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「やあ、アルトリア」見計らったようにオベロンが話しかけてきた。待ってこの人に今の会話全部聞かれてたの!?

「クソ虫、今の会話聞いてたか。」

自分から出たことに驚くほどのド低音ボイスが口から出てきた。オベロンの腹ぶん殴りたい。

「いや態度コロコロ変わりすぎだろ。まあ聞いてたけど」

やっぱりーー!!マジ許すマジオベロン!!

「いや顔に出過ぎだろ、別に他人の恋愛事情でどうこうとか口出ししないから」

「恋愛じゃないです。まだ」

ついついこの後の展開を想像してまだを付けてしまった…いっいや別にイチャコラしたいとかそういうのじゃない…と思…う…?

「俺が言いたいのはそっちじゃなくて、マスターの記憶の方だ。」

マスター、立香。その単語で緩んでいた身が引き締まった。オベロンの言おうとしていることはなんとなく分かる。

「立香の記憶の具合は現在フランスでジャンヌ・ダルクと女子トークをしている所らしいですよ。」

自分で言ってて胃が痛くなるような文章だ。だが真剣に立香の記憶が戻ってき始めていることに喜ぶべきだろう。

「いや字面の破壊力。なんだよジャンヌ・ダルクと女子トークって。はあ、まあ思い出してるならいいけど。俺が聞きたかったのはそれだけだ。」

おや、びっくり。オベロンって立香の心配してたんだ。

「案外、優しい所もあるんですね。」

思いのままに褒めたつもりだが

「は?殺すよ?」

王子スマイルでそんなことを言ってきた。全然王子じゃない。

「じゃあ今度話したら立香に言っておいてくれ。いつか世界を救う悪夢の結末を教えてくれってな」

そんなことを言い残して立ち去った。

一一学校

「あ、アルトリアさん!ごめんなさい、委員会の仕事頼まれてくれないかな?」

靴箱で話しかけられた。今日は不運な1日になりそうだ。


結局委員会の仕事が終わったのはHRの5分前で、廊下を走って教室に向かっていた。こうしていると妖精國の城を最後に駆け回ったことを思い出した。あの時は…。昔を懐かしんでいたところで教室に着いたため、思考を中断して扉を開ける。


一一立香side

ガラガラっと扉が音をたてて開いた。その先にいたのは金髪の少女、アルトリアだった。

「…(どうしよう、気まず)」

目を背けてそんなことを考えていた。朝にあんな爆弾発言をしたせいで今こんなことになっているのである。

となりにアルトリアが座ってきた。いつもは意識していなかったが、花のようなシャンプーの香り、流れるような金髪、芸術的にまで美しい瞳、長くて綺麗なまつ毛、乾燥を感じさせない潤った唇、皺一つない首、凹凸が少ない華奢な体、そんな体が纏う柔軟剤のいい匂いのする制服、浮世離れした美少女。意識しだすと止まらない、なんとなく反対を向いた。





一一放課後 屋上にて

立香side

「まだかな…」

朝つい勢いで言ってしまった言葉に少し後悔している。アルトリアとの関係を壊さないために今まで抑えてきた感情の1つ、好意。友達として、ではなく、特別な存在としてアルトリアに好意を抱いているこの胸の想いは間違っているのだろうか。きっと間違っているのだろう。でも、それでもこの想いは止まらない、抑え込もうとする度に、無視しようとする度に、胸が窮屈で痛くなる。

「なんなの…もう…」

吹き出た言葉はそれだけで、考えても解決しないことを悟らせた。今の私には青空が眩しすぎたため、背を丸め頭を抱えていた。体感にして2分後、 ギィ と、屋上の扉が開く音がした。

「あ、アルトリア…」

呼んでおいて何を話そうかなんて何も考えていなかった。でも

(この想いを、気持ちを、伝えなくちゃ)

「あのさ…」

付き合ってください、と言おうとしたところを彼女が遮った

「月が、綺麗ですね」

鉄格子に手を滑らせながら空を仰ぎ、微笑みながらアルトリアが言ったその姿はさながら芸術のようで、見惚れてしまうほどに美しかった。

「え 月なんて何処にも…」

そんなことを言った直後、意味を思い出した。あぁ丁度いい返しが見つかった

「これからも私と一緒に、ずっと月を見てくれますか?」

「はい」という旨を伝えた。

アルトリアの顔がパっと明るくなり、

「喜んで!」

私達にはこれで十分なのだろう、行き過ぎた告白はすれ違いになりかねない。

「あの、少し歪な関係だけど…よろしくお願いします!」

先は彼女が勇気を出して言ってくれたのだ、ならば今回は私が勇気を出さないと

「あんなことをしたあとだけど、まだ口に出してなかったし…えっと…そのこちらこそ、不器用で、すぐヘマかまして、根性なしの私だけど、どうかよろしくお願いします!」

改まっていうとやはり気恥ずかしくなり、お互い顔を見つめ合ったあと、

「「ぷはっ」」

と吹き出した。







一一一一一一

早くくっつけたかった、スッキリ

投稿久々ですみません、これからも頑張るで

このシーン好きなんでもしかしたら雑談部屋で漫画描くかもしれません、もしかしたら


まだラストは考えてないんですけどもしハッピーエンドにしろボケナスとかバッドエンドの良さをわからんとは若造めとかあったらコメントください、できるだけご希望に添います。暇だったら2ルート作ります。


ここまで見てくれてありがとうございます!

ばいばいきーん

希望いだく楽園の星と忘却の春宵

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