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### 第三章:翌朝の重い頭痛と、腰のあたりにまとわりつく鈍い重さで目が覚めた。
涼宮 凛(すずみや りん)が最初に視界に捉えたのは、見慣れないグレーの遮光カーテンと、自分の部屋にはない少し高価なウッディ系のルームフレグランスの匂いだった。
「……最悪だ」
小さく呟いた声が、ひどく掠れている。
昨夜の記憶が、断片的に、けれど生々しい感触を伴って脳裏に蘇ってきた。飲み会の途中で限界がきて、アパートの通路で動けなくなったこと。神崎(かんざき)に担ぎ込まれたこと。そこまではまだいい。
問題はその後だ。あんなに必死に隠してきたオメガのフェロモンをぶちまけ、あろうことかゼミのライバルである神崎のシャツを掴んで縋り付いた。
いつも大学では一線を引いて、品良く真面目に過ごしてきたはずなのに、昨夜の自分はただの熱狂した獣だった。恥ずかしさと自己嫌悪で、凛は両手で顔を覆った。
布団がわずかに動き、背後からダイレクトに体温が伝わってくる。
「……起きた?」
神崎の声は、いつもの大学での張りのあるトーンとは違い、低く掠れていた。
振り返ると、神崎が寝癖のついた髪のまま、酷く真剣な、どこか余裕のない目でこちらを見ていた。いつもなら完璧に整えているエリートの面影はなく、ただの「一人の男」の生々しさがそこにあった。
「神崎くん、あの、昨日は……」
「涼宮、とりあえず落ち着いて。責めるつもりはないから」
神崎はそう言って、凛の細い肩にそっと手を置いた。その手は少し震えているようにも見えた。「大事にしたい」という理性が、神崎の中で必死に働いているのが分かる。
だが、神崎が凛の首元に目を留めた瞬間、その瞳の奥の光が、ふっと暗く揺らいだ。
凛の白い鎖骨のあたりには、神崎が昨夜、我慢できずに何度も吸い付き、 噛みついた生々しい痕が紫がかって残っていた。
「……ごめん。痛かったよな」
神崎の声に、言い訳できないほどの独占欲が滲む。
「優しくするって決めてたのに、お前が、あんな風に泣くから……途中でわけわかんなくなった」
神崎の手が、擦るように凛の頬に触れる。その触れ方は丁寧で優しいのに、向けられる視線の熱量は重く、逃げてはいけないような圧迫感があった。
凛は、神崎のその「我慢しようとして漏れ出ている性欲と執着」に気付き、心臓が跳ねる。
「ヒートのせいだ」と突っぱねて、いつもの優秀なライバル関係に戻るべきだ。頭ではそう分かっているのに、神崎の手の温もりを拒絶できない自分がいる。
一晩で、二人の関係はもう二度と「ただのゼミの友人」には戻れないところまで、リアルに壊れてしまっていた。
いちごバナナスムージー
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コメント
1件
あっっっっっっ!!これ昨日の朝の続き!!😭💕 第三章始まったね! 凛ちゃんの自己嫌悪と恥ずかしさがめっちゃ伝わってきて胸がギュッとしたよ…「最悪だ」って掠れた声で呟くところ、リアルすぎて泣ける🥺 で、神崎くんの「大事にしたい」って理性と、でも抑えきれない独占欲のバランスがもう…!!鎖骨の痕見て目の色変わるシーン、やばい…これは朝から覚悟決めなきゃな展開だよな…?!🔥 二人とも戻れなくなっちゃったの分かってるのに、拒絶できない凛ちゃんの心情、すごく繊細でエモかった…!続き気になる!🫶