コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
この物語はフィクションです。
実際の人物や財団、事件とは何の関係もありません。
続き。
「…邪魔するぞ」
神妙な面持ちで部屋に入ってきた彼は”篠田 灸駕“
通称”情報収集の鬼”
裏社会の情報屋で、腕前は確か。
収集力で言うと、彼の右に出るものは居ない程。
頼まれた情報収集の依頼は全て完璧にこなす。
フローライト「…ッ!」
突然現れた男に、威嚇と警戒の為ナイフを構える。
ナーフも見た事が無い人が部屋に入って来て驚き、悩む様に左右に首を傾げる。
葵桜 餅鷹「お、篠田…来たか」
葵桜 餅鷹「こいつは篠田灸駕、裏社会の情報屋だ」
フローライト「…へぇ…」
そう聞いて少し安心したのか、構えていたナイフを仕舞う。
葵桜 餅鷹「篠田はかなり優秀でな、裏社会の情報屋の中では随一なんだ」
皆の警戒を解くべく、篠田についての情報を次々と述べる。
葵桜 餅鷹「”情報収集の鬼”とも呼ばれている、知らない事は殆ど無い」
翡翠「…なるほど…心強いな…」
翡翠「…初めまして…俺は貴石組の頭、”翡翠”だ」
猫鈴 雷香「こんにちは〜」
少し警戒が解けたのか、皆口々に挨拶を交わす。
フローライト「…猫さん…こっち…」
フローライトは挨拶をせず、ナーフを抱えたままソファに座り込む。
ナーフは少し驚き、体を捩る。
フローライト「…よしよし…大丈夫だから…」
ナーフを優しい手つきで撫で、落ち着かせる為に声を掛ける。
心地良かったのか、喉を鳴らしながらゴロンと寝転がる。
篠田 灸駕「はじめまして。葵桜から色々と聞いている」
翡翠「…なら話は早いな」
翡翠は目を細め、より一層真剣な表情で言う。
葵桜 餅鷹「…すまない、少し席を外させてもらう。篠田、行くか」
篠田 灸駕「あぁ、分かった。お邪魔しました」
そう言い残すと2人は玄関のドアを開け、どこかに行ってしまった。
フローライト「…猫さんここに居てね…」
寝転がってるナーフを慎重にソファの上に乗せ、翡翠の元へ向かう。
ナーフは心地良い暖かさで眠ってしまっていた。
フローライト「…お兄ちゃん…もしかして…何か分かったの…?」
翡翠「…あぁ…少しな…」
フローライト「…そっか…」
葵桜と篠田が外へ出たのを確認し、翡翠に話し掛ける。
城内 月長「……少し、部屋にいます…」
翡翠「…承知した…」
気まずい空気に耐えられず、城内は自室へ戻ってしまった。
翡翠「…なぁライト…俺の願い…聞けるか?」
フローライト「…?良いけど…珍しいね…」
あまりの珍しさに少し戸惑ったが、すぐに承諾の返事を返す。
翡翠「…もし…菫青が良いと言うなら…護衛を頼みたい」
フローライト「…へぇ…やっぱりお兄ちゃんも…心配なんだね…」
願いの内容に少し驚いたが、すぐに納得した様な表情になる。
翡翠は小さく頷き、手元の資料に目を落とした。
フローライト「…お兄ちゃん…菫青さんの部屋…分かる?…僕話してみるよ」
翡翠「…そうか…あそこの部屋だ」
フローライトの返事に、心の中で喜び、城内の部屋を指差す。
フローライト「…ありがと…」
感謝の返事を返し、ソファで小さな寝息を立てながら寝ているナーフを少し撫で、示された城内の部屋へと向かう。
いつの間にか自室に戻っていた猫鈴は、部屋の中で逆立ちやら読書やらコスプレやらを楽しんでいた。
フローライトは城内のドアの前で立ち尽くし、3回ほどノックをした。
城内 月長「…はい?なんでしょう?」
フローライト「…ちょっと…話良い?」
城内 月長「えぇもちろん…あっ、どうぞ中へ」
フローライト「…お邪魔します…」
突然の訪問者に少し驚いたが、すぐに部屋の中へ招き入れた。
城内 月長「どうぞ、お掛けになって下さい」
フローライト「…ありがと…」
用意された1つの椅子。長話になりそうなので、その椅子に座り話し始める。
フローライト「…えっと…お兄ちゃんがね…君の護衛に僕を付けたいって…」
城内 月長「護衛…?」
想像外の内容に少し混乱する。
フローライト「…うん…お兄ちゃんは…菫青さんが心配なんだよ…きっと…」
城内 月長「………」
心配を掛けてしまっている。その事実に自責の念が生まれ、居た堪れない気持ちになる。
フローライト「…”あの事件”の話…聞いた?」
城内 月長「事件、?」
キョトンとした様子の城内に軽く簡単に説明をする。
フローライト「…知らないみたいだね…少し話すよ」
続く。
城内月長:城プル
猫鈴雷香:らっこ
葵桜餅鷹:さくらもち
篠田灸駕:さくらもち
翡翠 :中野♱怜
フローライト:中野♱怜
ナーフ :青猫