れて入ってきた。
「え、ガーナ?!」
俺は驚いてガーナを見つめる。ガーナはニコニコ笑うばかり。
「リック!また会えて嬉しいよ〜っ!」
俺とガーナが話しているのを見て、看護師さんがニコニコしながら部屋を出ていく。俺は、心の底の想いを伝えようと思った。実はガーナが退院してから気付いたことがある。俺の心が苦しかったのは恋だ。だから…
「ガーナ、俺、お前の事が…っ、好きだ。」
喉で詰まった言葉を強制的に吐き出す。ガーナは驚いた後、涙を一筋こぼした。その真意は分からない。けど、ガーナは
「…っ、ごめんにゃさ、、い」
そう言って病室を飛び出した。その後、ガーナが俺の病室に来る事はなかった。
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コメント
2件
最高です!リクガナマジで最高!これからも頑張ってください
リックとガーナのカップ最高です。 ガーナちゃんが飛び出した理由とか 続き気になります。投稿頑張ってください。