コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
maitake side
🐷「あぁぁ!ーーー!」
ポケが真横で何か騒いでいる。寝起き(ほぼ夢の中)だからか頭が回っていなく、何を言っているかは理解が出来なかった。頭や記憶がしっかりしてくると共に、ポケの声は段々と収まり、そのまま俺の方に近づいてくる。そうだ、このまま寝た振りでもして驚かしてやるか。そう考えて寝た振りを続けていると、ポケが呟いた。
🐷「…可愛いな、やっぱり。誰にも渡したくない。」
…は?今なんて言った?可愛い?俺が?いや俺男やぞ?いやそっちじゃないな?え、何?というか誰にも渡したくないって…?え、まだ夢?どういうことなんだよポケ!?…まぁまぁ、ポケの事だ。多分試しているんだな。俺の演技力を甘く見るなよ…!何となく腹が立ったので、寝たフリを続けてやった。
🍄「…すー。」
どうだ、俺の迫真の演技は!!ふはは、ざまあみろ!
…チュッ
その瞬間、俺の唇に柔らかくて、温かいものが触れる。…は?どういうこと?全く理解が追い付かない。何?何でポケ…?え、俺の事好きなの?酒で頭が回っていなかったのに、急激に酔いが覚めていく。自分の首に震えた息がふっとかかる。え、?ヤバい!これ以上はヤバいって!声出そうなんだけど!?
きゅっと目を瞑るパァンッと音が響く。
🐷「…危なっっ!なにしてんだ俺!手は出さないって決めてただろうが!ぁぁぁ!!?」
本当だよ!俺が叫びたいわ!!何してくれてんだよ!!どういう事!?全く笑えねえし意味わかんねえよ!!
…でも、不思議と嫌ではなかった。寧ろ、、。急に静かになったポケの様子を伺おうと、少しだけ目を開ける。すると、そこにはいつもとは全く別の表情を浮かべるポケカメンが居た。思わず鳥肌が立った。怒る訳でもなく、泣く訳でもなく、それは”後悔”の表情だった。少し心が痛く、キュッとなった。
pokekamen side
今の事は忘れようと、まいたけをベッドに運び布団をかぶせ、寝かせる。自分のベッドに好きな人が寝ている。なんてラノベ的な展開だろうと思い、俺の心臓は破裂寸前だ。
寝ようとしたが、今さっきの事が脳裏によぎり眠れなかったので水を飲み、一息ついてからスマホを見る。
最近の趣味は、まいたけとのLINEを見返す事。なんて女々しいのかと自分でも思ったが、これが案外楽しいのだ。この日はああだった。こんな日だった。こんなことを話した。等を思い出し、その時の情景を思い浮かべる。俺と居る時はどんな時もまいたけは笑顔で、楽しそうで。それが嬉しい反面、悲しくもある。俺はまいたけに何をしてあげられるのか、本当に楽しんでくれているのか、他の人の前ではどんな表情をするのか。そんなことを思ってしまう。
あぁ、本当にどうしようもないくらい、好きだなぁ。