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「……本当によく頑張ったな」
耳元で囁かれる声は、先ほどまでのお仕置きの厳しさとは違い、限りなく優しい。
「……っ、若井……」
藤澤は目を潤ませながら、胸に顔を押し付けた。
温かな手が頭を撫で、指先が髪を梳く。
「偉いぞ。ほんとにいい子だ」
その言葉が、張り詰めていた心を一気に溶かしていく。
「……Reward. ご褒美な。」
若井の低い声が耳元に落ちた瞬間、藤澤の全身に熱が走った。
さっきまで寸止めで追い詰められていた身体は、欲望の炎に包まれている。
首輪の鈴が「チリン」と鳴り、猫耳が揺れる。
若井の瞳は支配の光を湛えながらも、深い愛情を隠そうともしなかった。
⸻
やがて若井の唇が、藤澤の唇に触れた。
最初は浅く、触れるだけのフレンチキス。
「……ん……」
唇の柔らかさに藤澤は小さく声を漏らす。
次第に角度が深くなり、舌が触れ合う。
「……っ、ん……んんっ……」
濃厚な口づけが繰り返され、口内に熱が広がっていく。
吐息が混じり合い、耳の奥に若井の呼吸が届く。
若井の指が縛られた跡に触れた。
赤くなった手首を撫でながら、低い声で尋ねる。
「……痛かった?」
藤澤はかすかに頷いた。
「……ちょっと……でも、平気……」
若井はその跡に口を寄せ、舌で優しく舐めた。
「……ん……っ」
くすぐったさと安心感に、藤澤の肩が震える。
「俺が全部癒すから……」
指先が胸元へ移動する。
突起を指で撫で、舌でそっと舐める。
「……っ、ああ……!」
藤澤の喉から甘い声が零れた。
「敏感だな……。可愛い」
唇が胸の突起を吸い上げ、舌先で転がす。
藤澤は背を反らせ、首輪の鈴が鳴る。
「……や、若井……!」
両手で若井の頭を包み、耐えようとするが、身体は素直に反応していた。
舌は胸から下へと這い、腹筋をなぞりながら下腹部へと降りていく。
「……ひゃっ……」
敏感な場所をなぞられるたび、藤澤の身体が跳ねる。
やがて若井の顔が下腹部に埋もれた。
熱い吐息が肌にかかり、藤澤の腰がびくりと震える。
「……若井……っ、やだ、そんな……」
「やだ、じゃない。……気持ちいいだろ?」
若井の舌が先端をなぞった瞬間、藤澤は喉を詰まらせるように声を上げた。
「……ああっ……!」
唇が先端を包み、舌がじっくりと扱く。
「……んっ、あっ……! だめ、……っ!」
必死に抑えようとするが、首輪の鈴が余計に音を立て、羞恥を煽る。
透明な蜜が溢れ出し、若井の舌を濡らした。
「……出てるぞ。気持ちよすぎるんだな」
それを舐め取り、甘く、口で扱いていく。
「っあ……っ、もう…お願い……イかせて……!」
藤澤は涙を浮かべ、腰を震わせた。
その表情があまりにも可愛らしく、弱々しく、そして全てを委ねきっているのを見て、若井の中で張り詰めていたものが弾けた。
若井は衝動のままに服を脱ぎ捨て、藤澤を抱き寄せる。
「……涼ちゃん。……可愛い俺の猫」
そう囁きながら、若井は藤澤の腰を抱え上げ、四つん這いにさせた。
後ろから腰をがっちりと掴み、熱を押し当てる。
「……っ、若井……!」
藤澤の声が震える。
「……入れるぞ」
ゆっくりと、だが容赦なく深く進んでいく。
「……あっ……ああっ……!!」
身体が跳ね、鈴が激しく揺れる。
「っ……きついな……可愛い……」
若井の低い声が背中に落ちた。
腰を突き上げられるたび、鈴が「チリン、チリン」と鳴り響く。
その音が二人の行為をいやでも際立たせる。
「……あっ、あっ……若井……!!」
若井は腰を掴んだまま、深く突きながら耳元に囁いた。
「……涼ちゃん……お前があまりに可愛すぎて……俺も……」
さらに深く突き上げながら、耳元に吐息を絡める。
その言葉に、藤澤の胸が熱く震えた。
(……若井が……俺に溺れてる……)
羞恥よりも幸福感が勝り、涙が溢れた。
「……っ、や、若井……!もう無理……!」
涙で濡れた瞳、必死に耐える表情。
それが若井の欲望をさらに掻き立てる。
「……あ……あぁっ……!」
藤澤は腰を浮かせ、必死に側にあったソファを掴んだ。
汗が滴り落ち、喉から嗚咽のような声が漏れる。
「我慢して偉かったな……Cum, my good boy(いい子だ、イけ)」
低く囁かれた瞬間、藤澤の全身が痺れ、堰を切ったように絶頂が襲った。
「……っ、あああああっ!」
背を反らせ、声を張り上げる。
首輪の鈴が狂ったように鳴り、身体中が震えた。
⸻
藤澤が絶頂の波に飲み込まれ、全身を震わせて果てた直後。
若井は腰を止めず、更に深く奥を突き上げた。
「……ひっ……! あ、あぁっ……! 若井っ……!」
絶頂の余韻に震える身体が、新たな刺激で痙攣する。
涙と涎を垂らしながら、藤澤は必死にソファにしがみついた。
「……まだだ。もっと感じろ」
若井の低い声が背中に落ちる。
腰を掴む手は力強く、逃げ場を与えない。
「……お前の中、最高だ……」
熱い吐息と共に、若井の声が震える。
「従順なお前があまりに可愛くて……俺も止められない」
「……や、だめ……若井……っ!」
涙声で縋る藤澤を後ろから抱き込み、耳元に囁いた。
「は、ぁっ……お前の中に、いっぱい注いでやるよ………っ!」
次の瞬間、熱が奥に流れ込む。
「……あっ……ああっ……!!」
(……若井が……俺の中で……!)
どく、どく、と脈打つように注がれる感覚。
その度に腰を突き出し、最奥を若井が何度も何度も刺激する。
「……っあっ、また…でちゃうっ……あああああっ!」
その瞬間、両手を突っ張り、全身が弾けるように震え、藤澤は制御できずに潮を吹いた。
透明な飛沫が床を濡らし、ソファまで跳ねる。
羞恥よりも快感に支配され、声を張り上げて泣き叫ぶ。
「……っは、あああぁ……!」
腰を掴まれたまま、お互い絶頂を味わう度に身体が跳ね、鈴が鳴った。
⸻
藤澤の胸の中は、幸福と羞恥と快感でぐちゃぐちゃだった。
自分だけでなく、若井までもが果てたという事実が、胸の奥を甘く満たしていく。
涙がまた溢れ、頬を伝った。
(……若井が……俺の全部を奪ってくれる……)
涙で濡れた視界の先で、若井の瞳もまた熱に揺れている。
「……ほんとに……最高だよ、涼ちゃん」
「……若井……俺……もう……若井以外、無理だ……」
鈴の音が小さく「チリン」と鳴り響き、
二人の主従の絆はさらに深く、強く刻まれていった。
コメント
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とりまひとだんらくてきな?大森くんはそういえばきずいてるのかな(´-`).。oO