今日は戦争の日だった。
「今日はA国との戦争だ!気を抜かず最後まで全力を尽くし勝ちを取ろうではないか」
「さあ、諸君。戦争をしよう。」
「「「「「「「「「「「「ハイル・グルッペン」」」」」」」」」」」」
そうやっていつものように指揮があげられた。
油断していたのかもしれない。もしかしたら、、、、
もっと気を張っていれば、、、、、そうしたら、、、、、、、、、、、
どんなに悔やんでも、、、、過去には、、、もどれない。
どんなに悔やんでも、、、、失ったものは返って来ない。
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なんで、、、ここに敵がおるんや、、、?
まさか、、、、、味方内に、、、敵が、、、、?
「シャオロン!!シッマ!!!!下がれ!!!!」
何かが来ると気づいた瞬間
〈ドォォォォン!!!!〉
耳を切り裂くような音とともに、シャオロン達が居た場所が砂煙に覆われた
「シャオロン!!シッマ!!!」
「危なっ、、、、、」
「間一髪やで、、、、」
「大丈夫かお前ら!」
「、、、おう!ギリギリやったで!」
「お前が言ってくれな死んでたわ!!ありがとうな!」
「、、、、、よかった、、、、」
「、、、っ、、、、でも、、、、もう、、、動けんわ、、、、」
「俺もや、、、、、骨いったかもしらん、、、」
「そんなっ、、、、、っ、」
《こちら、ルートB、ペ神!!シッマとシャオロンをそっちに連れて行く!!
対応願えるか!》」《ジジッ こちらしんぺい神、大丈夫や》
俺はすぐさま残りの敵全ての処理に入り、片付けてから2人を抱えて医務室に連れていった。
《ジジッ こちらルートC!!!誰か!応援願えますか!!!チーノが限界で、、》
《ジジッ こちらルートBのZ直ぐにそちらに向かう。》
《ありがとうございますっ、、、!!すみませんっ!!!》
鬱先生、ショッピ、チーノ部隊が危ういとの報告が入った。声の震え方からして、
ショッピ君も危ない。急がなければ
「ゾム!!お前は大丈夫なんか!?」
「お前も、、動けんぐらい重症やろ!!」
「、、、俺が行かんで誰が行くねん。」
「「ゾム、、、、、」」
「大丈夫や!俺まだ動けるしな!お前らと違ってそんな怪我してないし
体力と忍耐力ありますからぁ〜?」
「なんやと!?」
「お前!絶対そう言って死んだら笑ってやるからな!!!」
「ハハッwww楽しみにしとくわ!!!お前らの悔しがる様!!」〈タッ〉
俺は医務室を出た瞬間全力で走った。間に合わないなんてあったらいけないから。
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「チーノ!!後ちょっとや!!持ちこたえろ!!!」
「、、、っ、、、うん!!」
「生きろよっ!!!」
チーノを励ましながら一生懸命に戦うショッピや、どちらともに向かって叫ぶ鬱先生が
見えて、これはやばいと本気で思った。
「チーノ!ショッピ!大先生!!!」
「「「ゾムさん!!!」」」
「すまん、、遅れてもうた」
「大丈夫です、、、すみません、、ありがとうございます、、、」
「ゾムぅ、、、、、来てくれたんやなぁ、、、、、、」
「ゾムさん来てくれてありがとぉ、、、、」〈フラッ〉
「「「チーノ!!!!」」」
間一髪でショッピ君が支えた。
「、、、、、、敵は」
「ざっと300は、、、、」
「わかった。ショッピ君はチーノを医務室に連れて行ってくれ」
敵のざっと数を教えてもらってから俺はすぐさま行動に出ようとして
ショッピにチーノを医務室に連れていくように促した。
「大先生も、もう医務室行ってええで」
「「え、、でっ、、でも!!!」」
しかしショッピと大先生はどもるだけ
「チーノを死なせる気か?」
こうは言ったが本当はショッピくんと大先生の方が心配だった。
け怪我的にショッピくんと大先生の方が重症だったからだ。
「あ、、、、いえ、、、、」「、、、そんなことないけど、、、、」
「んならはよ行ってぇな。チーノが死ぬとこ見たないねん。な?分かるやろ?」
そう、小さな嘘をついて俺は敵の方を向いた。
「、、、、、はい、、、、すみません、、、ゾムさん、、」
「ごめん、、、、ゾム、、、、」
チーノを抱えたまま暗い顔して俯くショッピ君なんて、
俯き、泣きそうな大先生なんて、見たくなかったからだ。
「謝んなや!俺が来るまでよく持ちこたえた!!ようやったで!!」
「あとはこの俺に任せぇや!」
ドラマの人達ってこういう気持ちなんかなぁって思いながらテンプレのセリフを言ってみた
「っ、、、、、ありがとうございます!!!ゾムさん!!!」〈タッ〉
「っ、、、、ごめんっ!!!!ごめんっ!!!ゾムっ!!!!」〈ダッ〉
どんどん怪我人が増え、治療する数が増えていくぺ神とエミさん、途中で臨時医師として
行ってくれたらんらんとマンちゃんには申し訳ないが、、、、、、ここは、、、、
どうにか持ちこたえてもらおう。
「さて、、、、やりますか、、、」
真剣モードに入る。時間は、、そうやな、見える範囲の敵が片付くまで。
これは1種の暗示だった。
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「、、、、終わったかな、、、、」
辺りを見渡し生き残っている敵が居ないか確認する。
どうやら居ないみたいだ。
《ジジッ こちらルートBのZ、R、今の現状の情報をくれないか》
《ジジッ、こちらR。お前の周りには敵は居らんわ。よう片付けれたなこの数》
《まぁ、俺なんでな》《ようやったわほんまおつかれさん。》
《次は?どこ行けばええん?》
《せやな、、、、、〈パァン!!!〉、、グルッペン!!!?》
《グルッペンがどうしたんや!!!》
《まずいっ!!!ゾム!!!急いでグルッペンのところに行ってくれ!!!!》
《グルッペン、、、、の、、部屋、、、発砲、、、が、、、ジジッ》
《ブツッツーツー》
まずいかもしれない、、、、、いや、、、、まずい。
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「グルッペン!!!」
ロボロからの報告が入り、死に物狂いでグルッぺンとトントンが居る総統室に行くと
そこには今にも死にそうなグルッペンとそれを庇っているトントンが居た。
トントンが血を噴き出しながらグルッペンをかばっていたが今にも倒れてしまいそうだった。
グルッペンなんて倒れていて今にも死んでしまいそうだった。
俺が来たことに気づかなかった敵が何か言っていたが聞こえない。
敵の脳天を一直線に狙ってナイフを投げ当たったと同時に俺はトントンたちに駆け寄った。
「トントン!!!グルッペン!!!」
「あぁ、、、、ゾム、、、、、あり、、がとぉ、、、」
息が荒く、ほんとに今にも死んでしまいそうで、、怖かった
「ごめんっ、、、、早く来れなくて、、、、応急処置しか出来んけど、、ごめんな、、、」
「ううん、、大丈夫や、、、ありがとう」
直ぐにトントンに応急手当をしてすぐさまグルッペンの処置にかかった
「グルッペン、、、」
「、、、、ゾムか、、、」
呼吸が浅い、、、それに伴って声も小さい、、、いつものあの自信のある大声とは違い
ほんとにいつものグルッペンやないと感じさせられた
「ん、、、せやで」
「すまない、、、、判断を誤ってしまった、、、、」
「んーん、、、ええんや、、グルッペンは間違ってない。お前はいつだって正しかった」
「、、、だが、、、」
「大丈夫。絶対に、、、俺が勝利を掴んだるやん!!」〈にぱっ〉
苦し紛れで出た言葉だった。
「でもゾム、、、お前も、、、」
「俺を誰やと思ってんねん!味方からも敵からも恐れられとる我々だ国の脅威様やで!!」
ほんとは自分でもわかっていたんだ。正直限界だと、、、でも、、、でも、、
「待っててぇな!この俺が勝利宣言したるやん!!」
いつもの調子で笑いながら、俺はVサインをトントンたちに向けて出した。
「トントン!グルッペンと皆よろしくな!」〈タッ〉
俺は痛む体に嘘をついて走った。向かう先はa国。
大丈夫、まだ、、、、まだ、、、笑っていられる、、、。大丈夫、、、、出来る。
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A国は兵自体は強くは無い。
でも、人数が桁違いに多い。総統室に近づくにつれ自爆特攻の奴に会う数が増えていく。
何度も爆破されて、痛かった。苦しかった。でも、、弱音は吐けなかった。
吐いたら今すぐにでも倒れてしまいそうで、、、、怖かったんだ、、、、
総統室前に着き、俺はダクトに潜った。ほこり臭くて呼吸が出来なくて死にそうだった。
ダクトと途中で抜け、壁の少しの隙間を走る。足音は聞こえていない。大丈夫だ。
「お前が、、、A国の総統か」
玉座に座る小デブの総統を見て、今までに無いくらい殺意を抱いた。
こんな奴が、、、、こんな1人ではなんにも出来なさそうなやつが、、、、、
俺らのところに戦争を吹っかけただと?
「ひっ、、、、お、、お前は誰だ!!!!」
玉座越しで話す怯えた声色の総統、こんな奴が、、、、、、、
「死ね」〈ザシュッ〉
終わったと思い、辺りを見渡すと余計に殺意が湧いた。
なんで総統室はこんなにも広いんだ、、、、、、自身が王だとでも言いたげな
この広い空間は、美的センスの欠片もなかった。壁や床は金でギラギラしていて
真ん中には真っ赤な絨毯を敷いていてイライラした。
途中で幹部らしきやつも殺してしまったため、強いやつも、一般兵も、もう残っていない。
つまらないの。そう思いながら帰ろうとしたが、、、、、
足が動かなかった。動けなくなっていた。限界は、、、とうに迎えていたんだ。
身体中痛む。そういえば、、、俺はずっと動いてたなぁ、、、
死にそう、、、なんて言ったら冗談に聞こえないな、、、、、
眠くなってきた、、、、あぁ、、、、、もう、、、無理かもなぁ、、、
最後に、、、A国だけは、、、、爆破していきたい、、、、その気持ちだけで、
俺はまた走り出せた。A国の城の柱全てに爆弾を仕掛け、城を出た後直ぐにスイッチを押した。
〈ドカァァァァン!!〉聞こえてくるのは気持ちいい爆発音。
あぁ、、、、いい働きしたなぁ、、、、、、、、、、、〈ドサッ〉
最後に聞こえてきた音は、、、、自分が倒れる音、、、、だ、、、ろう、、か、、、、、
《ジジッ ゾム!!!》
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「グルッペン!ゾムは!?」
戦争が終わったという伝達を受けトントンに医務室に連れていってもらっていた。
着いて扉を開けると同時にシャオロンがそう叫ぶ
「A国に行ったのでは無いかと思うが、、、、、」
予想をボソッと言う。そこにいつもの自信がある彼の姿は無い。
《グルッペン!!そこに誰か!!!動けるやつは居るか!!!》
いきなり、焦っているロボロからの追加兵要請が入った
戦争は終わったのに、、、、?
「ど、、どうした!!ロボロ!!」
《ゾムが、、、!!!!ゾムからの応答が、、!!ないんやっ!!!!!》
「「「「「「「「「「なんやと!!??」」」」」」」」」」
《い、、今、、A国に探しに行っとる途中やねんけど!!呼びかけても返答が来ない!!》
《ゾムが!!危ないかもわからん!!!!》
「「「「「なんやと!!!!」」」」」
「「なんやって!?!?!?」」
「なんだと!?!?」
《クッソっ、、、、、どこにおるか分からへん!!!GPSも壊れとるっ、、、、》
《頼む!!!怪我が重症なのは分かる!!!やけど、、、誰か!!動いてくれ!!!》
「直ぐにそちらに向かうめぅ!!」
「待ってて!直ぐに行くから!!」
「俺も行くわ!!」
「俺も直ぐにそっちに行く!!」
「私もそちらに向かいます!!」
「俺も行きます!!!」
「俺も!!直ぐに!!ゔっ」
「お前はここにいろ。」
「、、、はい、、、、」
「とにかく!直ぐに向かうからちょっと待っててくれ!!!」
《ありがとう!!探しながら待ってるわ!!!見つけ次第直ぐに連絡する!!!》
《ブツッ、ツーッツーッ》
「「「「「「「「「「絶対に見つけてやる、、、、」」」」」」」」」」
「んならはよいくで!!!!」
「1秒でも早く見つけたらな!!!」
(((((((((((((寂しがり屋なやつやから/人やから/子だから)))))))))))))
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「ゾムー!!!!どこや!!!!」
「居るんやったら!!!!返事してくれやぁ!!!!」
居ない、、、、どこにおるんや、、、、、ゾム、、、、、返事してくれ、、、、
お前が、、、、死んどるなんて、、、、考えたくないから、、、、
「、、、?、、、、、、ゾム!!!!」
《ジジッ ぞ、、ゾムを見つけたかもしれん!!!》
《どこや!!!!》
《A国の裏門付近や!!!今近く行って本人かどうか確認する!!!》
《OK!!!》
《ブツッツーツー》
頼む、、、、、、頼むっ、、、、、生きててくれっ、、、、、頼むっ、、、、
「ゾム!!!!!」
「ゾムっ、、、、大丈夫か、、、、、、、ぁ、、、、、、、」
見つけたのは身体中傷だらけで血だらけで、青白い顔をしているゾムだった。
体を揺さぶっても、、、、反応は、、、、、無い、、、、
「う、、、、、嘘や、、、、、、嘘やっ!!!!」
「ゾム!!!!!ゾム!!!頼む!!!返事してくれや!!!ゾム!!!!」
「お願いやっ!!!!頼むっ!!!!」〈ボロボロ〉
涙でゾムの顔が見えない
「っ、、、、ゾム、、、、、、、ぁ、、、、、、ああああああああぁぁぁっ!!!!!!」
なんで、、、どうして、、、、あぁ、、、、、なんで、、1人で行動させたんだろう、、、
戦争に勝っても、、、、、お前がおらんかったら意味ないやん、、、、、、
何してんねん、、、、、、なんで、、、、、自ら1人になったん、、、、
お前が1番嫌いなもんは、、、、1人になることやったやん、、、、、、、、、、、
「ロボロー!!!!!!」
「こんなとこで何を、、、、、ゾム、、、、は、、、、、、」
俺を見つけ走ってきたシャオロンは俺の目の前にあるものに衝撃を受けていた。
「ゾム、、、、?、、、、い、、、生きてる、、、、やんなぁ、、、?」
「ロ、、、ボロ、、、?なぁ、、、、生きてるって、、、、言うてぇや、、、、」
「、、、、、、、、ゾムは、、、、、」
「なぁ!!!!!ロボロ!!!!!」〈ポロポロ〉
シャオロンも、俺の様子とゾムの様子で察したようだ。だが、まだ諦められないらしい
そうしたところで、、、、こいつは帰ってこないのに、、、、、、ごめんな、、、ゾム、、
俺たちが、、、、、弱くて、、、、、お前に無理さして、、、、、1人にして、、、、
ごめん、、、、、、
“どんなに悔やんでも、、、、失ったものは返って来ない。”
この軍に入ってきてすぐに聞いたお前の言葉が、、、、今更俺の頭の中で回ってるよ、、、、、
《ジジッ こちら、、、、ロボロ、、、、》
《たった今、、、、ゾムが死んでいる事を、、、、確認した。》
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後日、彼の慰霊碑が建てられ、その数週間後に、彼を称える像が大広場の噴水に建てられた。
グルッペン率いる我々だ軍一同は、彼を称えるべく、1週間に1回、必ず祈りを捧げて居た。
彼らの傷は、、、、いつ、、、癒えるのだろうか、、、
『なんか、、、、、恥ずかしいなぁ、、、、こんな事で、、、、』
『まっ!いっか!、、、、俺はいつだってお前らの傍に居るしこっちに来んの待ってるからなぁ〜』
誰にも見えないところで1人、黄緑色の瞳が光り輝く幽霊は今日もいつも通り
我々だ国や我々だ軍、幹部の皆、そして、、、総統を見守っていた。
コメント
8件
うわぁ…最後幽霊として登場するのヤバすぎ… 見守ってるって考えたらなんかもう…やばい(?)
最高!めちゃ好きめちゃくちゃ最高でした