テラーノベル
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『夜空のような色と空のような色だった』
今日も変わらず白い花が咲き誇る柵の向こうを見る。神代の言った言葉が頭から離れない。何百年前に愛した人の特徴と似ていたから。もしそいつが本当に冬弥だとしたら?
(転生…?)
まさか。
「あり得ねぇ…」
「何があり得ないんだ?」
「うおッ、んだよお前……って、は?」
知らない男の声がしたかと思ったら前に現れる。しかもその男は、目撃証言と特徴が一致していた。そして、オレの最愛の人とも。
「冬弥…?」
「え、?」
「え?」
「何故、俺の名前を?」
(嘘だろ…)
まさか、特徴だけでなく名前も一緒だったなんて。違うところがあるとすれば、ハーフアップでセンター分けなところだろうか。
「お前、どこから来た?」
「わからない。いつの間にかここにいた。名前は司さんにつけてもらったが…」
「司、って…」
オレが所属していた騎士団の団長じゃないか。
(あぁ、そうか)
前、神代に聞いたことがある。司さんは白国を滅ぼされたのに、決して希望を失わず、その思いが希望のミクを生み、希望の白百合組織を生んだと。そして今、司は白百合の組織のボスであると。
(希望の白百合、ねぇ)
随分とまあこの絶望の黒百合組織とは真反対な組織ができたもんだ。こっちには黒ミクという奴がいて、朝比奈さんがボスだと言うのに。
まあそんなことはどうでもいいが。
「あなたは何という名前なんだ?」
「…マッドネス」
なんとなく名前を呼ばれたくなくて、適当な偽名を言った。
「そうか!これからよろしく頼む、マッドネス」
「…おう」
お前と仲良くする資格なんてないのに。久しぶりに会えた嬉しさと、忘れていた恋心からきつい言葉はいえなかった。
コメント
1件
どうか、どうか幸せになってほしい、、、